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更科修一郎の「批評なんてやめときな?」【29】

ヒカル、真木よう子を見て思う――幽霊、現代香具師たちの難儀な炎上。

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――ゼロ年代とジェノサイズの後に残ったのは、不愉快な荒野だった?生きながら葬られた〈元〉批評家が、墓の下から現代文化と批評界隈を覗き込む〈時代観察記〉

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衰退の一途を辿る出版業界で、この写真集の80年代出版業界バブル臭は凄いが、企画意図も需要も謎である。

 動画投稿メディアとしてのニコニコ動画が凋落し、動画配信サービスもNetflixなどの黒船が襲来してHuluも凋落し、国内の動画メディアの多くは苦しくなっているが、周辺の有象無象はまだまだ元気だ。

 しかし、VALU問題で怪しげな金に手を出して炎上したヒカルなど、YouTuberのネット著名人ビジネスを見ていると、バブルな80年代の出版業界やテレビ業界で怪しげな金を摘んでいたタレント文化人を思い出す。具体的には、五島勉、落合信彦、矢追純一、細木数子、竹村健一、栗本慎一郎といった面々だ。見るからに暑苦しい面構えでイケイケの香具師たちは『11PM』などに出演してはハッタリ全開の珍説奇説で大衆を煽動して本を売りまくっていたが、その正体はだいたいアメリカ文化の輸入翻案業に過ぎなかった。ネットのない時代はそれだけで儲かったが、バブルが崩壊し、ネットが普及すると厳しくなり、最後の世代だったITベンチャー系の山師が煽動に使える肩書は「青年実業家」くらいしか残っていなかった。与沢翼というパタリロみたいなパロディもいたが。

 なので、現在のYouTuberたちも「青年実業家」の肩書を使いたがるが、久々にパフォーマー的な有象無象が跋扈する世界なので、80年代の香具師たちが元気なら全員、YouTuberデビューするんだろうな、と思っていたら、松居一代という巨大な不発弾が炸裂していた。まさか2つの世代を繋ぐのが、奇しくも『11PM』カバーガールだった松居一代だったとは。一方で、ITベンチャー系以外の氷河期世代な山師は小粒だったな、という話でもあるのだが。ゲームやアイドルなどの文化系コンテンツ業界や自己啓発本で小銭を稼ぐ程度で。

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