サイゾーpremium  > 連載  > 丸屋九兵衛の音樂時事備忘「ファンキー・ホモ・サピエンス」  > 「ファンキー・ホモ・サピエンス」【43】/『ア・トライブ・コールド・クエスト』黒人音楽の常識を変えた!
連載
丸屋九兵衛の音楽時事備忘録「ファンキー・ホモ・サピエンス」【43】

【ア・トライブ・コールド・クエスト】赤・黒・緑の探索一族が黒人音楽の常識を変えた!

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『We Got It from Here... Thank You 4 Your Service』

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ア・トライブ・コールド・クエスト

タイトルの意味は現メンバーの誰もわからない、という。だが「今は亡きファイフが付けたから」という理由で、そのまま世に出ることに。アリはNetflixの『ルーク・ケイジ』サントラで多忙のため参加できず。ということは、「Q・ティップとファイフの和解アルバム」だったのだな。


 去る12月上旬。「台南の菩薩」とも呼ばれるラッパー大支(ドゥアギー)が率いる台湾クルー〈人人有功練〉が来日し、東京・渋谷「R Lounge」でフリーコンサートを敢行した。

 台湾人の常だが、彼らもラーメン好きだ。開演前に「うまいラーメン屋はどこだ?」と、よりによってワシに問う彼ら。おいおい、ラーメンなんて2~3年に一度食べるか食べないかの男だぞ、ワシは。

 居合わせた関係者が「一蘭」を薦めると、台湾クルーの一部は「ああ、イーラン(一蘭の北京語読み)」と納得していたが、わからないメンバーもいた。だからワシは言ったのだ。「ほら、ア・トライブ・コールド・クエストみたいな赤・黒・緑の看板が目印のラーメン屋だ」と。

 時としてオタク間でガンダムが国際言語として通用するのと同様に、我々の間ではこれで通じるから。今回は、そんなグループ〈ア・トライブ・コールド・クエスト〉、略してATCQの話である。

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