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更科修一郎の「批評なんてやめときな?」【5】

幽霊、邦画のボンクラに困惑する。

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――ゼロ年代とジェノサイズの後に残ったのは、不愉快な荒野だった?生きながら葬られた〈元〉批評家が、墓の下から現代文化と批評界隈を覗き込む〈時代観察記〉

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実は兄弟誌を作っていたのだが、ボンクラという言葉で思考停止する前の試行錯誤が好きだ。

 映画が好きだった。いや、今も好きだが。20年くらい前は名画座に入り浸り、近所にできたばかりのTSUTAYAでVシネを借りまくっていたくらい好きだった。

 早朝、会社のエレベーターで全裸泥酔していた隣のアダルトビデオ情報誌の編集長が「この映画好きだろう?」と『仁義の墓場』と『脱獄広島殺人囚』のVHSを貸してくれるなど、環境には恵まれていたが、ちょうど「映画秘宝」というワンテーマムックも創刊したので、貪るように読んでいた。

 ウェブの時代になって、情報の取捨選択がかなり偏っていることに気づいたが、読みものとしては面白かったし、縁あって原稿依頼された時は嬉しかった。雑誌のカラーとまったく合わず、いつの間にか退職して本誌のライターになっている当時の編集長には申し訳なかったが、その頃にはもう、「映画秘宝」の影響を受けた若い世代の映画ライターに違和感を覚えることのほうが多くなっていた。

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