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丸屋九兵衛の音楽時事備忘録「ファンキー・ホモ・サピエンス」【18】

【アース・ウィンド&ファイアー】聖誕節アルバムの違和感……70’sルーツ志向はいずこへ

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『HOLIDAY』

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アース・ウィンド&ファイアー(発売元:ソニーミュージック)
大所帯の代名詞だったアース・ウィンド&ファイアーも、今やトリオ編成。そんな変遷はあれど、昨年の復活作は素晴らしかったし、今作でもホーンのキレやコーラスの美しさに痺れる瞬間はある。でも、「Happy Feelin’」→「Happy Seasons」、「September」→「December」という安易なセルフ替え歌はやめてほしかった。

 長谷川町蔵氏が教えてくれた映画、03年の『The Hebrew Hammer』。70年代黒人活劇(いわゆるブラックスプロイテーション)にオマージュを捧げながら、主人公を――黒人ではなく――ユダヤ人タフガイに置き換えたアクション/人種コメディである。

『黒いジャガー』や『スーパーフライ』といった黒人ヒーローのユダヤ版みたいな私立探偵「ヘブライ・ハマー」は、ユダヤ民族の年末祭り「ハヌカ」を守るというミッションを課される。彼の同志は、アメリカ黒人独自の年末年始祝祭週間「クワンザ」を死守せんとする、黒人闘士モハメド・アリ・ポーラ・アブドゥル・ラヒームだ。

 敵はもちろん、アメリカ主流白人(クリスチャン)の流儀を他民族にも押しつけ、12月をクリスマス一色に染めんとする邪悪なサンタクロースである。

 ……と、ここまで読めば、ワシが覚えた違和感をわかってもらえるだろうか? アース・ウィンド&ファイアーが先頃リリースした、キャリア初のクリスマス・アルバム『ホリデイ』に対して。

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