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【CYZO COLUMN CURATION】西田藍のアイドル的"制服"偏愛論【3】

【アイドル・西田藍】「ミニスカの女子高生と、制服に虚構性」

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――ミスiD2013の文芸アイドルが業深き"制服愛"を語り倒す!

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「女子高生」の中身は20歳過ぎの私。今でもこだわる“虚構の女の子”。

『制服通りの午後』という本がある。作者は森伸之氏。『東京女子高制服図鑑』という、東京の女子校に通う生徒たちを観察した制服イラスト図鑑を出版し、制服ブームのきっかけを作った。そんな作者が、80年代後半から90年代にかけてさまざまな媒体で書いた文章やイラストを集めた本だ。女子高生の制服はもちろん、流行ものなど、首都圏の高校生文化が取材を元に書かれている。ツッパリが廃れ、反抗や逸脱ではなく、単純にかわいさやおしゃれさを追求し始めた女の子たちの記録だ。90年代の女子高生ブームで、女子高生は性的なアイコンとしても注目されるようになった。幼少期、テレビでは、ルーズソックスを履いて渋谷を闊歩する女子高生がよく話題になっていた。コギャルがすごい! って、よくわからないけど、いつか私もコギャル的な何かになるのかしらんと思っていた。

 00年代、自分が女子高生年齢に近づいた頃には、コギャルは死語。また、当時住んでいた福岡にミニスカートを許容する学校はごくわずかで、自分がイメージしていた「女子高生」は身近にはいなかった。テレビや雑誌に出てくる定番のミニスカ女子高生の姿と、ミニスカートは悪としつけられていた実生活との違和感に戸惑った。ティーン向けファッション誌とは距離を取っていた私も、ミニスカ女子高生への憧れはあり、それは性的アイコンとしてではなく、自由さや都会の象徴だった。

「女子高生」というブランド。いい面ばかりではない。その言葉でネット検索すれば、ポルノがいっぱい。硬軟問わず、メディアでいいように扱われているように見える。女子高生を表すイメージ映像が太もものドアップ。そんなのにうげえと思う。でも一方ではそのブランド力が気になって、どうせいいように扱われるなら、イケてる側になりたいと思った。ほかの女の子たちも、きっと気持ち悪い側面には気付いていたと思うのだけれど、制服は脱がずに、制服を自分のものにして、「女子高生」っていうある種の虚構を楽しんでいるように見えた。私にとってその象徴は短いスカートだったので、高校時代は、放課後、ちょっとウエストを曲げて、膝下スカートをちょっとだけ短くしていた。上下紺サージでリボンなどはなし。そんな保守的なブレザーは、着崩せばもっとダサくなる。それでも、ミニスカの「女子高生」をなぞることが大事だった。それらしくあることへの安心感があったのだ。

 制服に縛られているともいえる。それでも自己表現して、自分の理想の女子高生像を演じる女の子たち。私はうまくいかずに、女子高生を降りちゃったけど……一番女の子が輝く時代だなんて、誰が言ったんだろう。

 今のティーン向けの雑誌では「女子高生」に代わり「JK」という言葉が躍る。彼女らが「JK」を自称する時、思い浮かべるのはどのような女子高生の姿だろうか。

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西田藍(にしだ・あい)
1991年10月20日、熊本県生まれ。ミドルネームはシャーロット。根暗な青春時代を過ごした後、12年、講談社主催のアイドルオーディション「ミスiD(アイドル)2013」で準グランプリを獲得。圧倒的な読書量と制服愛を武器に、「文芸コスプレアイドル」として絶賛売り出し中。公式ブログ<http://i-charlotteblue.tumblr.com/

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