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「文春」vs「新潮」を使った代理戦争へ突入! 徳洲会スクープの裏側

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「週刊新潮」の徳洲会報道

一連の徳洲会病院報道の発端は「週刊新潮」13年2月14日号で「徳田毅代議士が慰謝料1000万円の『未成年女性』泥酔姦淫」とスクープしたこと。同報道ではリードを続ける「新潮」だが、告発者の元事務総長と「週刊新潮」関係者のベッタリな関係を「週刊文春」が明らかにしており、告発合戦の火蓋が切って落とされた。

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『トラオ 徳田虎雄 不随の病院王』(小学館)

 民間最大手の病院グループ・徳洲会に激震が走っている。

 今年2月に「週刊新潮」(新潮社)が徳洲会グループ代表にして創業者である徳田虎雄氏の次男・徳田毅衆議院議員の「慰謝料1000万円の『未成年女性』泥酔姦淫」事件を報じ、毅氏は国土交通・復興政務官を辞任。9月17日には、産経新聞が「徳田議員陣営に公選法違反の疑い 徳洲会、衆院選で職員派遣、対価支給」と公職選挙法違反(運動員買収)の疑いをスクープ【1】している。

 こうした中、東京地検特捜部は強制捜査に着手。家宅捜索は運動員としてスタッフを派遣していた系列病院へと次々に及び、10月8日、虎雄氏は混乱の責任を取り、徳洲会の理事長職を含むグループ6法人・組合すべての代表の退任を表明する事態となったのだ。

「20日の臨時理事会で虎雄氏の後任に鈴木隆夫副理事長が選ばれましたが、鈴木氏は虎雄氏に近く、虎雄氏は院政を敷いた格好です。今後の注目は東京地検特捜部の捜査が政界との関係にどこまで切り込むか。大阪地検による証拠ねつ造事件などの検察批判で、しばらく強制捜査に及び腰だった東京地検特捜部も今回はイケイケです。というのも、徳洲会の金庫番が捜査に協力的、というよりも積極的なリークをしているからです」(新聞記者)

 徳洲会の"金庫番"とされるのは、かねてからの虎雄氏の「腹心中の腹心」能宗克行元事務総長。実は、一連の激震のきっかけはこの能宗氏が今年1月、不正経理を理由に徳洲会から懲戒解雇されたことだ。

MEMO『徳洲会グループ』
280以上の医療施設を展開する国内最大級の医療グループ。「生命だけは平等だ」を経営理念とし、「年中無休・24時間オープン」と離島・へき地、救急医療を積極展開している。

「元事務総長は解雇理由となった事実を否定し、自らが虎雄氏の指示の下、手足となって動いた事実関係とその正当性を記した83ページに及ぶ『告発文』を徳洲会内部の懲罰委員会に提出するとともに、告発を決意し、東京地検特捜部へも一連の資料を提出。これにより7月に就任した山上秀明特捜部長が公職選挙法違反として立件することを決め、東京地検特捜部が動き出したのです。さらに、元事務総長は、徳田ファミリーによる徳洲会支配の実態について、次々と関係の深い『週刊新潮』関係者、産経新聞記者などにリークした。これを追った各紙が次々とスクープを出し、ほかのマスコミ関係者にも元事務総長の『反論書』という名の“告発文”が出回り、各社で取材チームが動きだした」(週刊誌記者)

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