サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > 音楽業界が最後にすがる【ベストアルバム】商法の本音
第1特集
ベストアルバムで「笑うレーベル」「泣くミュージシャン」

音楽業界が最後にすがるベストアルバム商法の本音

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――昨年発売された、山下達郎の『OPUS ~ALL TIME BEST 1975‐2012~』は、レーベルの垣根を越えて発売された“オールタイムベスト”として話題となった。リリースすれば、ある程度の数字が見込めるベストアルバムだが、その裏側では、レーベルとミュージシャンの意外な関係も透け見えるようだ――。

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近年発売された、有名アーティストによるベストアルバム。ある程度の売り上げが見込めることから、レコード会社では最後の金脈とされている。

 当特集の冒頭では、変容する音楽業界の新しいビジネススキームを見てきたが、昨今のCD販売において“最後の金脈”とされているのがベストアルバムのリリースだ。2000年以降、各アーティストのシングル、オリジナルアルバムの売り上げは減少傾向にあるものの、ベストアルバムは堅調だという。特に12年はベストアルバムの当たり年だとされており、Mr.children『Mr.children 2001‐2005〈micro〉』が117万枚、『Mr.children 2005‐2010〈macro〉』が110・5万枚と、同年のアルバムセールス部門で1、2位の売り上げを記録。また同セールス部門6位は桑田佳祐の『I LOVE YOU‐now & forever‐』で75・8万枚、7位にはコブクロの『ALL SINGLES BEST 2』で69・3万枚、9位には松任谷由実の『松任谷由実40周年記念ベストアルバム 日本の恋と、ユーミンと。』で55万枚、山下達郎の『OPUS~ALL TIME BEST 1975‐2012~』は51・9万枚で10位にランクインしている。

「もはやベストアルバムは、不況に頭を抱えるレコード会社を救う最後のコンテンツ。今年、結成35周年を迎え、5年ぶりに復活したサザンオールスターズも、ボーカル桑田佳祐が『I LOVE YOU』を出したのもつかの間、かつての名曲をリメイクし、再リリースするプロジェクトがある」(スポーツ紙文化部記者)ということからも、ベストアルバム頼みというレコード会社の節操のなさがうかがえる。

 一方、これに便乗したアーティストもいるようだ。前出のスポーツ紙記者の話。

「12年には、大物アーティストのベストが出揃った印象です。今年に入ってCHAGE and ASKAの復活が発表されましたが、これは明らかにベストアルバムに紐付いた“大物需要”を見込んでのもの。まあ、今年7月にBUMP OF CHICKENのベストアルバムが発売されましたが、これで『大物ベストは弾切れ』といった感はあります」

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