サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > 【ヤクザ雑誌】なき後に君臨するネットメディアの恐喝

──暴力団排除条例の施行によって、雑誌業界ではヤクザ雑誌の終焉がまことしやかに囁かれている。ところが、ヤクザ雑誌が下火になると、今度はウェブでヤクザ情報が飛び交うようになるなど、不穏な動きもたくさんあるようで……。

「実話時報」最盛期の07年4月号では司忍六代目山口組組長が表紙となっていたが、暴排条例施行後の今年5月号の表紙にはジャーナリストの田原総一朗氏が……。

 2011年10月に暴力団排除条例(以下、暴排条例)が全国施行となってから、およそ1年。その影響は、メディアの世界にも及んでいる。

「あれ以降、誌面に登場してくれるヤクザがほとんどいなくなりました。条例によって、ヤクザは表立っての活動がほとんど不可能になった。顔を売って得することが、何もなくなってしまったんです」

 こう話すのは、竹書房が発行する月刊誌「実話時報」の渡辺勝俊元編集長だ。06年創刊の同誌は、暴力団の人事情報や幹部のインタビューが満載された「実話誌」と呼ばれる媒体のひとつ。同種のものに「実話時代」(メディアボーイ)などがあり、より一般誌に近い体裁のものとして「アサヒ芸能」(徳間書店)、「週刊大衆」(双葉社)、「週刊実話」(日本ジャーナル出版)がある。

 暴排条例は、これら実話誌の内容や売り上げにも影響を及ぼし始めている。

 福岡県は10年6月、「実話時代」「実話時報」「実話ドキュメント」(竹書房)など5点を、暴力団を美化する内容が含まれているとして、県青少年健全育成条例に基づく有害図書に指定した。これに指定されると、県内約1800のコンビニで販売されなくなる。同様の動きは他県にも広がった。

 こうした中、「実話時報」の売り上げはピーク時(約9万部/07年)から4割も減った。創刊以来、表紙は毎号、全国の暴力団幹部だったが、今年の春からはその方針を捨て、5月号(4月発売)の表紙にはジャーナリストの田原総一朗氏を起用した。

 さらに9月号からは編集方針を大幅に変更。渡辺氏ら創刊メンバーが退いた上で芸能情報やグラビアなどを中心にし、事実上「ヤクザ雑誌」の看板を下ろしてしまったのだ。

「やはり『売れない』のが最大の理由ですが、発行元の危機感も相当に強いもの。ヤクザと癒着していると見なされたら、銀行取引停止もあり得るわけですから。それにしても、ヤクザの実態は、こうしていっそう見えにくくなっている。世間ではヤクザのアングラ化が懸念されていますが、それはすでに現実のものになり始めているわけです」(渡辺氏)

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