サイゾーpremium  > 特集  > 企業裏事情  > 両社【凋落】の要因「円高、サムスン」はホントか?

──1918年創業の老舗として、信頼性の高い製品を世に送り出してきたパナソニックと、46年に創業し、数々の先進的な製品を生み出してきたソニー。両社が長年”ものづくり大国”の象徴的存在であったことは、少なくとも30代以上の世代には、説明するまでもないだろう。

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【2011年度連結営業利益の内訳】(註)カッコ内は、「事業内容」の主要商品。また、「消去又は全社」とは、各事業内容に割り当てることのできない収益や費用のこと。

 しかし、そんな両社が近年、極度の業績不振にあえいでいる。2012年3月期の連結決算で、パナソニックは、前期比85・7%減となる営業利益437億円、そして電機業界では史上2番目の最終赤字額となる純利益マイナス7722億円(!)を計上。09年の三洋電機買収に伴うのれん代(営業権)5180億円のうち2500億円を減損処理したのもさることながら、テレビ事業の構造改革費用7671億円を計上したことが大きく響いた。片やソニーも、営業利益マイナス672億円(前期は1998億円の黒字)、純利益マイナス4566億円という巨額の赤字を計上。中でも主力の薄型テレビ事業の赤字は8期連続、累積でマイナス7000億円以上という体たらくだ。(右のグラフ参照)

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【2000年度以降の売上高と営業利益】【出典】図表はすべて、両社公表資料より作成。

 こうした危機的状況を受けて、両社は今年に入り、揃って経営陣を刷新。パナソニックは、12年6月27日付で津賀一宏専務(55)を社長に昇格させ、大坪文雄社長を会長、中村邦夫会長を相談役にそれぞれ就任させる人事を発表。ソニーも、ハワード・ストリンガー会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)を社長兼CEOから退任させ、代わって平井一夫副社長(52)を昇格させる人事を発表した。だが、先に挙げた巨額の赤字を見れば、社長の交代だけでどうにかなる状況でないのは誰の目にも明らかだ。

 世界に冠たる企業であったはずの両社が、なぜこれほどの赤字を垂れ流すまでに落ちぶれてしまったのか? そして、両社がかつての栄光を取り戻す日は果たして訪れるのか? そうした疑問の答えを探るため、本稿ではまず、両社凋落の要因として、新聞や経済誌などで繰り返し語られているさまざまな“定説”の妥当性について、何人かの専門家の意見を交えつつ検証してみようと思う。

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