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CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評第5回──DRAMA編【1】

平成ライダー11作目、草食系+引きこもりなジモト志向のライダーが示した"小さな正義"

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「CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評」とは?

本誌連載陣でもある批評家・編集者の宇野常寛氏が主宰するインディーズ・カルチャーマガジン「PLANETS」とサイゾーがタッグを組み、宇野氏プロデュースのもと、雑誌業界で地位低下中のカルチャー批評の復権を図る連載企画。新進気鋭の書き手たちによる、ここでしかできないカルチャー時評をお届けします。見るべき作品も読むべき批評も、ここにある!

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『仮面ライダーW』公式HPより。

今月の一本
『仮面ライダーW』

真実一郎[ブロガー]×鈴木美潮[読売新聞文化部記者]×宇野常寛[批評家]

──アニメやマンガに追いやられて、最近のコンテンツを語る上では取りこぼされがちな「特撮ヒーロー」。だが、ヒーローはまだまだ死んではいなかった。仮面ライダーシリーズは、近年では「平成仮面ライダー」シリーズと呼称され、ラディカルな作品作りが密かな話題を呼んでいるのだ。今夏に完結した『仮面ライダーW』もまた然り。同作がシリーズの歴史に新たに刻んだものはなんだったのか?

真実 8月29日に放映終了した『仮面ライダーW』(以下『W』。各シリーズ名も略称で記載)ですが、前作『ディケイド』(09年)でこれまでの平成ライダーの10年間を総集編的にまとめ上げたこともあり、「次の10年」に向けた第一歩として注目を集めました。結果的に、人気の面でもマーケティングの面でも大成功を収め、特に「さようならドラえもん」(のび太とドラえもんの別れを描いた『ドラえもん』の名エピソード)を彷彿させる感動の展開の終盤は大いに盛り上がった。

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