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第2特集
激安居酒屋が日本をダメにする!【3】

チェーン店経営者・米山久氏が語る──安定した需要は価格じゃない!"消耗戦"より"地域貢献"を

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──価格で攻めるチェーンでも、個性で応戦する個人店でもない、いわゆる二極化の"間"にあるAPカンパニー。「ライバルは個人店」という同社代表の米山氏は、個性と接客を磨く"質"重視のチェーン店展開の可能性と、社会における飲食店の義務について熱く語ってくれた。

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APカンパニー公式HPより。

 僕たちが地鶏の品種「みやざき地頭鶏」をメニューの主軸に据えたのは、高品質の地鶏をリーズナブルな価格で提供し、お客さんにサプライズを与えるお店を作りたかったからです。名古屋コーチン、比内地鶏といった高級地鶏のお店は、客単価7000円以上が一般的。しかし、僕らが考える居酒屋の理想価格帯は"4000円"でした。そこで、主軸である地鶏のコストを下げるべく、自社養鶏場の設立を検討し、客単価を3000円も下げる店作りに挑戦してきました。そもそも、2004年に地鶏専門店を初めてオープンしたときは、仕入れ先が精肉業者で、原価率は50%以上。これでは商売が成り立つわけがない。だけど、お客さんはたくさん来てくれていたので、「仕入れの価格を下げられれば、十分商売になる」という手ごたえは感じられたんです。6000〜7000円という客単価の設定をしても、普通に商売は成り立ったでしょう。ただ、そこに感動やサプライズはない。でも、質を下げずに3000円〜4000円台で提供できたら、マーケットに衝撃を与えるようなパワーが生まれると思いました。

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「異形と異端」が 動かすニッポン論

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