配偶者との会話が減り、精神的な寂しさを感じていませんか?近年、そうした既婚者の間で「セカンドパートナー」という新しい関係性が注目されています。しかし、不倫との違いは何なのか、法的なリスクはないのか、不安に感じる方も多いでしょう。この記事では、セカンドパートナーの正確な定義から実態データ、作り方、そして知っておくべき法的リスクまで、客観的かつ包括的に解説します。
セカンドパートナーとは?基本的な定義と意味
セカンドパートナーという言葉を耳にする機会が増えていますが、正確な意味を理解している人は意外と少ないのが現状です。このセクションでは、セカンドパートナーの定義と、この概念がどのように生まれたのかを詳しく解説します。
配偶者以外の第2のパートナー|友達以上恋人未満の関係
セカンドパートナーとは、既婚者が配偶者(ファーストパートナー)以外に持つ、プラトニックな関係の第2のパートナーのことを指します。その関係性は「友達以上、恋人未満」と表現されることが多く、肉体関係を持たない点が最大の特徴です。
一般的な友人関係とは異なり、セカンドパートナーとの間には恋愛に似た特別な感情が存在します。定期的に食事やお茶を楽しんだり、お互いの悩みを打ち明けたり、趣味を共有したりする中で、配偶者とは違う精神的なつながりを育んでいきます。
プラトニックな関係が前提となっているため、どこまでの身体的接触を許すかは人それぞれです。手をつなぐ、ハグをする程度は許容するケースが多く、中にはキスまでOKとするカップルもいます。しかし、性的な関係に発展させないという点が、セカンドパートナーの建前上の定義となっています。
2018年頃から日本で生まれた新しい概念
セカンドパートナーという言葉が日本で生まれたのは2018年とされています。当初は既婚者のコミュニティ内で使われ始めた造語でしたが、2022年以降、既婚者同士の恋愛(婚外恋愛)への関心が高まる中で徐々に注目を浴びるようになりました。
この概念が広く一般に知られるきっかけとなったのは、2023年11月に有名YouTuberカップル(あやなん&しばゆー)の「セカンドパートナー騒動」がテレビのワイドショーやメディアで大きく報道されたことです。関西の著名タレントである上沼恵美子さんがセカンドパートナーに賛同したことも話題となり、賛否両論を巻き起こしました。
セカンドパートナーという概念が生まれた社会的背景には、現代の夫婦関係が抱える課題があります。共働き世帯の増加により夫婦の会話時間が減少し、子育てや仕事に追われる中で配偶者との精神的なつながりが希薄になるケースが増えています。また、価値観の多様化により、結婚という枠組みの中だけで全ての感情的ニーズを満たすことが難しいと感じる人も増えてきました。
既婚者向けマッチングアプリの登場も、セカンドパートナーという関係性が広まる一因となっています。従来の「不倫」という否定的なイメージから距離を置き、より健全で精神的な関係性を求める既婚者のニーズに応える形で、この新しい概念が受け入れられつつあります。
ただし、世間の反応は依然として賛否両論です。「セカンドパートナー 頭おかしい」といった検索ワードがトレンド入りするなど、プラトニックな婚外関係を理解できないという人も多く、社会的にはまだまだ議論の余地がある概念と言えるでしょう。
セカンドパートナーと不倫の決定的な違い
セカンドパートナーについて考える上で、最も気になるのが「不倫とどう違うのか」という点でしょう。このセクションでは、法的な定義から実態まで、両者の違いを明確に解説します。
肉体関係の有無が最大の違い
セカンドパートナーと不倫の建前上の最大の違いは、肉体関係の有無にあります。まず、法律上の「不倫(不貞行為)」がどのように定義されているのかを理解する必要があります。
民法770条1項1号では、離婚事由として「配偶者に不貞な行為があったとき」と規定されています。この「不貞行為」とは、配偶者以外の者と自由な意思に基づいて性的関係を結ぶことを指します。具体的には、性交渉やそれに類する行為が該当し、これが法的に問題となる不倫の定義です。
一方、セカンドパートナーは、プラトニックな関係、つまり肉体関係を持たないことが前提とされています。恋愛感情や親密な感情は持ちながらも、性的な関係には発展させない「友達以上、恋人未満」の関係性を保つことで、法的な不貞行為には該当しないという建前になっています。
法律上、プラトニックな関係であれば原則として不貞行為とは認定されません。つまり、食事やデート、悩み相談などを通じて精神的なつながりを深めても、肉体関係がなければ慰謝料請求の対象とはならないというのが基本的な考え方です。
しかし、ここには重要な注意点があります。プラトニックな関係を維持できるかどうかは、当事者の自制心次第であり、その境界線は非常に曖昧です。感情的に親密になればなるほど、肉体関係へと発展するリスクは高まります。次のセクションで説明しますが、建前と実態には大きなギャップが存在しているのです。
実際には半数以上が肉体関係に発展しているというデータも
つまり、特に男性の場合、半数以上がプラトニックという建前を超えて肉体関係に発展しているという実態が明らかになっています。これは、セカンドパートナーという名目でスタートした関係であっても、実際には通常の不倫と変わらない状態になっているケースが少なくないことを示しています。
なぜこのような建前と実態のギャップが生まれるのでしょうか。専門家の指摘によれば、感情的に親密になればなるほど、身体的な接触への欲求も自然と高まっていくためです。定期的に会い、悩みを打ち明け合い、お互いを特別な存在として意識する中で、「ここまで親密なのに」という感情から、プラトニックという一線を越えてしまうケースが多いのです。
また、婚外恋愛全般のデータを見ると、さらに実態が見えてきます。レゾンデートル株式会社の別の調査では、婚外恋愛において「体の関係がない・なかった」と回答したのは男性で14.9%、女性で26.7%にすぎませんでした。つまり、婚外恋愛の大多数は肉体関係を伴っているのが現実です。
この実態を踏まえると、セカンドパートナーは「不倫ではない」という建前が存在するものの、実際には非常にグレーゾーンな関係性であることが分かります。「プラトニックだから大丈夫」と安易に考えることは危険であり、現実には多くのケースで法的にも問題となる不貞行為に発展しているという事実を認識しておく必要があります。
読者の皆さんがセカンドパートナーという選択肢を検討する際には、この建前と実態のギャップを十分に理解し、「自分だけは大丈夫」という楽観的な考えを持たないことが重要です。
セカンドパートナーがいる人の割合と実態
実際にどれくらいの既婚者がセカンドパートナーを持っているのでしょうか。具体的な統計データをもとに、セカンドパートナーの広がりと実態を見ていきましょう。
既婚者の4.5〜8%がセカンドパートナーを持つ
複数の調査結果から、セカンドパートナーを持つ既婚者の割合が明らかになっています。最も大規模な調査として、レゾンデートル株式会社が2024年に実施した15,000人の既婚者を対象とした調査では、「セカンドパートナーが現在いる/過去にいた」と回答したのは全体の4.5%でした。
また、ノマドマーケティングが2024年4月に実施した3,000人の既婚者(30〜59歳)を対象とした調査では、現在セカンドパートナーがいる人の割合は7.63%という結果が出ています。既婚者クラブの調査でも約8%という同様の数値が報告されており、総合すると既婚者の4.5〜8%程度がセカンドパートナーを持っている、または持っていた経験があると推測されます。
この数字をどう捉えるべきでしょうか。単純計算すると、20人に1人から12人に1人程度の割合です。決して多数派ではありませんが、「まったく珍しい」というほどでもない割合と言えます。参考までに、レゾンデートル株式会社の別の調査では、「婚外恋愛の経験あり」と回答した既婚者は22.5%に上っています。つまり、婚外恋愛をする人の中でも、プラトニックなセカンドパートナーを持つ人は約5分の1程度で、残りは肉体関係を伴う通常の不倫をしているということになります。
年齢層別に見ると、男女ともに20代・30代に多い傾向があります。レゾンデートル調査では、若い世代ほどセカンドパートナーという新しい概念を受け入れやすいことが示されています。これは、もともと20代・30代の世代では男女の分け隔てのない友人関係が一般的で、友人と恋愛関係の境界が曖昧になりやすいという背景も影響していると考えられます。
ただし、これらのデータには限界があることも理解しておく必要があります。セカンドパートナーという関係性は秘密にされることが多く、アンケート調査に正直に回答しない人も一定数いると推測されます。また、「プラトニックな関係」という定義の解釈も人によって異なるため、実際の数字はこれらの調査結果とは異なる可能性があります。
重要なのは、セカンドパートナーを持つ人は少数派であり、決して一般的な選択肢ではないという事実です。「みんなやっているから」という理由で安易に始めるべきものではなく、慎重な判断が求められる関係性であることを認識しておきましょう。
セカンドパートナーを求める5つの理由
なぜ既婚者は配偶者がいるにもかかわらず、セカンドパートナーを求めるのでしょうか。その背景には、現代の夫婦関係が抱える様々な課題があります。ここでは、セカンドパートナーを求める主な5つの理由を詳しく解説します。
配偶者とのコミュニケーション不足で寂しい
セカンドパートナーを求める最も根本的な理由は、配偶者との日常的なコミュニケーション不足から生まれる寂しさです。結婚当初は毎日のように会話を楽しんでいた夫婦でも、共働きや子育て、家事に追われる中で、徐々に会話の時間が減っていきます。
朝は「おはよう」、夜は「おやすみ」だけの関係になってしまい、お互いの考えや感情を共有する機会が失われていきます。配偶者と同じ空間にいても、それぞれがスマートフォンを見ているだけで、深い対話がない生活が続くケースも少なくありません。
こうした状況で蓄積されていく精神的な孤独感が、配偶者以外の誰かとじっくり話したい、自分の気持ちを理解してくれる相手が欲しいという欲求につながります。セカンドパートナーは、配偶者には相談しにくい悩みや、日々の些細な出来事を共有できる存在として、この寂しさを埋める役割を果たすのです。
日常生活に刺激やドキドキが欲しい
結婚生活の安定は素晴らしいことですが、その一方で日常がマンネリ化してしまうという側面もあります。毎日同じルーティンの繰り返しで、恋愛初期のようなドキドキ感や新鮮な刺激がなくなってしまったと感じる人は少なくありません。
結婚記念日を忘れられる、おしゃれに気を使わなくなる、「夫」「妻」としてしか見られなくなるといった状況に寂しさを感じ、もう一度異性として見られたい、恋愛感情のような高揚感を味わいたいという欲求が生まれます。
セカンドパートナーとの関係には、日常生活では得られない非日常的な刺激があります。定期的なデートの約束にドキドキしたり、メッセージのやり取りで心が弾んだり、相手から異性として大切にされることで、忘れかけていた感情を取り戻すことができます。こうした刺激が、マンネリ化した日常に潤いをもたらすと感じる人がいるのです。
ストレスを発散できる相談相手が欲しい
仕事や人間関係のストレスを、配偶者に話せない、または話しても理解してもらえないと感じる既婚者は多くいます。配偶者を心配させたくない、仕事の愚痴を聞かせたくない、話しても共感してもらえないという理由から、悩みを一人で抱え込んでしまうケースが少なくありません。
また、配偶者とは利害関係があるため、家庭や子育てに関する悩みを率直に相談しにくいという面もあります。一方、セカンドパートナーは第三者であり、利害関係のない立場から客観的なアドバイスをくれる存在です。
セカンドパートナーに話を聞いてもらうことで、ストレスが軽減されたり、新しい視点で問題を捉えられたりする効果があります。カウンセリングのような役割を期待して、精神的なサポートを求める心理が働くのです。ただし、この「相談関係」が感情的な依存に発展し、気づかないうちに健全な境界を越えてしまうリスクがあることも認識しておく必要があります。
異性として意識されたい・自信を取り戻したい
長年の結婚生活の中で、配偶者から異性として見られなくなったと感じる喪失感は、多くの既婚者が抱える悩みです。「夫」「妻」、あるいは「父」「母」という役割だけで認識され、一人の異性としての魅力を認めてもらえない寂しさがあります。
外見を褒められることがなくなった、おしゃれをしても気づいてもらえない、スキンシップが減ったといった日常の中で、自分の魅力に自信を失っていく人も少なくありません。特に年齢を重ねることへの不安がある中で、「まだ異性として魅力的か」を確認したいという欲求が生まれます。
セカンドパートナーから「素敵ですね」「一緒にいて楽しい」と言われることで、自己肯定感が回復し、自分にまだ魅力があることを実感できます。この承認欲求の充足が、セカンドパートナーを求める大きな動機となっているのです。
ただし、この承認欲求の充足には依存性があり、一度味わうとより強い承認を求めるようになるリスクがあります。健全な自己肯定感は本来、他者からの評価ではなく自分自身の内面から生まれるものであることを忘れてはいけません。
配偶者には話せない悩みを聞いてもらいたい
配偶者だからこそ話せない悩みというものが存在します。結婚生活そのものへの不満、配偶者の家族との関係、将来への漠然とした不安など、配偶者に直接言えば傷つけてしまう、関係が悪化してしまうという内容です。
また、家族や親族、共通の友人にも相談しにくい悩みもあります。相談すれば配偶者に伝わってしまう可能性があったり、夫婦の問題を外部に知られたくないという気持ちから、誰にも打ち明けられずに孤独を深めてしまうのです。
セカンドパートナーは、こうした「安全な距離感」を持つ相談相手として機能します。配偶者とは関係のない第三者であり、かつ既婚者同士であれば家庭の悩みにも共感してもらえるという安心感があります。秘密を共有できる特別な関係という位置づけが、精神的な支えとなるのです。
しかし、ここには大きな危険性が潜んでいます。秘密の共有は二人の関係をより親密にし、感情的な結びつきを強めます。「あなただけに話せる」という特別感が、プラトニックな関係を維持する理性を弱めてしまう可能性があるのです。また、配偶者に話せないことを他者に話すという行為自体が、すでに夫婦関係に問題があることの表れでもあります。
これら5つの理由に共通しているのは、「配偶者に求めるのが難しい何か」を補完したいという心理です。しかし、本来であれば配偶者との関係改善によって解決すべき課題を、セカンドパートナーという外部の存在に頼ることで、根本的な問題から目を背けてしまっている可能性もあることを認識しておく必要があります。
セカンドパートナーのメリット・デメリット
セカンドパートナーを持つことには、肯定的な側面と否定的な側面の両方が存在します。ここでは、メリットとデメリットを公平に提示し、読者の皆さんが冷静に判断できる材料を提供します。
メリット|精神的な支えや癒しを得られる
セカンドパートナーを持つことの最大のメリットは、精神的な支えや癒しを得られることです。レゾンデートル株式会社の調査によると、セカンドパートナーがいる・いた人の68.7%が「心が満たされる/癒しになる」と回答しており、これが最も多い理由となっています。
具体的なメリットとしては、以下のような点が挙げられます。配偶者には話せない悩みを相談できる安心感があります。仕事のストレスや人間関係の問題、将来への不安など、配偶者に心配をかけたくない内容でも、セカンドパートナーには気軽に打ち明けられます。
日常生活に潤いや刺激が生まれることも大きなメリットです。デートの約束やメッセージのやり取りが生活に彩りを添え、マンネリ化していた日常が楽しく感じられるようになります。仕事と家庭の往復だけだった毎日に、新しい楽しみが加わることで、生活全体に活力が生まれます。
自己肯定感の回復も重要なメリットです。セカンドパートナーから異性として認められ、大切にされることで、失いかけていた自信を取り戻すことができます。「まだ魅力的な人間なんだ」という実感が、仕事や家庭生活にもポジティブな影響を与えることがあります。
また、配偶者との関係が改善されるケースもあると報告されています。セカンドパートナーとの関係で精神的に満たされることで、配偶者に対する不満が減り、心に余裕が生まれます。その結果、配偶者に優しく接することができるようになり、夫婦関係が以前より良好になったという声もあります。
さらに、既婚者同士がセカンドパートナーの場合、お互いの家庭の悩みに共感し合えるという特別な理解関係が築けます。配偶者や独身の友人には分からない既婚者特有の悩みを、同じ立場の人と分かち合えることは大きな支えとなります。
しかし、これらのメリットには大きな「代償」があることを忘れてはいけません。次に説明するデメリットやリスクは、これらのメリットを大きく上回る深刻なものです。
デメリット|不倫と誤解され社会的信用を失うリスク
セカンドパートナーの最大のデメリットは、たとえプラトニックな関係であっても、配偶者や周囲から「不倫」と見なされ、社会的信用を失う可能性が非常に高いことです。
建前上はプラトニックであっても、配偶者の立場からすれば、パートナーが異性と親密な関係を持っているという事実に変わりはありません。「肉体関係はない」と説明しても、多くの場合、配偶者は信じてくれないでしょう。前述したように、実際に半数以上のセカンドパートナー関係が肉体関係に発展しているというデータがある以上、配偶者の疑念は当然と言えます。
関係が配偶者にバレた場合の具体的な影響は深刻です。まず、配偶者からの信頼を完全に失います。長年築いてきた夫婦関係が一瞬にして崩壊し、修復不可能になる可能性が高いでしょう。離婚に至るケースも少なくありません。
職場での評判も大きく損なわれます。特に管理職や公務員など、社会的立場がある人の場合、不倫疑惑(実際はセカンドパートナーであっても区別されない)が職場に知られれば、昇進への影響や、最悪の場合は降格や配置転換を余儀なくされることもあります。
親族や友人からの信用も失います。両親や義理の両親、共通の友人たちからの信頼を失い、人間関係が大きく損なわれます。子どもがいる場合は、子どもにも大きな精神的ダメージを与えてしまいます。
さらに、離婚に至った場合、親権問題にも影響します。セカンドパートナーとの関係が「婚姻関係を破綻させた原因」と認定されれば、親権獲得で不利になる可能性があります。養育費の支払い義務も発生し、経済的にも大きな負担となります。
一度失った社会的信用を回復することは極めて困難です。「プラトニックだったから」という言い訳は、配偶者にも周囲にもほとんど通用しません。現実の社会では、配偶者以外の異性と親密な関係を持つこと自体が「不倫」と同じように扱われるのです。
デメリット|肉体関係に発展して不貞行為になる危険性
もう一つの重大なデメリットは、プラトニックを維持しようと思っていても、肉体関係に発展してしまうリスクが非常に高いことです。先ほど紹介したデータの通り、セカンドパートナーと「セックスしたことがある」と回答した人は男性で53.5%、女性で32.2%に上ります。
なぜプラトニックを維持することが難しいのでしょうか。感情的に親密になればなるほど、身体的な接触への欲求も自然と高まっていくからです。定期的に会い、悩みを打ち明け合い、お互いを特別な存在として意識する中で、手をつなぐ、ハグをする、キスをするといった身体的接触が段階的に進んでいきます。
そして、「ここまで親密なのに」「お互い好き合っているのに」という感情から、最後の一線を越えてしまうケースが後を絶ちません。「今日だけ」「一度だけ」と思っても、一度肉体関係を持つと、その後も継続してしまう可能性が高いのが現実です。
肉体関係を持った瞬間、それは法的に「不貞行為」となります。不貞行為が配偶者に発覚した場合、慰謝料を請求されるリスクがあります。不倫が原因で離婚に至った場合、慰謝料の相場はおよそ100万円から300万円と言われています。不倫の期間が長い、複数回にわたる、配偶者の精神的苦痛が大きいといった要素があれば、さらに高額になる可能性もあります。
離婚だけでなく、財産分与にも影響します。不貞行為をした側が有責配偶者となり、財産分与の割合で不利になることがあります。また、前述したように親権問題でも不利な立場に立たされます。
さらに、性病や妊娠のリスクも無視できません。性病に感染すれば、配偶者にも感染させてしまう可能性があり、それが不倫発覚のきっかけになることもあります。特に女性の場合、妊娠してしまえば人生が大きく変わってしまいます。
「自分は自制できる」「プラトニックを貫ける」と考えていても、実際には多くの人がその一線を越えてしまっている現実があります。自制心の過信は極めて危険です。「そのつもりはなかった」では済まされないのが、法的にも社会的にも厳しく見られる不倫という行為なのです。
これらのデメリットとリスクを十分に理解した上で、セカンドパートナーという選択肢を慎重に検討する必要があります。メリットは一時的な精神的満足に過ぎませんが、デメリットは人生を大きく変えてしまう可能性のある深刻なものです。
セカンドパートナーの作り方・探し方5選
実際にセカンドパートナーを探したいと考えた場合、どのような方法があるのでしょうか。ここでは5つの具体的な方法を紹介しますが、それぞれにリスクが伴うことを十分に理解してください。方法を知ることと、リスクを認識することは表裏一体です。
既婚者マッチングアプリで効率的に探す|Cuddle・既婚者クラブなど
セカンドパートナーを探す方法として最も一般的なのが、既婚者専用のマッチングアプリです。代表的なアプリとしては、Healmate(ヒールメイト)、既婚者クラブ、Cuddleなどがあります。
既婚者専用アプリのメリットは、同じ境遇の人と出会える点です。お互いに既婚者であることを理解した上で関係を始められるため、独身者を相手にするよりもトラブルが少ないとされています。また、効率的に多くの人と知り合える点、匿名性が保たれる点も特徴です。プロフィールを見て自分の希望に合う相手を探せるため、時間をかけずに理想の相手を見つけやすいでしょう。
しかし、リスクも多数存在します。個人情報流出の危険性があり、登録した情報が何らかの形で外部に漏れる可能性はゼロではありません。また、詐欺や美人局(つつもたせ)のような犯罪に巻き込まれるリスクもあります。相手のプロフィールが虚偽である可能性、既婚者を狙った悪意のある利用者が潜んでいる可能性も考慮しなければなりません。
さらに、アプリの利用履歴やメッセージのやり取りがデジタル証拠として残るため、配偶者にバレた際の言い逃れが困難になります。スマートフォンのチェックや、クレジットカードの明細から発覚するケースも少なくありません。
職場や取引先で親密になる|バレないよう注意が必要
職場での出会いは、セカンドパートナー関係が発展する自然な場の一つです。毎日顔を合わせる中で、共通の話題や悩みを共有し、徐々に親密になっていくパターンです。同僚、上司と部下、取引先の担当者など、様々な立場での関係があります。
職場での関係のメリットは、自然な関係構築ができる点です。仕事を通じて相手の人柄や価値観を知ることができ、信頼関係を築きやすい環境があります。また、会う口実が作りやすく、定期的な接点を持ちやすいという利点もあります。
しかし、職場特有の深刻なリスクが存在します。職場内で関係がバレた場合、仕事に大きな支障が出ます。噂が広まり、職場での居場所がなくなる可能性があります。特に上司と部下の関係では、セクハラやパワハラと見なされるリスクもあり、懲戒処分の対象となる可能性もあります。
多くの企業には職場恋愛を禁止する規定や、利益相反を防ぐための行動規範があります。これらに違反すれば、降格や配置転換、最悪の場合は解雇につながる可能性もあります。キャリアへの影響は計り知れず、長年積み上げてきた実績や信頼が一瞬で崩れ去ることもあるのです。
昔からの知人・友人から発展するパターン
同窓会での再会や、SNSを通じた旧友との交流から、セカンドパートナー関係に発展するケースもあります。元恋人や学生時代の友人など、既に信頼関係がある相手との関係が再燃するパターンです。
既存の関係からの発展には、既に相手を知っているという安心感があります。お互いの性格や価値観を理解し合っている分、初対面の相手よりも関係を築きやすいでしょう。特に元恋人との場合は、かつての感情が蘇りやすく、急速に親密になることがあります。
しかし、このパターンには特有のリスクがあります。共通の知人が多いため、関係がバレやすいという大きな問題があります。同窓会のメンバーや共通の友人経由で、噂が配偶者の耳に入る可能性が高いのです。また、過去の感情が再燃することで、理性的な判断ができなくなり、プラトニックな関係を維持できなくなるリスクも高まります。
さらに、共通の知人に関係がバレた場合、友人関係全体に悪影響を及ぼし、コミュニティから孤立する可能性もあります。
趣味のサークルやコミュニティで出会う
スポーツ、音楽、アート、読書会など、共通の趣味を通じた出会いもセカンドパートナー関係の発展経路の一つです。趣味のサークル活動やコミュニティイベントで知り合い、定期的な交流の中で親密になっていきます。
趣味を通じた出会いのメリットは、共通の話題があるため会話が弾みやすく、自然に関係を深められる点です。定期的な活動への参加という口実があるため、配偶者に怪しまれにくい側面もあります。また、グループ活動の中での出会いであれば、最初は友人としての関係から始められます。
しかし、リスクも存在します。定期的な外出が続くことで、配偶者に不審に思われる可能性があります。「毎週のようにテニスサークルに行っている」「読書会が終わるのがいつも遅い」といった状況は、配偶者の疑念を招きます。また、サークル内で噂になりやすく、他のメンバーから配偶者に情報が漏れる可能性もあります。
趣味のコミュニティは意外と狭い世界で、「友人の友人が知り合い」というケースも多く、予想外のルートから配偶者に関係がバレることもあります。
SNSやインターネット経由で繋がる
Twitter(X)、Instagram、Facebook、掲示板などのSNSやインターネット経由で知り合い、オンラインでのやり取りから関係が発展するパターンもあります。最初はオンライン上だけの交流でも、徐々に親密になり、実際に会うようになるケースです。
オンラインでの出会いの最大のメリットは匿名性です。本名や詳細な個人情報を明かさずに関係を始められるため、身元がバレにくいという特徴があります。また、地理的な制約がないため、遠方の人とも知り合えます。気軽にメッセージのやり取りができ、まずはオンライン上での相性を確かめられる点も利点です。
しかし、オンライン特有の深刻なリスクがあります。相手の素性が全く分からないという問題です。プロフィールや写真が虚偽である可能性が高く、既婚者だと偽っている独身者や、悪意を持った人物である可能性もあります。詐欺や恐喝、ストーカー被害に遭うリスクも高まります。
また、デジタル証拠が残りやすいという問題もあります。メッセージのやり取り、写真の送受信、位置情報など、様々なデジタル痕跡が残ります。これらは削除してもデータ復元される可能性があり、配偶者にバレた際の決定的な証拠となります。SNSのアカウントやブラウザの履歴から、関係が発覚するケースも多くあります。
さらに、オンラインからリアルへ移行する際には、別人だった、危険な人物だったというリスクもあります。初めて会う際の安全確保も重要な課題です。
どの方法を選んでも、セカンドパートナーを探す行為自体に多くのリスクが伴うことを理解してください。効率的な方法ほどリスクも高く、自然な出会いほど身近な人にバレやすいという、避けられないトレードオフが存在します。
セカンドパートナーの法的リスクと注意点
セカンドパートナーを持つことの法的リスクは、多くの人が考えているよりもはるかに深刻です。「肉体関係がなければ大丈夫」という認識は、大きな誤解です。このセクションでは、知っておくべき法的リスクと、実際に起こり得る事態について詳しく解説します。
プラトニックでも慰謝料請求される可能性がある
多くの人が誤解していますが、プラトニックな関係であっても、慰謝料を請求される可能性があります。「肉体関係がないから法的に問題ない」というのは、必ずしも正しくありません。
民法上の「不貞行為」とは、配偶者以外の者と自由な意思に基づいて性的関係を結ぶことを指します。この定義に当てはまらなければ、原則として不貞行為とは認定されません。しかし、たとえ肉体関係がなくても、「婚姻関係を破綻させた」と認定されれば、慰謝料請求の対象となる可能性があるのです。
裁判所は、以下のような要素を総合的に判断します。
●セカンドパートナーと会う頻度(週に何度も会っている、泊まりがけで会っているなど)
●メッセージのやり取りの内容(恋愛感情を示す内容、親密な呼び方など)
●金銭的支援の有無(プレゼントや食事代の支払いなど)
●配偶者の精神的苦痛の程度(うつ病になった、家庭生活が破綻したなど)
●夫婦関係への影響(会話がなくなった、家庭内別居になったなど)
これらの要素から、「実質的に配偶者との婚姻関係を破綻させた」と判断されれば、プラトニックであっても慰謝料請求が認められるケースがあります。
慰謝料の相場は、不貞行為が原因の場合は100万円から300万円程度ですが、プラトニックな関係の場合でも数十万円から100万円程度の慰謝料が認められた判例が存在します。「肉体関係がないから慰謝料もゼロ」というわけではないのです。
また、法的に肉体関係がなかったことを証明することは極めて困難です。配偶者側が「肉体関係があった」と主張し、状況証拠(ホテルに入った写真、親密なメッセージなど)を提示すれば、反証することは非常に難しくなります。「プラトニックだった」という主張を裁判所に信じてもらうことは、想像以上にハードルが高いのです。
弁護士などの専門家は、「プラトニックでも安全」という考えは非常に危険だと指摘しています。配偶者以外の異性と親密な関係を持つこと自体が、法的リスクを伴う行為であることを認識する必要があります。
離婚事由として認められるケース
セカンドパートナーとの関係は、慰謝料請求だけでなく、離婚事由として認められる可能性もあります。民法770条1項では、裁判で離婚が認められる5つの事由を定めていますが、その中の第5号「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に該当する可能性があるのです。
裁判所は、セカンドパートナーとの関係が以下のような状況である場合、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当すると判断する可能性があります。
●関係が長期間にわたって継続している(数ヶ月以上、特に1年以上)
●頻繁に会っている(週に複数回、泊まりがけのデートなど)
●配偶者に対して嘘をつき続けている
●家庭を顧みなくなった(家事や育児をしない、家にいる時間が激減したなど)
●配偶者が深刻な精神的苦痛を受けている(うつ病、不眠症などを発症)
●夫婦の会話や性生活がなくなった
離婚が認められると、単に婚姻関係が終了するだけでなく、様々な影響が生じます。
離婚による主な影響
●親権問題: セカンドパートナーとの関係が原因で離婚した場合、親権獲得で不利になる可能性があります。「子どもよりも異性を優先した」と判断され、親権を失うリスクがあります。
●財産分与: 婚姻関係を破綻させた有責配偶者として、財産分与の割合で不利になることがあります。
●養育費: 親権を失った場合、子どもが成人するまで養育費を支払い続ける義務が発生します。
●社会的影響: 離婚の原因が「異性関係」であることが知られれば、職場や地域社会での評判が大きく損なわれます。
特に子どもへの影響は深刻です。親の離婚は子どもに大きな精神的ダメージを与えますが、その原因が「親のセカンドパートナー」であると知れば、子どもは親を信頼できなくなり、長期的な心の傷となる可能性があります。
一度崩れた配偶者との信頼関係を元に戻すことは、ほぼ不可能です。たとえ離婚に至らなくても、夫婦関係は形骸化し、冷え切った家庭生活を送ることになるでしょう。これは、セカンドパートナーを持つことで得られるメリットを、はるかに上回る大きな代償です。
配偶者にバレないための対策が必須
セカンドパートナーとの関係を持つ場合、配偶者にバレないための対策が必要になります。しかし、最初に明確に述べておきますが、どれほど対策をしても、バレるリスクを完全にゼロにすることは不可能です。
一般的に取られる対策としては、以下のようなものがあります。
●セカンドパートナー専用の別のスマートフォンを持つ
●専用のSNSアカウントやメールアドレスを使用する
●会う場所を自宅や職場から離れた地域にする
●クレジットカードの明細に残らないよう現金を使う
●SNSでの写真投稿やチェックインを避ける
●定期的なスケジュールを確保するための口実を作る(習い事、資格勉強など)
しかし、これらの対策にはすべて限界があります。
別のスマートフォンを持っても、その存在自体が発覚する可能性があります。配偶者が家の中を掃除している時に見つかる、カバンの中から出てくる、充電しているところを見られるなど、隠し通すことは想像以上に困難です。
会う場所を遠くにしても、偶然知人に目撃される可能性はゼロではありません。「友人の友人が見た」というような予想外のルートから情報が漏れることもあります。また、探偵を雇われれば、どれほど注意深く行動しても証拠を掴まれる可能性が高いです。
さらに、対策を続けること自体がストレスになります。常に嘘をつき、隠し事をし、バレないか不安を抱えながら生活することは、精神的に大きな負担となります。このストレスは、セカンドパートナーとの関係から得られる癒しを相殺してしまう可能性もあります。
何よりも重要なのは、「絶対にバレない方法は存在しない」という事実です。どれほど完璧に対策をしても、以下のような予想外の形でバレることがあります。
●セカンドパートナー側の配偶者から発覚し、そこから自分の配偶者に連絡が行く
●スマートフォンの位置情報履歴から不審な行動が発覚する
●態度や雰囲気の変化を配偶者が敏感に察知する
●セカンドパートナーが感情的になり、関係を暴露してしまう
●SNSの「足跡」機能や「おすすめのユーザー」から関係がバレる
専門家が一貫して指摘するのは、「バレない方法を探すよりも、そもそも持たないことが最善の対策」という点です。どれほど注意しても、長期的にはバレる可能性が非常に高く、その代償は計り知れないものとなります。
法的リスクを避けたいのであれば、セカンドパートナーという選択肢自体を慎重に再考すべきです。法律の専門家や夫婦問題カウンセラーに相談し、配偶者との関係改善を優先することを強くお勧めします。
まとめ
この記事では、セカンドパートナーという概念について、定義から実態、法的リスクまで包括的に解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。
この記事の重要ポイント
●セカンドパートナーの定義: 配偶者以外の第2のパートナーで、建前上はプラトニックな「友達以上、恋人未満」の関係。2018年頃から日本で使われ始めた新しい概念です。
●不倫との違い: 建前上は肉体関係がない点が最大の違いですが、実際には半数以上が肉体関係に発展しているというデータがあり、境界は非常に曖昧です。
●保有率: 既婚者の4.5〜8%程度がセカンドパートナーを持っている、または持っていた経験があります。決して一般的ではなく、少数派の選択肢です。
●リスクの深刻さ: 社会的信用の失墜、慰謝料請求、離婚、親権問題など、人生を大きく変えてしまう可能性のある深刻なリスクが伴います。プラトニックでも法的リスクは存在します。
●最善の選択: 安易にセカンドパートナーを持つのではなく、まずは配偶者との関係改善を優先することが重要です。
配偶者との関係に悩んでいるなら、セカンドパートナーを探す前に、夫婦カウンセリングを受ける、コミュニケーション方法を見直す、夫婦でデートをする時間を作るなど、関係改善のための具体的な行動を取ることをおすすめします。
また、法的な懸念がある場合や、すでにセカンドパートナーとの関係で問題が生じている場合は、弁護士や夫婦問題の専門家に相談することを強く推奨します。一人で抱え込まず、専門家の助言を求めることが、問題をより深刻化させないための重要なステップです。
セカンドパートナーという選択肢は、一時的な精神的満足をもたらすかもしれませんが、その代償は想像以上に大きいものです。配偶者、子ども、家族全体の幸せを第一に考え、慎重かつ冷静な判断をしてください。