>   >   > スーツと政治の危険な関係【1】/デーブ・スペクターインタビュー

 政治家たちはイメージ戦略のため上等なスーツに身を包み、自らの威厳と力強さをアピールするが、超大国アメリカには“パワードレッシング”という言葉があるぐらい、ファッションをある種の武器として捉えている。しかし、「政治家が威圧のためにスーツを着る時代は終わった」と語るのは、自身もスーツには並々ならぬこだわりを持つ、コメンテーターのデーブ・スペクター氏。それでは現代の権力者たちのパワードレッシングとは?

1711_Trump_MG_0051_hosei_520.jpg

「パワードレッシング(power dressing)」というファッション用語をご存じだろうか。「自身のキャリアや有能さをアピールする着こなし」「自分の魅力を引き立てる服装」「着ている服や靴で、自分が相手よりも勝っていると理解させる装い方」などと定義されており、主に政治家やビジネスパーソンのスーツスタイルと深いかかわりを持つという。言葉のニュアンスはわかるが、実際にそれはどういったものなのだろうか? ここでは、芸能界きってのファッション通であり、海外事情の専門家でもあるデーブ・スペクター氏を迎え、アメリカ大統領をはじめとする世界の権力者たちのパワードレッシングやスーツの着こなしから、デーブ自身のスーツに対するこだわりについて語り尽くしてもらおう。

デーブ・スペクター(以下、デーブ) 詳しいよー、このへんの話は!

――頼もしいです。ちなみに今日着られている紺色のスーツは、アメリカ大統領を意識したものでしょうか?

デーブ そうです! 大統領のスーツについての取材ということで着てきました。紺のスーツに、真っ白な無地のシャツ、そして星条旗のラペルピン。今日の僕のネクタイはちょっと違うけどね。本来であれば、ネクタイの色はアメリカ国旗に含まれる赤か青が好ましいです。僕はアメリカ大使館のイベントなんかにもこの格好で行きますよ。

――この「大統領スタイルのパワードレッシング」は、1960年の大統領選におけるテレビ討論会でジョン・F・ケネディが確立したといわれていますよね。リチャード・ニクソン相手に劣勢だったケネディがテレビ映えを意識して、紺のスーツに、真っ白なシャツ、赤いネクタイと、コントラストのはっきりしたファッションで出演し、彼の若々しく力強いイメージを視聴者に植えつけたと。

デーブ 当時のテレビはモノクロでしたから紺色はメリハリが出ますよね。あと、今でも紺のスーツをみんなが着用するのは、演説などでホワイトハウスを背景にすることが多いので、白スーツとか着たら保護色になっちゃうからなんですよ。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミア

2018年6月号

オトナの写真学

オトナの写真学

忍野さら"暗室"グラビア

忍野さら
    • 【忍野さら】の危険な部分にレンズが迫る

インタビュー

連載

    • 【日向カリーナ】筑前煮が好きなんです。
    • 【優木まおみ】アイドルから教わる初心
    • 【原あや香】モグラ女子の謎の習慣
    • パラリンピック1964-2020
    • 【彩芽】とスキャンダル
    • 漫画村が開けた「ブロッキング」のヤバさ
    • 高須基仁の「全摘」
    • 異様な空気が高揚を促す【奇祭】
    • 哲学者・萱野稔人の「"超"哲学入門」
    • 【ミシェル・ンデゲオチェロ】丸刈り才女の面目躍如
    • 【森友文書改ざん】法務省が抱えた積年の恨み
    • 統合失調症や自閉症は【母親】のせい!?
    • 町山智浩/『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』正義のラケットで女生憎悪を打ち砕け!
    • 【フェイスブック】個人情報商用利用の問題点
    • 小原真史の「写真時評」
    • 「念力事報」/燃える宇船
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ研究所」
    • 【星野源】ドラえもんの歌詞の妙技
    • ガンズ・アンド・ローゼズTシャツをめぐる裏話
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 幽霊、性からの逃走に聖痕の闘争を。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』