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第1特集
GHQについでに規制された?

「麻薬取締規則」〜「大麻取締法」 大麻を「取り締まる」法律の変遷

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――現在、「大麻取締法」という法律が、日本の大麻の所持、栽培、譲渡などを規制している。この流れは古く、1930年の「麻薬取締規則」から続いているものだが、その頃にはすでに大麻は吸われていたのだろうか? そこで、国内における大麻受容とそれらを取り締まってきた歴史を振り返っていこう。

◉結局どれが合法で、どれが違法?
主要カンナビノイド成分の解説

――大麻由来製品はアルファベット3文字ばかりで何がなんだかよくわからない……。そこで、主要カンナビノイド成分を、日本向けにCBD製品の卸も行っている、大麻系YouTuberのHighWide_Yuuki氏の解説のもと紹介していく。

HighWide_Yuuki(はいわいど・ゆうき)
大麻系YouTuber。バックパッカーとして世界中を旅するうちに、日本と大麻の認識に関するギャップを感じるようになり、現在は合法化が進むメキシコから日本人視聴者向けに大麻情報をYouTubeで発信している。

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(絵/SaBo)

● オイルやグミなど日本でも合法
CBD(カンナビジオール)

大麻草にはカンナビノイドという化学物質が100種類近く含まれており、この成分とテルペンという香り成分が相互作用してさまざまな効果を付与する。カンナビノイドの中でも2大成分があり、そのうちのひとつがCBD。人間の体には「エンドカンナビノイドシステム」という「生体恒常性(ホメオスタシス)」を維持する仕組みがあり、CBDはその中のCB2に反応して、身体の健康維持を働きかける。そのため、鎮痛やてんかんなど医療用目的で使われている。


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(絵/SaBo)

● 精神作用があって日本では違法
THC(テトラヒドロカンナビノール)

正式名称はΔ9-THC。カンナビノイドの2大成分のうち、日本では違法なもの。THCはCB1に作用する精神作用があり、幻覚を見ると言われているが、実際は五感が冴え、リラックス効果を得られるため、海外では不眠治療などでも使われている。カンナビノイド成分をそれぞれ単体で摂取するよりも、同時に複数の成分を摂取したほうが個々の効果が増幅され、より高い効果が見込めるという「アントラージュ効果」があるという。


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(絵/SaBo)

● 2022年に指定薬物に加えられる
HHC(ヘキサヒドロカンナビノール)

カンナビノイド界の飛車・角にあたるCBDやTHC以外にも大麻草にはさまざまなカンナビノイドが微量に含まれており、それらを「マイナーカンナビノイド」と呼ぶ。HHCという成分はヘンプ(THC含有量が0.3%以下)から抽出したCBDから合成できるため、国内ではしばらく規制を無視した「THCっぽいもの」として流行したが、2022年に指定薬物に加えられる。ただ、いくらHHCを取り締まっても、CBDからも「THC-O」や「THC-H」など、THCに似た成分は抽出できるため、いたちごっことなっている。


◉日本ではどの部位が違法なの?
「大麻取締法」が規制する大麻草の部位

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画像をクリックすると、拡大します。

◉天然、半合成、合成って結局何?
3種類のカンナビノイド成分

「半合成」もしくは「合成」大麻は「危険ドラッグ」として取り締まりの対象となっているが、自生している大麻草に何を加えれば「ケミカル」になるのだろうか?

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(絵/SaBo)

● 大麻草に自然に含まれているもの
植物性カンナビノイド

自生している大麻草から抽出できる成分を指す。人間が化学的に手を加えなくても、大麻草には前出のCBDやTHCなどのカンナビノイド成分が含まれており、特殊な工程で成分を抽出、分離、単離することができる。CBDやTHCなどなど大麻草に含まれているものはすべて天然だが、化学合成(全合成)されたCBDアイソレート(抽出されたCBD成分)も、合成カンナビノイドではなく、植物性カンナビノイドに含まれる。


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(絵/SaBo)

● 少量しかないなら人の手で増やそう!
半合成カンナビノイド

人間の手を加えないとできないTHCやCBDの化学構造を維持し、薬理学的特性を改善するため、小さな化学修飾によって生成されたもの。HHCはここに含まれる。大麻草にはCBDやTHCのほかにも100種類近くの「マイナーカンナビノイド」も含まれているが、その成分は抽出するにはあまりにも少ないため、製品化するには培養して、半分「合成」して増やさなくてはならない。


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(絵/SaBo)

● いっそのことゼロから作り出そう!
合成カンナビノイド

「エンドカンナビノイドシステム」のCB1かCB2を、選択的に活性化できる化合物。人間の手によって、大麻草がなくても化学合成で作り出すことができる。半合成とも似ている部分はあるが、「何もないところから植物の分子構造を作り上げる」か「大麻草から微量しか抽出できない成分を合成する」という違いはある。研究者や製造者によって定義は若干異なる。近年は「JWH series」などが存在感を増しているが、健康被害も報告されている。


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2022年12月/2023年1月号

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