サイゾーpremium  > インタビュー  > 【ダウ90000】コントと映像の境を超える

──コントと演劇。近いようで決して同一視はされない2つのジャンルを、総勢10人の大所帯で軽やかに行き来する劇団がいる。“新星”が抱く展望とは──。

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(写真/西村 満)

ダウ90000というケタ違いな名を持つ若手劇団が、東京のコントライブシーンを賑わせている。本格活動1年目にもかかわらず、いとうせいこうや佐久間宣行といったポップカルチャーの担い手が激賞。演劇とコントを軽やかに行き来し、新鮮な笑いを生み出す新星だ。劇団員は男性6人、女性4人。コンビやトリオばかりのコントシーンにおいて、10人組はまさにケタ違い。肝心のコントはといえば、あるあるネタやリアルな日常シーンで観客の心をつかんだかと思いきや、複数人の飛び交う会話や動きで翻弄し、ささやかな混沌へなだれ込んで笑いを生む。大半のメンバーが役者志望ということもあり、芝居の説得力も十分だ。

脚本・演出を手がけるのは24歳の蓮見翔。中学時代には週30本ものバラエティ番組を見るためにテレビにかじりついていたほどのお笑い好き。しかし「自分は芸人になれるほど面白い人間じゃない」と思い、日本大学芸術学部へ進学、脚本を学んだ。そこで同級生と立ち上げた演劇サークルが、ダウ90000の前身。去年大学を卒業した蓮見は、その後も後輩たちと劇団を続けることを決意した。

「卒業後しばらくはコロナでほとんど活動できず、焦りましたね。10月の再開時に本腰を入れようと『ダウ90000』に改名し、仕切り直して、すぐに注目されたのはラッキーでした。でも“ダウ以前”が4年あるので『新星』と言われるのは、こそばゆいです(笑)」

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