サイゾーpremium  > インタビュー  > 【ASOBOiSM】歌もラップも操る才女は、昼は企業の人事!?
インタビュー
自分の内側吐き出す、ポップでクールなラッパー!

【ASOBOiSM】昼はOL、以降は音楽活動で利益を得る――街で噂の才女が提唱する“イズム”

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――近頃よく耳にするその名前。とことんポップなのに、それでいて超絶クール。緊急事態宣言で遊ベナイズムが続くのであれば、彼女のサウンドで遊ボイズムされてみようか。

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(写真/若原瑞昌・D-CORD)

 現在、OLとして平日週5日勤務をこなしながらアーティスト活動を続けるASOBOiSM。どこかミステリアスな印象を受ける彼女は、もともと“たなま”という名義でシンガー・ソングライターとして活動していた。「たなま時代は、頭のてっぺんから声を出して『ありがとうございますぅ!』って対応していたんです。ライブが終わると、物販スペースに並び、自分らしくない自分を演じる。そこで無理することもありました。『なんで音楽を売るために、媚びも売らなきゃいけないんだろう』って」と、当時の苦々しい気持ちを明かす。

「かわいくないとウケない。でも、かわいくて歌がうまい子はいっぱいいる。爪痕は残したいけど、どうすればいいかわからない。そこから抜け出したいのに、逆にどんどん埋もれていく自分に焦りを感じていました」

 一時は全国流通でCDをリリースするも、結果は芳しくなかった。そんなときに、彼女が出会った表現方法がラップだった。

「六本木の小さなライブハウスでMOROHAのライブを見たとき、滝を浴びたように涙が出たんです。すべての言葉がリアルで、すごく刺さってきた。そこで自分のやっていることが誰かの二番煎じにしか思えなくなってしまったんです」

 ラップに出会った彼女は、スチャダラパーなどを聴きながら自己のスタイルをアップデートしていく。17年には「出れんの!? サマソニ!?」のファイナリストにも選ばれ、徐々にASOBOiSMとしてのカタチが出来上がってきた。ラップの長所は、自分の思いをなんでも吐き出せるところ。それは作詞をする上で、大きな変化が生じるポイントとなった。

「昔の歌詞は主体が自分ではなく、ほかにある感じでした。でも今は、誰かのために歌詞を書くというより、自分の内側を書く。良い意味で、自己中心的なリリックを吐き出せるようになりました。曲を書いていくごとに、『これも言っていいかな』って気持ちになって、自然と本音が出てくるようになった。普段の生活では、良いことなのか悪いことなのか、その場の空気を読んだりしますよね。でも、自分の曲の中では、自分ルールがあるので、なんでも言っちゃえ、みたいな」

 ヒップホップ・カルチャーという枠組みの中では、なによりも個を尊重し、自分自身の存在感を極限まで高めていく点にこそ、そのダイナミズムが宿る。そして彼女の楽曲は、まるで女友達のSNSのような生活感とリアルさがあり、自分の良き理解者かも、と思わせてくれる魅力がある。

「ASOBOiSMとして活動するようになってからは、女性ファンが増えました。男性ファンの方も、私のことをリスペクトしてくれている感じがする。容姿だけじゃなく、曲を聴いてくれて共感してくれる人が増えた。ちなみに今も会社に勤めていて、人事を担当しているんです。いつかはOLを辞めて、アーティスト活動だけに絞りたいという目標を抱きながら。でも、こうして社会的活動を続けていくことでしか会えない人や見えないものもあるので、仕事もアーティスト活動にフィードバックできればと思っています」

 最近はタイアップや作詞の仕事も増えて、彼女の名前を見る機会もグッと増えた。「まだ『いい波キテる!』と思ってないですけど(笑)」という彼女は、これからも自分の視点からブレることなく、リアルな感情を伝え続ける。

「その時のリアルを書いていきたい。いつか子育てするときが来たら、ママ友の話を曲にしたり。人生のフェーズが変わって行くたびに、ありのままを曲にしていきたいなと思っています」

(文/渡辺志保)
(写真/若原瑞昌・D-CORD)

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「Categorizing feat. なみちえ」/ASOBOiSM/配信中

アソボイズム
1994年、神奈川県生まれのシンガー・ソングライター/ラッパー。新世代のアーティストとして、サブスクを中心に圧倒的な支持を得る。他アーティストへのフィーチャリングもそつなくこなし、ソングライターとしてCMやテレビアニメの楽曲提供も積極的に行っている。
Twitter〈@asoboism
Instagram〈asobo_ism

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