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丸屋九兵衛の「バンギン・ホモ・サピエンス」【11】

【バンギン・ホモ・サピエンス】メーガン妃――脱出プリンセスMEGXIT!

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――人類とは旅する動物である――あの著名人を生み出したファミリーツリーの紆余曲折、ホモ・サピエンスのクレイジージャーニーを追う!

メーガン妃(Meghan Markle)

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(絵/濱口健)

UK王室メンバーは政治的中立なのが普通だが、なんといってもメーガンはもともとアメリカ(黒)人。国連組織UNウィメンの支持者であり、16年の米大統領選挙ではヒラリー派、「トランプが当選したらカナダに移住する」と宣言していた。

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(絵/濱口健)

 過日、ツイッターは「#女系天皇は皇統の終わり」「#旧宮家の皇籍復帰」といったハッシュタグでにぎわっていた。

 そこで私は、「日本の天皇制にとって最も有害なのは以下のうち誰か。一人選べ」としてツイッター上で投票を呼びかけた。4者択一だ。選択肢は、竹内久美子/小室さん(圭)/竹田恒泰/EXOファンのプリンセス愛子、である。

 結果は、1位=竹田恒泰64.4%、2位=小室圭21.1%、3位=竹内久美子8.2%、4位=プリンセス愛子6.2%となった。まあ順位自体は妥当といえるだろう。

 しかしだ。敬宮愛子内親王殿下の得票が6.2%もあることに、私は心を痛める。それは「女性宮家」創設の恐れがあるからか? それともK-POP好きだからか?

 皇位継承資格もない19歳女性を捕まえて「天皇制にとって最も有害」と見なすネトウヨ(たぶん)がそこそこいるという現状。それを見ている左翼の私は、ドラッグカーテル親分の娘を守るベニチオ・デル・トロ捜査官のような気分になった……。

 と、いろいろ考えているうちに、ふと思ったのだ。ここ日本の皇室にも問題はあるが、少なくとも清潔ではないか、と。

 それに比べて、世界各地の王室はシェイディな危険人物がウロウロする場所だ。邪魔者ジャーナリストに対する殺害指令を出したと思しき切れ者皇太子がいるサウジアラビア。そのサウジアラビアと自国の鉄道会社との仲介を取り持ってサウジ側から金銭を提供され、愛人の小遣いに横流しする国王がいたのはスペイン。

 そして! ユナイテッド・キングダム・オブ・グレイト・ブリテン・アンド・ノーザン・アイルランド(以下、UKと表記)も問題山積みだ……。

 レイチェル・メーガン・マークル改めサセックス公爵夫人メーガン(Meghan, Duchess of Sussex)は、「ヤング(&ライトスキンな)ジェイダ・ピンケット・スミス」のような若々しい外見からは想像できないが、現在39歳。夫ヘンリー王子の3歳上である。

 81年8月4日、カリフォルニア州ロサンゼルスで生まれたメーガンのアイデンティティはミックスド・レースだという。父トーマス・マークルはドイツ/イングランド/アイルランド系のアメリカ白人。母ドリア・ラグランドはアフリカン・アメリカンで、ジョージア州のプランテーションで働いていた奴隷の子孫、と伝わっている。

 とはいえ、メーガンが6歳のときに両親は離婚。母と共に黒人富裕層のネイバーフッドで育つことになるメーガンだが、テレビドラマ業界で働く父の仕事現場を訪ねることも多かった。その頃から芸能界に慣れていたのだ。

 行動力と正義感にあふれる少女でもあった。11歳のときに「アメリカ中の女性が油汚れと戦っている」という台所洗剤CMに対して「なぜ女性限定なのか」と詰問する手紙を書き、3カ月後にCMの語句を変える。地元のカトリック女子高からイリノイの名門ノースウェスタン大学へ。いったん休学してブエノスアイレスの駐アメリカ合衆国大使館にインターン勤務する。そのまま行けばカマラ・ハリス的な立ち位置を目指したかもしれないが、結局は大学に戻り、演劇と国際関係学のダブル専攻で卒業した。

 そんな彼女は、実はヴィン・ディーゼルでもあった。いや、ナードという意味ではない。「黒人を演じるには白すぎ、白人で通るには黒すぎる」というミックス俳優に特有の悩みがあったのだ。役を得られない日々には、製本業を教えることもあった(なぜ?)。

 俳優としてのデビューは02年、超長寿番組『General Hospital』の端役。その後、『CSI:ニューヨーク』『ナイトライダーNEXT』『FRINGE/フリンジ』等へのゲスト出演を経て、11年には『SUITS/ スーツ』のレギュラーとなる。

 この当たり役を経て、今後の活躍も期待された。が、17年11月27日にヘンリー王子と婚約したことで『SUITS/スーツ』も第7シーズンで降板。そのあとの出演ものは、名誉職的にナレーションを担当した20年の動物ドキュメンタリー『Elephant』くらいだったのだ。例のCBS『オプラ・ウィンフリー・ショー』までは。

 同番組でメーガン&ヘンリーの夫妻は、メーガンがミックスド・レースであるがゆえに王室で味わった苦しみを語った。「王室メンバーが、彼らの子どもの肌の色を懸念した」というから、直球レイシズムである。それを受け、ヘンリーの(仲の悪い)兄、ウィリアムが「我々ロイヤル・ファミリーは差別的ではない」とか言っていたが……正気だろうか? 彼らの祖父であるエディンバラ公爵フィリップは、スコットランド人、インド人、オーストラリア先住民、パプアニューギニア人、ケニア人、中国人、肥満児、聴覚障害者に対する――ジョークのつもりの――差別的発言で知られる老害である。

 叔父アンドリュー王子(チャールズの弟)はジェフリー・エプスティーンの友人で、そのツテで未成年女性と性的関係を持ったことが確実視。なのに、王室側が原告女性の名前を公表して批判! ロイヤル・ファミリーとは反社会集団の別名なのか?

 ブレグジットは大失敗だったと今でも思う私だが、彼ら夫妻の王室からの離脱「メグジット」は正解だと思うのだ。

(絵/濱口健)

丸屋九兵衛
ストレイト・アウタ・伏見稲荷な元・音楽誌編集者にして「万物評論家」。まだまだ続くコロナ禍の中、オンライン・イベントが揺るぎなき主要業務に。ゴールデンウィークもたぶん。詳細はPeatix、もしくはツイッター〈@QB_MARUYA〉にて。

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