サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > 年間1500億PVで世論を支配!?【1】/【ヤフーニュース】という怖い権力

――“日本においてもっとも見られているニュース媒体”ともいわれる「ヤフーニュース」。国内で圧倒的なPV数を誇る同サービスは、ニュースを提供する各社メディアにとっても重要な存在となっている。そんな、日本のニュースを束ねるヤフーニュースのタブーを探る!

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(絵/沖 真秀)

「今、日本でもっとも見られているニュースメディアはどこか?」という問いに、「ヤフーニュース」と答えて異論のあるメディア関係者はいないのではないか。ヤフーの発表によると、2017年の年間PV数は約1500億PVとずば抜けた数値を誇っており、ジャーナリズムの研究機関「Reuters Institute」の最新データでは、日本国内におけるオンラインニュースの週間利用率で過半数の51%を占めるなど、いまやヤフーニュースは日本を代表するニュース配信プラットフォームとしての地位を確立している。同サービスでは新聞社やテレビ局、ウェブニュースメディアといった300社以上、約450媒体から提供されたニュースを中心に日夜配信を行っており、その記事本数は1日で約4000本にまで上る。PV数だけでなく、その配信量は国内のニュースメディアの中で群を抜いており、「ヤフージャパン」トップページに13.5文字以内でまとめられた見出し、いわゆる“ヤフトピ”の話題性が象徴するように、ヤフーニュースを見ていれば日本の主要なニュースを知ることができる、と言っても過言ではない状況だ。

 中でも、メディアに携わる人々にとって、ヤフーニュースが示す存在感は大きい。

「どこもそうだと思いますが、ネットのニュースメディアは、ヤフーニュースへの配信を常に意識せざるを得ません。自社媒体でニュースを配信する場合と比べて、記事の見られる規模が違いますからね。なので、ネタ選びの段階からヤフーでもウケそうなネタを探してくる、ということはままあります。ヤフーニュース上で記事が多く見られれば、その分、読者は自社媒体へと流入してくるようになりますし、PV数に応じてヤフー側から支払われる配信料も収益としてはバカになりません」(ネットニュースメディア編集者)

 莫大なPV数を誇るヤフーニュースに記事を提供している外部メディアは、基本的に配信した記事のPVに応じてヤフーから配信料を受け取る仕組みとなっている。媒体によってその金額は変わってくるが、あるウェブメディアのプロデューサーは「私が聞く限りでは、ヤフーニュースで100万PVだった場合、提供社には大体数万円程度の配信料が支払われているイメージ」と話す。つまり、仮にヤフーニュース上で提供した記事が1000万回見られたら、提供社には数十万円の配信料が入ってくることとなる。大手メディアの場合、ヤフーニュースに配信して得られる金額は数千万円以上にまでおよぶという。こうした状況において、メディア側としてもヤフーウケの良い記事を作ろうといった風潮も散見される。

『ワイドナショー』(フジテレビ)といったテレビ番組内での芸能人の発言を記事化するスポーツ紙系媒体や、「ねとらぼ」を筆頭としたネットニュースメディアなどは、ヤフーニュースのアクセスランキングでも常連といえるだろう。

 同時にメディア関係者にとって、ヤフーニュースはネタ探しの場としての役割も担っている。テレビ業界関係者は次のように話す。

「“話題のネタ”という意味では、ヤフーニュースを参考にすることもあります。ヤフトピに上がってくるネタは大衆が興味関心を持っている話題ともいえるので。毎日放送されるワイドショーや情報バラエティ番組の制作者などは、自然とヤフーニュースはチェックしているはず。

 ほかにも、ブレスト会議の中でヤフトピの話題が挙がってくることも多いです。その際に際立つのは、ヤフーニュースの信頼性の高さ。ツイッターなどのSNSでバズっているネタでも、なかなかウラが取れない場合は、テレビで取り上げるわけにはいかないこともあります。しかし、ヤフーニュースが取り上げているのならネタとしての信頼性が高く、その話題がおもしろければ企画のGOも出しやすくなる。ネットニュースはどうしても玉石混交といった感じですが、ヤフーニュースは別格の扱い。よく言われている表現ではありますが、“ネットニュース界のNHK”的な存在として見ています」

 その信頼性の高さやユーザー数の多さから、現在のメディア環境において、ヤフーニュースはもはや中心的なポジションを確立しているといえるだろう。一方で、ニュース配信プラットフォームとして支配的であるがゆえに、そのあまりにも強い影響力から各社メディアがおもねるような“タブーな存在”にもなり得るのではないだろうか?

 本稿では、メディア側から見たヤフーニュースのタブー性や一大プラットフォームとなったがゆえの懸念点などを、同サービスの歴史やメディア関係者の声などを通じて検討していこう。

ステマ疑惑を受けて優等生化が進むヤフー

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