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第1特集
元“中の人”が語るディズニー映画

大人の娯楽となったアニメーション――常識を覆した『白雪姫』、タブー破りのディズニー映画

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映画本編では謳われていない社会的メッセージが潜んでいることで広く知られるディズニー映画。本稿では、アメリカを拠点に活躍し、過去にディズニー・スタジオにて勤務していたキャリアを持つ、アーロン・ウルフォーク監督に、ディズニー映画のタブーと、昨今の映画業界への苦言、そして可能性を聞く。

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ウルフォーク監督が「ディズニーがもっともタブーに挑んだ映画」として挙げた『白雪姫』。これまでの映画の固定観念を取り払うことによって、新たな試みを生み出す大きなきっかけとなった。

「ディズニーに対して不満は、ほとんどない。しかし、ハリウッドにはたくさんある」――ディズニーとハリウッド映画についてそう語るのは、日本を舞台にした映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』(09年)を手がけたアーロン・ウルフォーク監督である。彼は監督デビュー以前に、ディズニー・ライティング・フェロー(研究職)として1年間、ウォルト・ディズニー・スタジオ/ABCエンターテインメントで勤務した経歴を持つ。そんなウルフォーク監督に、タブーに挑んだディズニー映画、そしてハリウッド映画の現在について話を聞いた。

「公開当初、人々はアニメを長編の映画にするなんて、ウォルト・ディズニーは馬鹿げている、そして失敗するとも思っていた」

 ディズニー初の長編アニメ映画となる『白雪姫』(37年)を、歴代作品の中で、もっともタブーに挑んだとウルフォーク監督は評す。それまでディズニーが制作していたのは、短編のアニメーションばかりであったが、『白雪姫』の歴史的な成功で、ディズニーは映画界を代表する大企業にまで発展した。「ディズニーは映画ビジネスとアニメの表現方法の両方を変え、現代の映画作りにも大きな影響を及ぼした。そんな当時の慣習を打ち破ったことで、アニメ映画が子どもだけのものじゃないことを証明した」と監督は続ける。

「古典やアニメ、ファミリー向けの活劇映画を作るウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、成人向け映画を制作するタッチストーン・ピクチャーズやミラマックス……これらはディズニー傘下だから、それも踏まえてタブー破りの映画を探そうとすると、頭が痛くなってしまうね(笑)。とはいえ、完全ディズニー制作ではないが、彼らが配給し、後に会社を買収した、ピクサーの『トイ・ストーリー』三部作も、『白雪姫』同様、大人が楽しめる映画だ」

 幅広い年齢層に支持された『トイ・ストーリー』だが、こうしたディズニー映画の脚本執筆には、一定の縛りやルールは存在するのだろうか?

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