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第1特集
新たな広告媒体となったインスタグラマーたちの苦闘【1】

「ただ服着て写真アップしてるだけじゃないんです!」――宣伝のために子どももレンタル!? インスタグラマーたちの熾烈な戦い

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 インスタグラマーを中心とした、SNS内で大きな影響力を持つ“インフルエンサー”が話題となって久しく、彼女たちがおしゃれな着こなしを披露するインスタPRをはじめ、ファッション業界の広告媒体としての注目も集めている。そんな中、インフルエンサーたちが自らの“価値”を高めるためのビジネスも横行しているようで……?

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世界中で720万人ものフォロワーを持つ渡辺直美のアカウントでも、たびたびファッション関連の投稿が見られる。(画像/渡辺直美公式インスタグラムアカウントより)

 ファストファッションの隆盛や出版不況の折、広告も効果なく売り上げも苦戦が続くファッション業界にあって、新たな宣伝方法が台頭している。それが、インスタグラムをはじめとするSNSで、「インフルエンサー(=購買の意思決定に影響を与える人)」と呼ばれる個人が発信するというモデルだ。流行に敏感でセンスのいい個人アカウントからの投稿に影響され、商品に注目が集まるという手法である。そんなインフルエンサーの中でも、今特に目を引くのが“ママインスタグラマー”たち。彼女らは自身の私服だけでなく、おしゃれな子どもたちのコーディネートやこれまたおしゃれな食事風景などをSNS上で披露し、フォロワーたちの憧れの存在となっている。中には企業から商品の宣伝を依頼され、「#PR」と付けた“広告の投稿”を行う人もいるのだ。

「前は、サイズアウトしてしまった子ども服を『メルカリ』で売ってたんですが、インスタでおしゃれなコーディネートをアップしてるほうがずっと高値で売れるんですよ。フォロワーさんの中に息子のファンみたいなママたちがいて、気に入ったコーディネートがあると、コメント欄とかダイレクトメッセージで『サイズアウトしたら売ってほしい』って連絡が来るんです。あと、うちは『Hysteric Mini』っていう、マニアが多いブランドをたくさん着せているので、過去の写真からレアものを見つけては、高額で交渉してくる人もいますよ。

 ただ、デジカメだったり時計だったりバッグだったり、商品のPRを頼まれてるのは自分のコーディネートばっかりアップしている人が多いですよね」

 数千人のフォロワーを持つママインスタグラマーのAさん(30代/関東在住)によれば、「いくら人気ブランドの服っていっても、結局着方次第じゃないですか。インスタだとそれがリアルに見せられるから、公式の通販サイトで洋服を見るより参考になると言われる」のだという。結果、Aさんのような中古品の販売を促進しているインスタグラマーだけでなく、中には“憧れの女性”的センスを買われ、「PRアカウント状態」(Aさん)のインスタグラマーも出てきているというわけだ。

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