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連載
法社会学者・河合幹雄の法痴国家ニッポン【40】

データ偽装への非難轟々に見る“社会の不可視化”という問題

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法と犯罪と司法から、我が国のウラ側が見えてくる!! 治安悪化の嘘を喝破する希代の法社会学者が語る、警察・検察行政のウラにひそむ真の"意図"──。

今月のニュース

杭打ち工事で「データ偽装」
2015年8月、神奈川県横浜市のマンションが傾いている問題について、事業主の三井不動産レジデンシャルが調査した結果、基礎工事の杭が強固な地盤に達していないことが原因と判明。さらに10月、施工会社の旭化成建材が工事データを偽装していたこと、過去10年間に同様の偽装を300件以上行っていたことが明らかに。国土交通省は、建設業法違反の疑いがあるとして調べを進めている。

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『偽装建築国家』(講談社)

 2015年10月に発覚して世を騒がせている、神奈川県横浜市の大型マンションの傾斜問題と杭打ち工事のデータ偽装事件。メディアは、建設業界の職業倫理の欠如やチェック体制の甘さ、あるいは工事費用確保のために新築マンションを完成前に売ってしまう“青田売り”と呼ばれる販売構造など、業界の特異な体質を中心に批判的に報じています。

 しかし今回、私はこの騒動を、あえてそれらとは別の角度から眺め、法と犯罪というものを考える際に非常に重要な、あるテーマについて論じるための材料にしてみたい。そのテーマとは、「そもそも“法”や“ルール”とはなんなのか?」というものです。というのも、実は今回の事件には、社会において“法”や“ルール”なるものがいかに規定され、運用されているかを考察するためのカギがいくつも隠されているからです。

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