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【premium限定連載】芸能評論家・二田一比古の芸能ゴシップ今昔物語

「裸になる覚悟ぐらいないとダメだ!」悪徳芸能スカウトマン、脱がしのテクニック

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――数々の芸能スクープをモノにしてきた芸能評論家・二田一比古が、芸能ゴシップの“今昔物語”を語り尽くす!

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『裸心 ─なぜ彼女たちはAV女優という生き方を選んだのか?』(集英社)

「モデルになりませんか」などと言葉巧みにスカウト。面接と称して部屋に連れていき、「体型を見る」と服を脱がせ、最後は性行為に及ぶ。こんな自称・芸能プロスカウトマンの悪態が最近、新聞紙上を賑わせている。

「騙すほうは確かに悪いが騙されるほうも、なぜ騙されてしまうのか?」と素朴な疑問も湧くが、この手の話は今に始まったことではない。かつて、渋谷や原宿はスカウトマンのメッカだった。昼夜を問わず路上には2メートル間隔でスカウトマンがひしめき合っていた。当時のスカウトマンからこんな話を聞いた。

「高校生から大学生。さらにOLや主婦とあらゆる層の女の子が渋谷や原宿を歩いていた。特に目的もなく散歩をしているような子が多いのもこの界隈の特徴でした。たくさん女性のいる通りのほうがまず話しかける対象が多くなる。話しかければ“数撃てば当たる”ではないけど、話に乗ってくる子の確率も高くなる。話を聞いてくれれば、後はスカウトマンとしての交渉力次第でなんとかなる。原則、我々の仕事は成功報酬。成功すればお金に反映される。もう十年以上も前になりますが、月に100万円くらい稼いだこともありました」

 スカウトされる女性側にも心のスキはある。スカウトで芸能界入りした女性は「私がスカウトされたのは短大生の頃でした。女の子は誰でも自分が“きれい”と思われたい。その象徴がモデルやタレント。もしチャンスがあればしてみたい。そこに“素敵ですね”と声をかけられたら、ちょっとその気になるでしょう。声をかけられることは、女として嬉しいことでもあるから。現役のモデルやタレントも、“スカウト”がきっかけで芸能界に入った人が多い。私にもチャンス到来か?と思う。それに声をかけてくる男もうさんくさいオッサンだったら話も聞かないけど、ちょっと雰囲気のいいイケメンだったりして。とりあえず話を聞いてみようと思ってしまう」という。

 スカウトする側とスカウトされる側、両者の思惑が一致しているからこそ数は減ったとはいえ、スカウトマンははびこる。

 スカウトマンの種類もさまざまだ。芸能プロ所属のスカウトマンではないケースも少なくない。元渋谷でスカウトマンを束ねる事務所を運営していた人物はこう話していた。

「渋谷は芸能プロやモデル事務所といったものだけでなく、ヌードからAV女優、さらにキャバクラから風俗関係のスカウトマンもいました。女の子を口説いたら、その子に合わせてそれぞれの業種に振り分けて送り込むシステム。どの世界にもルートを持っていましたから。腕利きのスカウトマンは途中で供給を止め、自分でモデル事務所を経営する者もいた。アルバイト感覚でスカウトしていた男はナンパも兼ね、気に入った子は自分で食ってしまうということもよくあった」

 まんまと罠にひっかかった経験を持つ女性の話も紹介しよう。

「最初はモデルという話でした。事務所はマンションの一室。ちょっと怪しい雰囲気でしたが、スカウトマンは感じのいい男。ついその気になって室内でセミヌード。“裸になる覚悟ぐらいないとダメだ”と言われてね。で、最初の仕事がビニールに包まれるような実話誌での下着のモデル。それからエスカレートしてヌードモデル。AVの話だけは断ったけど、その間に仕事のためと、仕事関係の人とエッチもした。結局、モデルがダメでキャバクラを紹介してもらって働いた。お金も魅力的だったけどね」

 俗に「枕営業」と呼ばれる話は今も継続されており、最近も元アイドルグループのメンバーがツイッターで「枕営業」をほのめかすような書き込みをして話題になった。ともあれ、未だにはびこる悪徳スカウトマンの実態とは。ある弱小芸能プロ幹部が総括する。

「ネット社会とはいえ、小さな事務所は信頼がまだないから、やはり足で女の子を探すしかない。とはいえ、自分の足だけでは限界がある。その為にはスカウトマンの力は大切。全国にスカウトマンのネットワークがあり、“いい子がいる”と連絡があれば、北海道でも沖縄でも飛んで行く。そうしないと埋もれた将来の“金の卵”は発掘できません。そこに便乗して女の子を食い物にする輩がいるわけです。女の子が泣き寝入りして、事件にならないケースはいくらでもあると思います」

ふただ・かずひこ
芸能ジャーナリスト。テレビなどでコメンテーターとして活躍するかたわら、安室奈美恵の母親が娘・奈美恵の生い立ちを綴った「約束」(扶桑社刊)、赤塚不二夫氏の単行本の出版プロデュースなども手がける。青山学院大学法学部卒業後、男性週刊誌を経て、女性誌「微笑」(祥伝社/廃刊)、写真誌「Emma」(文藝春秋/廃刊)の専属スタッフを経て、フリーとして独立。週刊誌やスポーツ新聞などで幅広く活躍する。現在は『おはようコールABC』(朝日放送)、『今日感テレビ』(RKB毎日放送)などにコメンテーターとして出演。


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