サイゾーpremium  > ニュース  > 芸能  > あの【有名芸能人】が暴力団の名前を出し恫喝する“独占直撃”の悲喜交交
ニュース
【premium限定連載】芸能評論家・二田一比古の芸能ゴシップ今昔物語

布川敏和の直撃は「ゴミの日の八時頃」? 暴力団の名前を出し恫喝する“独占直撃”の悲喜交交

+お気に入りに追加

――数々の芸能スクープをモノにしてきた芸能評論家・二田一比古が、芸能ゴシップの“今昔物語”を語り尽くす!

dokusen1412s.jpg
『父・金正日と私 金正男独占告白』(文藝春秋)

 テレビ、新聞、雑誌を問わず「独占」という言葉を使うケースが多い。文字通り「独り占め」を意味するのだが、本来、渦中の人の単独インタビューなどに成功した場合など誰が見てもスクープした時に使う。

「独占という言葉の響きが視聴者や読者に強いインパクトを与える。特に大きな事件で渦中の人の単独インタビューなど取れたら編集部は蜂の巣をつついたような騒ぎ。当然、雑誌も売れる。独占を取れるなら金銭面も含め、手段を選ばずの気持ちになったものです」(元雑誌編集者)

 とはいえ、そう簡単に独占することはできず、最近は「独占」の安売りが目立つ。

「独占」とは言っても、あっちこっちで話をしている人の話を改めて「独占」と打つメディアまである。「独占直撃」とあるが、あくまでも独占で直撃しただけで、肝心な当人は「なにも語らず」で終わり。そんな肩透かしもある。昔、苦肉の策で「独占・立ち話」のタイトルを入れたこともあった。単に渦中の人を直撃して、立ち話をしただけ。それでもインパクトを与えることもある。

「相手がなにも話さなくとも、矢継ぎ早に質問をして、“答えられません”という言葉でもいい。声を発したことに意味がある。話さなくとも服装や表情を伝えるだけで、独占の迫力が伝わる。特にテレビになれば、活字とは違い、的確に表情が伝わる。事件の時なんかさらにリアル」(ワイドショースタッフ)

 直撃は何度経験してもドギドキするもの。逆に直撃されるほうはというと――。

「事前に直撃されることがわかっていれば、対応の準備ができるけど、アポなしの直撃は本当に困る。返答だけでなく態度にまでどうしても本音がでてしまうし、時には乱暴な態度に出てしまうこともある。ですから、最近は“事務所を通して下さい”と判で押したような返事でその場を回避する芸能人が増えている」(芸能関係者)

 直撃の意図とするところは相手の本心を引き出すこと。著者も経験がある。赤坂の喫茶店にいたところを直撃した歌手は、怒鳴り声を上げるやいなや喫茶店の椅子を投げつけてきた。また昔は「○○組を呼ぼうか」と暴力団の名前を出し、脅すケースも珍しくなかった。自ら暴力団との付き合いを認めているようなものであるが、さすがに今の時代はないだろうと思う。直撃は時として芸能人の本質を突くこともあるのだ。

 珍事を起こすこともある。現在、ドラマで活躍する役者、北大路欣也が結婚する時だった。父親で東映の大スターだった市川右太衛門さんを直撃したときのこと。住んでいる家がわからず都心の高級住宅街をウロウロ。たまたま通りかかった犬の散歩中の老人に「北大路さんの実家を知りませんか」と尋ねたところ、不審そうな顔をしていた老人が、いきなり、「私の家だ。なんの用だ」と怒鳴った。彼こそが市川右太衛門だったのだ。面食らったことで、まともな質問ができなかったこともある。

 市川さんは時代劇のスター。著者もスクリーンでマゲをした顔しか見ておらず、素顔を知らないから起きた珍事。対照的に研ナオコさんの実家を訪ねたときは面白かった。伊豆にあった実家。やはり家を探していると、近くを通りかかった男性。改めて聞くまでもなく研の兄貴とわかるほど、誰が見てもわかる同じ顔をしていた。

テレビではこんなハプニングもある。

「ある大物役者が自宅から出かけるところを直撃しようと、物陰に隠れて待っていたのですが、たまたまゴミ出しに出てきた。カメラを回しながら直撃したところ、前頭部の髪がほとんどない。本人も慌てたし、こちらもびっくり。後でわかりましたが、仕事の時はいつも部分カツラをしているそうです。さすがに体のパーツに関する部分は本人の承諾なしに放送はできない。きちんとカツラをつけてもらい、やり直しになりましたが、カツラのおかげで直撃は成功しました」(前出)

 ゴミ出しといえば、離婚した布川敏和はゴミ出し日に決まった時間に家を出てくることから、一時、布川の直撃は「ゴミ出し日の八時頃」の直撃が定番となっていた。本人もわかっているのか、常に快く取材に応じていた。 

 芸能でなく事件ともなると直撃も違った形となる。メディアが出演料なりを払うために、独占インタビュー料が吊り上がる。なかには値踏みする輩まで現れ、一番ギャラの高いところに出る傾向が生まれている。

ふただ・かずひこ
芸能ジャーナリスト。テレビなどでコメンテーターとして活躍するかたわら、安室奈美恵の母親が娘・奈美恵の生い立ちを綴った「約束」(扶桑社刊)、赤塚不二夫氏の単行本の出版プロデュースなども手がける。青山学院大学法学部卒業後、男性週刊誌を経て、女性誌「微笑」(祥伝社/廃刊)、写真誌「Emma」(文藝春秋/廃刊)の専属スタッフを経て、フリーとして独立。週刊誌やスポーツ新聞などで幅広く活躍する。現在は『おはようコールABC』(朝日放送)、『今日感テレビ』(RKB毎日放送)などにコメンテーターとして出演。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2021年2月号

“男性学”のススメ

“男性学”のススメ
    • 【男らしさ】イメージの変遷
    • 男性学(基)【ブックガイド】
    • 【キリスト教】の男性優位主義
    • 女子が萌える【ラップ男子】
    • コロナ禍で始動【Zoomgals】
    • サンドウィッチマン【男同士のケア】
    • 【青柳翔】が語る“男らしさ”
    • オトコが乗る【軽自動車】
    • 【マンガ・アニメ】の軽自動車
    • 【ジャニーズ】男性アイドル像
    • 時代錯誤な【ジェンダー観】
    • 【サザエさん】は有害か?
    • 『サザエさん』の【初回】
    • 【井田裕隆】に聞くAV男優像
    • ポルノ視聴と【男性性の劣化】の関係
    • おじさんの【フェイスブック】
    • 【フェイスブック運営】側とのズレ
    • 育児特化の【ベビーテック】
    • 5秒でわかる【ベビーテック】
    • 【自民党】に根付く男尊女卑

「篠崎こころ」ラグジュアリーに魅せた麗しさ

「篠崎こころ」ラグジュアリーに魅せた麗しさ
    • 【篠崎こころ】召しませ #金髪ショー党

NEWS SOURCE

インタビュー

    • 【岡田結実】バラエティの人気者はエゴサで成果を感じる
    • 【STUTS】人気トラックメイカーがラップに初挑戦!
    • 【土井裕泰】TBSのエースディレクターの問題作に迫る

連載

    • 【あまつまりな】流れに身を任せちゃうんです。
    • 【グレイテスト・ラウンドガール】に新メンバー!
    • あの素晴らしい【恵美】をもう一度
    • 【コロナと不況】21年に生き残る術
    • 【萱野稔人】ソロ社会化とコミュニティの変化
    • ありがとう、【小松の親分さん】
    • ワクチンがつくる【コロナ後の世界】
    • 【丸屋九兵衛】ショーン・コネリーを語る
    • 【町山智浩】「ストレンジ・フィーリング」カトリックの洗脳とオナニー
    • 【コロナ対策論議】の根本的欠如
    • 「謎」と「静」で振り返る【2020年】
    • 【小原真史】の「写真時評」
    • 【笹 公人】「念力事報」鬼狩りの時代
    • 【稲田豊史】「妻が口をきいてくれません」圧巻の“胸クソ”読後感
    • 【辛酸なめ子】の「佳子様偏愛採取録」
    • 【本場仕込み】のビールが飲める“リビングルーム”
    • 【更科修一郎】幽霊、批評家は文化的背教者なのか。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』