サイゾーpremium  > ニュース  > ビジネス  > 気鋭の通信コンサルが問う【視聴率】が価値なき時代の“マス”
ニュース
より楽しいビジネスを実現するために必要なこととは…

視聴率が価値なき時代のマスメディアとは!? クロサカタツヤが問う情報産業の未来像

+お気に入りに追加
1312_nn2_03.jpeg
クロサカ氏が見据える情報産業の未来像とは……。

 本誌の読者なら「マスコミ」「マスメディア」という単語が意味するところを、なんとなくでも理解されていることでしょう。ここでの「マス」とは、国民や市民、市井の人々全般を含む、いわば一般大衆を意味します。要は「私たち」のことです。このマスは、メディア産業のみならず、製造業や流通業など、およそマーケティングを必要とするビジネス全般で用いられる概念です。しかし、昨今のビジネスの現場では、この「マス」の崩壊が叫ばれています。

 例えば私が手伝う通信業界では、固定電話の加入者数が減少する一方です。ひと昔前までは一家に一回線が常識で、企業や学校でも固定電話による電話連絡網が、ひとつの確実な情報伝達手段として用いられていました。しかし、ケータイによって電話が個人のものとなり、さらにケータイからスマホへとシフトしたことで、もはや「電話」という概念は希薄化し、情報端末と呼ぶほうが自然なほどです。

MEMOクロサカ氏新連載
通信・放送業界を支える気鋭のコンサルタント・クロサカタツヤ氏が、毎回、インターネットやテレビなどを中心に様々な分野からゲストを招き対談。価値観や社会構造の変容で再定義が迫られる「マス」について、討議する新連載が、次号(2013年1月号)より開始。乞うご期待!

 その結果、かつての固定電話に代替する、誰しもが統一的にアクセスできる連絡手段が、社会から失われつつあります。LINEやツイッター、フェイスブックにSkypeなど、さまざまなサービスやアプリケーションはありますが、固定電話に比べたら、到底社会基盤とはいえません。それらを支える通信事業者は辛うじて黒字となっているものの、おそらく数年もたたないうちに、固定網の事業者の経営状況はかなり厳しくなるでしょう。

 ケータイも過当競争が続き、ドコモ、KDDI、ソフトバンクという3大キャリアが、こぞってiPhoneを取り扱わざるを得なくなりました。その結果、iPhoneは売れるものの、キャリア自身の付加価値は、エリアや通信速度といった回線部分にしか見い出せません(それも事故が多発して品質は低下しています)。いわゆる「土管化」です。固定電話も含めて、統一的な社会基盤と見なせる通信手段はなくなり、それぞれが好きなものを好き勝手に使う、という状況が生まれています。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2026年11月号

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界
    • 「沼化」するエンタメ業界
    • 膨らみ続けるグラビア市場
    • SNSがつくる「あなたの好み」
    • 映画界ハラスメントの実態
    • ゲーム実況者の高齢化問題
    • PS、ディスク販売廃止の衝撃
    • 私たちは「ドパガキ」なのか
    • AI時代の「生歌」の価値
    • 「ニコ生ホラー」とは何だったのか
    • テクノロジーが広げる学びの未来
    • AI時代のサイバー攻撃
    • リングを彩る美女たち
    • 〈Cosplay beauty〉もちむぎ

NEWS SOURCE

インタビュー

    • 滝藤賢一、名バイプレイヤーの境地
    • 唯一無二の音楽家・水槽
    • 小八重葵美が得たもの

連載

    • [マルサの女]高橋凛
    • 神保哲生×宮台真司の「TALK ON DEMAND」
    • 萱野稔人と巡る「超・人間学」
    • ドクター苫米地に聞け!
    • 井川意高の天上夜想曲
    • 韮原祐介の匠たちの育成哲学
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • GROOVE SEQUENCE
    • 笹 公人×江森康之の「念力事報」
    • 町山智浩の「映画でわかるアメリカがわかる」
    • 花くまゆうさく『カストリ漫報』
サイゾーパブリシティ