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友達リクエストの時代【第7回】

敬語で始まった関係は友だちになれない?「友だち」という特殊な人間関係

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SNS隆盛の昨今、「承認」や「リクエスト」なるメールを経て、我々はたやすくつながるようになった。だが、ちょっと待て。それってホントの友だちか? ネットワーク時代に問う、有厚無厚な人間関係――。

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『友だち100人できません』

 たとえばの話、「友だち」という言葉を、単純に「親しく行き来している人間」と定義すれば、いま現在でも、十やそこらの顔を思い浮かべることができる。私も、若い頃に比べれば、多少は人当たりが良くなっている。で、日常的に交際している人々とは、おおむね良好な関係を保っている。つまり、私は、昔自分が考えていたよりは、ずっと社交的な中年男になりおおせているわけだ。

 ただ、その、現在親しく付き合っている彼らを、私は、「友だち」であるというふうには考えていない。

 親しみを感じないとか、好きじゃないということではない。好ましい人柄だと感じているからこそ行き来しているわけだし、何回か会ううちにはそれなりの親近感を抱いてもいる。

 では、どうして彼らは友だちではないのか。

 おそらく、馬鹿な時間を共有していないからだ。

 私の中では、「友だち」は、「愚行」とわかちがたく結びついている。

 実際にはそんなに深い付き合いがなくても、古い知り合いの中には「友だち」がたくさんいる。

 歌舞伎町でナンパをして、一緒にコワいお兄さんに追いかけられたエトウとは、大学卒業以来、30年以上会っていない。それでも、友だちだと思っている。

 今でも、たぶん、顔を会わせれば、一瞬であの時代に戻ることができるはずだ。というのも、私たちは、後ろも見ずに百人町まで走り切るほどコワい思いを共有していたからだ。が、それもこれも、過ぎてしまえば、あんなに楽しかったことはない、と、そういうふうに、記憶は粉飾される。かように、愚行は、決定的なものだ。だからこそ、若い時のバカは買ってでもしろと、賢そうな若者を見かける度に、私はそう言いたくなるのだ。彼らも、50歳を過ぎればわかる。男にとって本当にとりかえしがつかないのは、二度とバカなことができない年齢に到達してしまうことなのだ。

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