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お騒がせ男の”最初で最後の懺悔録”──高須基仁 の「全摘」 No.14

団塊Jr.が今おもしろい!第二のバブルは彼らがピンクを着たときに始まる

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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4月25日、アメリカでブレーク中の日本人ポルノスター、まりか(Marica Hase)が1年ぶりに凱旋帰国したので、ビールで乾杯。まりかは単身渡米し、欧米のハイティーンモノに多数出演してロリータ系スターとして人気なのだ。

 昭和20~24年生まれは、「団塊の世代」とか「ベビーブーマー世代」と呼ばれる。私も該当するが、中学の時は18クラスあり、やたら人が多く競争が激しい。かといって成績至上主義ではなく、誰もが貧乏だったから、区別差別は意外となかった。「こいつには勝てない」と瞬時に見分け、妬み嫉みなく、「そういうもんだ」と受け止めていた。

 高校になると、全国一斉試験の結果によって、450人中上位50人は選抜クラスとなった。そいつらを羨ましいと感じることなく、「頭がいいやつには、がんばって国のために働いてもらおう」と思っていた。

 高校の同級生で、現在毎日新聞社社長の朝比奈豊はもちろん選抜クラスで、当時から抜きんでていた。東大に進学し、体もデカくいい男だし、相当インパクトがあった。

 ベビーブーマー世代を高校の生徒構成に例えると、割合的には選抜クラスと同じ450人中50人が世代をリードし、さらにその中の1人くらいが各企業のトップを務めているのではないだろうか。彼らが経済、産業、政治を動かしてきた。そして、450人中400人の人たちは、なんとなく生きるだけ。だが、そんなやつらも90%以上が退職した。改正高年齢者雇用安定法が施行され、65歳以上も希望者は雇用することになったが、隅でデータ入力だかなんだかして小さくなっている。

 その下の40~50代は「遅れてきた世代」「しらけ世代」と呼ばれる。バブルを経験したが、本当にいい思いをしたのはベビーブーマー。彼らは、そのおこぼれにあずかっただけ。上に気を使い、リーマンショック以降はロクなことはないので、骨抜きになり、成功も失敗も見ている分、ブレーキばかりかけている。

 そんな中、30代が跋扈しだしている。うるさいベビーブーマーの呪縛が解けたベビーブーマーJr.世代である。彼らにはふたはない。彼らが「イケイケでいいんじゃないか」と思い始めたら、バブルの始まりだ。

 いまだかつてないビジネスを始めようとするなら、法、コンプライアンス、すなわち常識の抜け穴を考えなければならない。これからは、昔のケーススタディはほとんど通用しない。それはサービス業だけでなく、農業や漁業などにも通じる。若者たちはまったく新しいことをやろうとしている。ビルの中で野菜をつくったり、山の中のいけすでフグやマグロを養殖したり。今までの常識を超えている。あらゆる産業の抜け道を若いやつらはビジネスにしてくるだろうな。特に、関東連合とIT系のやつらはそれがうまい。

 かつて60年代後半から70年代には「ピーコック革命」といって、グレーの地味なスーツから、きれいな色のスーツを着るという動きがあった。グリーン、ブルー、バブル時代はピンクに白のストライプのジャケットも当たり前だった。私もそれでトミーに通勤していた。タキシードも常備し、夜の街へ繰り出した。

 今は「勝負下着」という言葉だけが残ったが、「勝負服」というものもあった。作家の故・百瀬博教に「金を借りに行くときは上等なスーツを着ていくべきだ」と言われた。金を借りるときに着る服が勝負服である。

 だが、今のリクルートルックは黒ばかりで喪服のようだ。20代、30代も地味な色のスーツばかり着ている。葬式も結婚式も朝礼も会議も商談もデートも、全部黒スーツ。

 ベビーブーマーJr.がトップに立った時、その下の若いやつらもきれいな色のスーツを着だすだろう。なぜなら、身も心もきれいになりたいから。バブル時代は、誰もがみな後ろめたさがあるから、服だけでもきれいな色にしようとした。明るい色のジャケットはカタルシスなのだ。今は悪いことをしてないから、後ろめたさがない。だから黒を着る。

 かつて佐高信は「スーツの下で牙を研げ!」と言った。今の若者はスーツの下で虎視眈々と狙っているはずだ。いつ極彩色の革命が始まるか。不動産と株の世界から来るかもしれない。そのとき時代は変わる。

 今こそきれいな色を着る勇気を持て。ピンクの背広で会社へ。前田日明もリングスで赤いジャケットを着ている。私もイベントでピンクのベルサーチのスーツを着た。冬になると私はオレンジ色のコートで通勤している。新橋ではみんなドブネズミ色の中、私だけが浮いている。「バカじゃないの?」と言われているような、刺すような視線が快感だ。

 若者が自由勝手に動き出したことは間違いない。金曜日にノンネクタイデーというものがあったが、ノンブラックデーを自ら作る覚悟を持て。誰がカラフルな流行を起こすのか。自分だ、ユニクロじゃないぞ。そこに希望がある!

【今月の懺悔】
ピンクスーツの話をしたら、サイゾー社長の揖斐に「私はいくら金を持ったとしても、そんな気違いじみた服は着ません」と軽蔑された。派手スーツはやはりバブル的な考え方なのだろうか……。

高須基仁(たかす・もとじ)
90年代以降、出版プロデューサーとして、ヘアヌード写真集ブームを仕掛けたり、スキャンダルの渦中の人物に告白本を書かせたりするなど、ギョーカイの裏で暗躍。元学生闘士で、現在は多数の媒体で言論活動を展開している。

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