──どこの宗教もいまいち元気がない! もっと“オモシロ”な団体はないのか!?というわけで、宗教ウォッチャーとしても知られる大川興業総裁に、「これから流行りそうな宗教」を聞いてみた。
『宗教が往く』(文春文庫)
僕が今思っているのは、これからは、擬似家族的な集団を作って、その中で「癒やし」を行うような教団が出てくるんじゃないか、ということ。
創価学会や立正佼成会は、高度経済成長期に上京してきて、地元の宗教観から外れた人がたくさん出た時にうまく食い込んだ。社会全体が成長の段階だったから誰もが経済的発展を遂げ、現世利益が得られたけど、今は成熟社会で、大きく成長することはない。その中で例えば真如苑は、一人ひとりへのカウンセリング的な対応をするのが今の時代にうまくはまって、唯一信者が増えている団体になってる。これを発展させて、ひとりで生きていくことに不安を感じている人たちを、擬似家族に包摂することで癒やし合う、いわば「シェアハウス型宗教」のようなものが流行ると思うんだよね。
あとは、高度なレベルで科学と融合した団体。素粒子を気や霊魂と呼んだり、「エネルギー保存の法則から考えると、死後“精神”はどこに行くのか」みたいな考え方をするような宗教だね。幸福の科学は宇宙人の話をよくしているけど、そういう話にもっと説得力を持たせるってこと。あるいは、もういっそ信者を宇宙に飛ばしちゃう。きっと解脱した感じになるよ。宇宙解脱だよ、宇宙解脱。これは信者が増えると思いますねぇ。この記事を読んだら、大川隆法総裁はこの道を目指してくれるんじゃないか?なんたって、大川総裁は、大川総裁のことがよくわかるんですよ(笑)。
大川 豊(おおかわ・ゆたか)
1962年、東京都生まれ。83年に大川興業を結成。仕事で地方に行く際には、全国各地にある巨大仏を観て回っているとのこと。