サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > 政治と宗教の最前線【2】/伝統仏教による【葬儀ビズ】と首都開教

――新宗教が下火になっているのは前記事「サイエントロジーに接近する議員も!?――票田以外の目的があるのか? 衰退する新宗教にすがる政治家」の通りだが、一方で現在、伝統宗教は葬儀ビジネスでムーブメントを起こしているという。

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『ファイナンシャルプランナーが教える終活デザインブック』(合同フォレスト)

 高齢化社会が進む昨今、葬儀ビジネスや自らの死を意識し、生前から準備をする、いわゆる“終活”が当たり前となり、当初、批判の声も多かったAmazonの僧侶派遣サービスも開始から3年目に突入。さらに、8月末には東京ビッグサイトで「第4回エンディング産業展」も行われる予定で、「供養女子コンテスト」なる個性的なイベントも控えている。

 こうした葬儀ビジネスがネット系ベンチャーの参入などによって、急成長する他方で、伝統宗教もこのムーブメントに戦略的に参入して、息を吹き返そうとしている。

「東京では高齢化が急速に進んでいるため、僧侶は葬式に追われています。そこで、浄土真宗の本願寺派は1年で2、3寺増やそうと、『首都圏都市開教(首都開教)』を行っています。実際に市場調査を行い、地域の門徒数や既存のお寺との距離といったデータから、どこに築地本願寺の直轄寺院を建てるかを考えているんです。墓は民間の墓苑の区画を買って合葬墓所を作るケースもある。地域特性を理解し、檀家ではなく会員としてみなすことでストックビジネスとして成り立っているんですね」(山田直樹氏)

 また、浄土宗と日蓮宗、真宗大谷派も都市部での開教を進めており、こうして新設された寺院は、どこも外観や内装は個性的。例えば、国立にある一妙寺はお寺とは思えないような白亜の館。さらに、ホームページを見てみると、「#インスタ映え」というタグで祭壇に飾られた花を写したり、YouTubeチャンネルまで持っている。

 宗教そのものの消滅も懸念される中、伝統仏教は葬儀ビジネスを足がかりに生き残りをかけているのだ。

高齢化、お家騒動、方向転換……教団運営に危険信号? お先真っ暗な中堅教団

どこの新宗教団体も今は窮地に立たされているが、その中でも危険信号が点滅しているのが、これらの教団だ。
※(公称)とある教団以外は『宗教年鑑』(2017年)を参照。

●今年も花火は盛り上がったけど……
パーフェクトリバティー教団

設立年/1916年 本部所在地/大阪府富田林市 信者数/81万8467人

PL学園として高校野球で名を馳せたが、そんな野球部も15年春に部員募集を停止し、また、教祖祭PL花火芸術の規模もショボくなっているともっぱらの評判。教団教師(布教師)も激減しているが、衰退の最大の問題は「教主の御木貴日止氏が07年に病気で倒れたことで、お家騒動が再燃したこと」(山田氏)だという。

●日本会議の源流も今はエコ左翼!?
生長の家

設立年/1930年 本部所在地/山梨県北杜市 信者数/45万9531人

日本会議の源流ともいわれている生長の家だが、3代目教祖の谷口雅宣総裁は反安倍政権・反原発の立場を明確にしているため、古参の信者たちが離脱し、「生長の家」創始者・谷口雅春先生を学ぶ会という団体(宗教法人ではない)に流れた。13年には本部を原宿から山梨の奥地に移し、さらに信者数が減っている。

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