サイゾーpremium  > ニュース  > 社会  > 立憲民主は窮地に……【衆参W選】の情報操作
ニュース
データ上では自民大勝! W選の真の意図

安倍政権の謀略戦で立憲民主は窮地に……【衆参W選】の情報操作

+お気に入りに追加

衆院解散によるダブル選の目論見

政界で話題になっている衆参ダブル選をめぐっては、さまざまな情報が回っているが、ここにきて、自民党大勝なるデータが出てきたという。だが、このデータは、自民党が謀略のため、自ら流したという噂も。その背景には、資金不足で困窮する立憲民主党を“ハメるため”だというが……。

安倍政権の謀略戦で立憲民主は窮地に……【衆参W選】の情報操作の画像1
萩生田光一議員が出演した『真相深入り! 虎ノ門ニュース』。

 7月21日に予定されている参院選の投票日に合わせ、衆院を解散して同日選挙に持ち込む“衆参ダブル選”の話題で永田町は持ちきりだ。

 野党第一党の立憲民主党は「しっかり迎え撃つ」(枝野幸男代表)と戦闘モードに突入。ゴールデンウイーク前から国民民主党や日本共産党などと衆院選候補の野党一本化に向けた協議をスタートさせ、すっかりダブル選シフトに拍車がかかりつつある。

 無理もないだろう。仕掛けたのは、安倍政権の側だ。コトの発端は4月18日。DHC提供のインターネット番組『虎ノ門ニュース』に出演した安倍晋三首相の最側近、自民党の萩生田光一幹事長代行の口から飛び出した一言だ。

「崖に向かってみんなを連れて行くわけにはいかない。(その場合は)国民の信を問うことになる」

 萩生田氏は、6月にまとまる日銀の企業短期経済観測調査(短観)【1】の結果を見れば景気悪化が表面化するのは必至であり、10月に控えている消費増税は無理ではないか――と増税延期に言及した上で、延期をするためには衆院を解散して国民の信を問うとぶち上げたのだ。大手紙の政治部記者が語る。

「増税によって景気が冷え込むことは5年前に消費税を5%から8%に引き上げたときに証明済み。景気浮揚策であるアベノミクスを台無しにした消費増税の悪夢を繰り返すわけにはいかないと、政権内に不満がくすぶっていた。それを萩生田さんが代弁した格好となり、ダブル選論に一気に火が付いたんだ」

 ところがこの議論、額面通りに受け取るわけにはいかない。“ダブル選”が求められるのは、あくまでも参院選単独では与党の敗北が濃厚になっているとき。その際には、衆院選候補が一緒に選挙戦を戦い、参院選候補の分も集票マシンとして動いてもらえるという狙いがあるのだ。

 しかしながら、今、肝心の「敗北濃厚」の兆しが見えてこない。それどころか、「与党は圧勝する」という驚くべき調査結果があるというのだから、おかしな話ではないか。自民党関係者が打ち明ける。

「実は3月の時点で、自民党が調査会社に依頼して大がかりな全国世論調査を実施したんだが、その結果、『7月の参院選は大勝』というデータが出ていたんだ」

『与党大勝』を裏付ける極秘データの存在。そのデータの一端は、実際、政権中枢から漏れ伝わっている。自民党関係者が続ける。

「調査結果によると、自民は3年前と同じ獲得議席数の56を確保する。公明は10以上。合計すると自公で66以上になり、参院の改選議席である124の過半数を突破していた。これに今回は選挙を行わない非改選議席数を加えると、自公の合計は136。参院全体の過半数123を大幅に超え、与党圧勝は揺るがないんだ」

 この調査結果に、当時、自民党中枢は笑いが止まらなかったらしい。

「調査結果が出た直後の3月12日のことだね。ご機嫌だった二階俊博幹事長は定例の記者会見で『党内外や海外の支援もある。この状況では十分あり得る』と安倍首相の四選支持を初めてぶち上げたんだ。参院選の圧勝予想が出た直後のことでね。これなら安倍さんでしばらくやっていけるだろうと、つい本音が出てしまった」(同)

安倍政権の謀略戦で立憲民主は窮地に……【衆参W選】の情報操作の画像2『衆参W選』
今夏に行われる参院選に合わせて、衆議院を解散し、ダブル選に持ち込むと話題になっている。表向きは増税延期を睨む自民党の選挙戦略だがその背景には野党をハメる謀略との話も。

 こうした状況は今も変わっていない。5月の「令和改元」が政権浮揚効果をもたらし、3月時点よりも支持率は上向いている。与党の圧勝モードに変化はないのだ。なのになぜ、今さら“ダブル選”なのか?

「解散風に煽られて、野党が混乱を始めた。衆院の解散がなくてもこの調子なら、野党は空回りを続け、参院選できっと負ける」

 こう語るのは官邸スタッフのひとりだ。解散風が吹くと、野党にどんな影響を与えるというのだろうか?

「政権を奪取した旧民主党の金庫には、ため込んだ政党助成金が100億円以上眠っていた。それを国民民主党が引き継いだために、立憲には昨年分として支給された政党助成金4億円しか手元になく、資金ショートを起こしている。各地の立憲県本部では電話代も払えないという泣くに泣けない状況になっているとの報告も官邸に入っている。参院選の各候補は、事務所の維持費や運動員が確保できないくらい困窮していて、ボランティアに頼るしかないのが実情らしい」(同)

 そんな状況に追い込まれた立憲が、解散情報に煽られて衆院選の候補選びに奔走したら、一体どうなるのだろうか? 立憲関係者の話。

「候補者ひとりにつき2000~3000万円の選挙資金がかかります。候補者選びが進めば、実際に資金を用意しないといけない。すると、参院選に充てるべき党の資金を衆院選に振り分けないといけなくなるから、ますます参院選のほうは資金難と人材不足に陥ってしまう」

 つまり、解散風に吹かれた野党第一党は空回りし、主戦場である参院選にカネも人も投じることが難しくなるというのだ。こうした野党の台所事情を、官邸や自民党本部は知り抜いている。古参の政治評論家が指摘する。

「官邸や自民党からダブル選のシミュレーションが面白いように漏れている。その情報に新聞が乗っかって解散風を吹かせ、野党を煽るという負のスパイラルを演出しているんだ。実際の解散はどうでもいい。騒がれている解散シミュレーションは、安倍政権が野党をはめ込むために仕組んだ“謀略戦”なんだよ」

 実際、官邸や与党からダブル選のシミュレーションが次々と流れ出している。前出の政治部記者が声をひそめる。

「ひとつのパターンはこれ。内閣府が5月20日に発表する1~3月期の国内総生産(GDP)の速報値がマイナスになる見通しのため、安倍首相がその数値を逆手にとって『リーマンショック並みに深刻な不況に見舞われた』と表明し、6月下旬に衆院解散、7月21日の衆参同日選というシミュレーションが有力になっている。

 もうひとつは、萩生田氏が触れた6月の日銀短観をきっかけに解散するパターン。発表は7月1日なので、6月26日の通常国会の会期末をわざと延長して7月中に解散する。その場合の投票日は8月にずれ込み、“8月4日投票説”が取り沙汰されている。このほかにも8月中の11日、18日、25日説までダダ漏れ状態で、『お盆休みを挟んで選挙なんかできるか』と自民党内でもクビをかしげる向きがあるね」

 大手メディアが不可思議に思おうと、言われるままに解散情報がこれ見よがしに新聞やテレビに垂れ流される現実。今の野党の実力では、これにあらがってまでまっとうな政治を進めるのは無理で、ただただ、煽られるままに解散モードに舵を切っている。それをほくそ笑んでみているのは、安倍首相ご本人なのかもしれない。

(編集部)

日銀の企業短期経済観測調査(短観)【1】
日本銀行が統計に基づいて行う調査で、四半期ごとに実施されている。全国の約1万社の企業を対象に調査し、企業動向を把握することが目的とされている。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2022年6・7月号

目指すはK-POP? ジャニーズ進化論

目指すはK-POP? ジャニーズ進化論
    • 音楽業界からの【賛辞と批判】
    • 【芸能プロ】的戦略が抱える2つの“矛盾”
    • 令和の【ジャニーズ・シングル】20選
    • 20年代のジャニーズ【ミュージックビデオ】

移ろいゆくウクライナ避難者

移ろいゆくウクライナ避難者
    • 移ろいゆく【ウクライナ】避難者

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

サイゾーパブリシティ