サイゾーpremium  > 連載  > 法“痴”国家ニッポン  > 河合幹雄の法痴国家ニッポン【59】/世界はいま本当に【テロ】の時代か?
連載
河合幹雄の法痴国家ニッポン【59】

【欧州各地でテロ続発!】ピストルズが歌ったIRAから考える――世界はいま本当に「テロの時代」か?

+お気に入りに追加

法と犯罪と司法から、我が国のウラ側が見えてくる!! 治安悪化の嘘を喝破する希代の法社会学者が語る、警察・検察行政のウラにひそむ真の"意図"──。

欧州各地でテロ続発!

【欧州各地でテロ続発!】ピストルズが歌ったIRAから考える――世界はいま本当に「テロの時代」か?の画像1

2017年5月、イギリスのマンチェスター・アリーナで、米歌手アリアナ・グランデの公演直後に自爆テロが発生し、犯人を含む23人が死亡。翌日、イスラム過激派組織ISが犯行声明を発表した。さらに6月には、ロンドン橋で暴走車が歩行者を次々にはね、8人が死亡、実行犯3人が警察に射殺されるなど、欧州でイスラム過激派によるテロとされる事件が続発している。


 2017年5月にイギリス・マンチェスターのイベント会場で23人が死亡した自爆テロや、同年6月にロンドン橋で車が通行人をはねて8人が死亡した事件など、欧州で“多発”しているテロ事件。それらの多くはISもしくはその支持者による犯行とされ、そのつど日本でも大きく報じられています。結果わが国では、テロを未然に防ぐという建前のもと、17年7月にいわゆる「共謀罪」法が施行されました。テロに対するこうした危機意識は、東京オリンピック開催を3年後に控えた日本だけでなく、世界中に広まっています。

 しかし、ここで考えていただきたいことがある。それは、先進諸国の政府やメディアが喧伝するように、本当にテロの脅威は以前と比べて増しているのか、ということです。確かに、全世界のテロによる年間の犠牲者数は、00年以降の15年間で10倍に膨れ上がり、今や約3万人に上るというデータはある。また実際、01年の米同時多発テロをはじめ、大きな事件もたびたび起きている。ところが一方で、対テロを声高に叫んでいる欧米に限っていえば、米同時多発テロを除くと、00年以降のテロの犠牲者数は世界全体のわずか0・5%に過ぎません。そして、実は日本を含む先進諸国では、現代よりむしろ冷戦期のほうが、事件の規模や頻度の面でも、また実行犯の組織力や戦闘力の面でも、テロの危険性ははるかに高かったのです。今回は、そうした冷戦期のテロを振り返り、先進諸国における現代のテロがいかに“低レベル”で、今がどれほど“安全”な時代であるかを解説したいと思います。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2019年3月号

欲望の美人学

欲望の美人学

乃木坂46・斉藤優里のパジャマパーティ

乃木坂46・斉藤優里のパジャマパーティ
    • 乃木坂の太陽【斉藤優里】が登場!

インタビュー

連載

    • 【園都】サウナーなんです。
    • 【平嶋夏海】美尻アイドルの偏愛録
    • 【88rising】世界戦略の真実
    • 深キョン熱愛ショック!【恭子から俺は!!】
    • 世界中で議論される【AIと倫理】
    • 高須基仁/【エロ】の匂いを消すこの国に抗う
    • 映画【盆唄】に見る人々のたくましさ
    • 【ファーウェイ】創業者の素顔を追う
    • 【ブラック・クランズマン】に思うファンクとディスコの70年代
    • 町山智浩/【バイス】ブッシュを操る副大統領
    • 厚労省の【不正統計問題】と統計軽視の代償
    • 小原真史の「写真時評」
    • 五所純子「ドラッグ・フェミニズム」
    • 笹 公人/【嵐】の夜に
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ研究所」
    • 稲田豊史/希代のマーケター【西野カナ】
    • 【アッシュ×スラッシュ】実弟が聞くキワどい話
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • ニコタマに地ビールを!【ママ友】たちの挑戦
    • 伊藤文學/【新世代ゲイ雑誌】の価値観
    • 更科修一郎/幽霊、【サイコパス】に救われたい人々。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』