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『クロサカタツヤのネオ・ビジネス・マイニング』第24回

来年は、オッサンの説教があふれる“ネット”に飽きた人から、リアルなサービスが生まれる!?

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――2015年もあとわずかで、本連載も2年目を終えようとしている。今年は、同じく本誌連載陣である佐々木俊尚氏との特別対談を挟み、ITを軸にしながら政界・金融からまちづくりまで、さまざまな方にご登場いただいた。すでに昨年予言していたように、残念なSNSおよびネットサービスは、その衰退が数字でも裏付けられるようになってきた。そこで浮かび上がってきたのは、ネットの“オッサン化”。彼らがすがる“ネット”が見放された結果が衰退となって表れたのだろう。常にプレイヤーが入れ替わり続ける中で、2016年はどんなサービスが生まれ、注目されていくのだろうか?

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ソーシャルメディアの利用率 (サービス毎・年代別)出典:総務省↑画像をクリックすると拡大します。

──この連載もスタートして丸2年。今回は、編集部とクロサカさんで、今年を振り返り返ってみたいと思います。

クロサカ まずは日頃ご愛顧いただいている読者の皆様に、感謝申し上げます。今年も我ながら節操のな……じゃなくてバラエティ豊かな論客をお招きして、楽しい対談を重ねることができました。しかし、連載を振り返ってみて、あまりにも時間がたつのが早すぎて……。

──それはさておき、編集部で評判だったのが、アップル出身で起業家の梶原健司さんの回(11月号)でした。「まごチャンネル」の発表間際ということもあって、具体的にビジネスをどう作っていくのかという点が良かったみたいです。あとは、地域SNS研究をリードしてきた、GLOCOM准教授・主任研究員の庄司昌彦さんの回(6月号)も本誌ウェブ版でランキング上位に上がりました。

クロサカ 具体的なモノを作る話は、それだけで面白いですよね。それに、まごチャンネルは、クラウドファンディングも成功して、いろいろメディアにも取り上げられるなど、注目を集めましたしね。あと、庄司さんが注目を集めたのは、今年のキーワードのひとつだった「地方創生」と情報メディアの関係を考えさせるテーマだったからでしょう。僕個人としては、お二方とも同世代で、同じように仕事と育児に奮闘していて、仮に論点や立場が異なっても、問題意識が近いというだけで、ちょっと「戦友」みたいな気持ちにもなりましたね。

──あと、サイゾーのウェブでのPVを見ると、この連載はだいたい10位付近をうろうろしているんですが、ファンドマネージャーでレオス・キャピタルワークス・藤野さんの回(5月号)は1位でした。ウェブ担当も驚いていました。

クロサカ 藤野さんはネットでも知名度が高いし、なによりビジョンや見通しが明晰です。SNSとの付き合い方も、これからのビジネスパーソンには参考にしていただきたいですね。

──あの連載を読んだカメラマンが「ひふみ投信、買ってみようかな」って言っていました。

クロサカ 僕個人が印象に残っているのは、ノンフィクションライターの神田憲行さんの回(8月号)です。「甲子園に学ぶマネジメント」ってテーマはかなり面白くて、本にしたら絶対に売れると思うんですよね。あとは、僕自身がいわゆる「まちづくり」の仕事が増えてきたこともあって、「カフェつむぐり」のお話(10月号)は周囲でかなり評判でしたね。

──編集担当としては、梶原さんのあたりから、なんとなく前向きなトーンになってきたような気がするんですが、何か理由があるんですか?

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