――パンクムーブメントの熱気を再現した劇映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の田口トモロヲ監督が、「パンクに救われた」という自身のパンクバンド時代を振り返った。
(写真/You Ishii)
名バイプレイヤーとして活躍する個性派俳優の田口トモロヲ。NHKのドキュメンタリー番組『新プロジェクトX 挑戦者たち』のナレーションでもおなじみだが、もうひとつの顔が映画監督だ。監督デビュー作となった『アイデン&ティティ』(03年)は、青春ロック映画のマスターピースとして多くの人に愛されている。
90年代のバンドブームを描いた『アイデン&ティティ』に対し、最新作『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』は、田口監督が直に触れた,70年代末のパンクムーブメントを扱っている。地引雄一氏のノンフィクション『ストリート・キングダム』を映画化した想いを語った。
「これまで3本の映画を監督したんですが、どれも原作ものでした。自分にしか撮れない映画を次はつくりたいと思ったんです。そんなときに地引さんの『ストリート・キングダム』を手にし、『これしかない』と感じたんです」
峯田和伸、中村獅童、大森南朋ら『アイデン&ティティ』のメインキャストが再集結し、パンク黎明期の重要人物を演じている。先駆的パンクバンド「リザード」のモモヨをモデルにしたモモには若葉竜也、ガールズバンド「ZELDA」のチホをモデルにしたサチには吉岡里帆を起用している。