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久保建英、レアル・マドリード移籍の裏側

日本サッカーの超新星【久保建英】“利権”を喰物にする面々

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日本人選手がついにレアルへ!

今年6月FC東京に所属する18歳の久保建英が、リーガ・エスパニョーラ(スペイン)のサッカークラブ、レアル・マドリードへと移籍することが発表された。この移籍フィーバーはメディアでも盛んに報道され、石原さとみがなぜかテレビ番組で、「久保の顔が好み」と発言したことまでニュースになっている。

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久保の父は文藝春秋から本を上梓しており、メディアにも出演する。

 日本サッカー期待の星である久保建英のレアル・マドリードへの移籍は、大きな衝撃をもって報じられた。

「久保にはすでに日本のメディアやスポンサーがついて、熾烈な囲い込みが始まっています。若手中心で臨んだ『コパ・アメリカ2019』でも鋭いプレーを見せて称賛を受けていましたが、実際に強豪ウルグアイ戦で2得点を決めたのは横浜F・マリノスの三好康児(22歳)。彼も日本代表を担う選手として期待されているひとりですが当日の各スポーツ番組では、『久保で企画を作れ』という指示が飛び交いました」(テレビ局スポーツ制作担当)

 18歳ながら日本ではA代表でのレギュラー入りを果たし、コパでも奮闘。また、現在Jリーグで首位のFC東京でも今年はレギュラーに定着し、その快進撃を牽引してきた久保。しかし、もともとはレアルのライバルクラブ・FCバルセロナの下部組織(ラ・マシア)に所属しており、バルサへの復帰が確実視されていた。今回、この“禁断の移籍”が実現した裏事情に関して、さまざまな憶測が飛び交った。

 バルサ側は移籍の条件として入団後2シーズンはバルサB(リーグの3部)に所属し、年俸は日本円で3300万円と提示してきたが、“トップリーグへの昇格が確実でなかったから久保サイドが拒否した”といった話もあった。しかし実際のところは不明のまま。海外サッカーを取材する記者の見立てはこうだ。

「バルサにしてみれば、あくまで優先的な交渉権を保有していただけで、久保だけを特別視しては他の選手に示しがつかないというのもあったと思います。一方でJFAや日本のスポンサー、メディアも後押しする選手なら、ユニフォーム代だけでも莫大な売り上げになる。久保側はこうした条件を持って、年俸だけでなくトップチームへの合流などバルサとかなり強気の交渉をしていたようですが、結局は合意に至らなかった。そこで久保側は、中村俊輔、長谷部誠など有名選手の海外移籍を手がけてきたロベルト佃氏を代理人にして、バルサ以外への移籍先をちらつかせはじめたんです。メディアでは、5月の後半くらいからパリ・サンジェルマンなど他クラブへの移籍が取り沙汰されました」

MEMO『久保建英』
リーガ・エスパニョーラ(スペイン)のクラブ、レアルマドリードに所属する選手。一躍スター選手となったのに、グーグル日本語入力だと未だに、まともに変換されない。

 久保が抱えるさまざまな“好条件”を鑑みれば、Bチーム所属選手としては破格の年俸2億6000万円もレアルにとっては安いもの。いわば久保は、サッカー利権としても十分に成熟したわけだ。そしてこの移籍騒動の裏側で奮闘していたのが、ほかならぬ久保の父親だという。

「移籍に関して矢面に立ったのはロベルト氏ですが、全権は父である久保健史氏にあり、やはりバルサの提示した条件に納得できないということだったみたいです。彼は久保のマネジメントにかなり熱心で、レアルの結果を見ればわかるように、まだ未成熟な18歳の久保選手をなんとかよりよい条件で売り込もうと手を尽くしたようです。久保自身も語っていることですが、『アスリートは、いつどうなるかわからない』ですからね。

 熱心なのはいいんですが、その思いが行き過ぎることもあるようです。実は健史氏は、サッカー日本代表のトップスポンサーであるキリンとも大もめしたことがあります。同社の炭酸スポーツ飲料NUDAのCMで、16歳のプロ選手である久保のプレイを存分にフィーチャーした企画だったのですが、当時は目前に迫るワールドカップ2018の予選での不振からハリルホジッチ監督が更迭されたタイミング。ハリルホジッチがクビになったのは電通やアディダス、キリンなどスポンサーの差金だと世間が騒いでおり、そんな時にキリンのCMに出演したら『回し者のように見えて建英の価値が下がるといけないので、今は撮影をしたくない』と、収録当日に撮影を拒否をしてきたという話もあった。企画も簡単なストレートトークだったものを、急遽現場で変更してなんとか撮影したそうですが……」(サッカー案件を手がける広告制作関係者)

 サッカー日本代表チームにおいては一部で、“物言うスポンサー”としてとらえられているキリンに対して、「息子のためにならない」と、しっかりと反対の姿勢をみせたというのだから、なかなかのものだ。成長過程にある子どものアスリートならば、子役タレント以上にメンタルケアが重要だ。バルセロナに入る以前から父親であるというだけでなく、アスリートとしての久保を見守ってきただけに力が入ってしまったのかもしれない。

 また、有望な選手の家族が、息子のためにマネジメントにかかわる例は、多々ある。メッシやネイマールのように、のちにトラブルになるケースもある【1】が、本田圭佑のように兄が移籍の代理人の場合も。

 ただ、当の久保は快進撃を続けるFC東京をシーズン途中で抜けることに、それなりに後ろ髪を引かれる思いがあったようだ。

「本人はFC東京に残って優勝したがっていたけど、すでに本人の想いを超えて契約や権利、利権などでがんじがらめにレールが敷かれていて、かなわなかったようです」(同)

 また、FC東京の側もなんとか主力選手となった久保が、シーズン終了まで残れるように働きかけていたようだ。

「ラ・マシアに在籍していた久保ですが、バルセロナが18歳未満の外国人選手獲得・登録違反を受けたことで、15歳で日本に復帰しました。すでに日本でも有名で、多くのクラブが移籍先として名乗りを上げていました。この時に久保側が、移籍先クラブ決定の条件として提示していたのが、18歳になった段階での契約終了でした。Jリーグのシーズン途中であっても移籍金フリーとなるので、復帰へのハードルが低くなるんです。この条件を飲んだのがFC東京でした。ところがここにきてのクラブの快進撃で、フロントは久保との契約延長、もしくはバルサからローンでの再獲得の交渉をこころみたんですが、何もできなかったようです」(スポーツ系コンサルタント)

 現代のサッカー選手の移籍は、世界中で巨額マネーが飛び交うビジネスの舞台でもある。少なくない日本人選手が海外で活躍しているが、いまだビジネスの現場としては、日本のクラブでは予測もコントロールもできないことばかりのようだ。

 成長過程にある若い選手が今後、どれくらい活躍ができるかはわからない。久保がFC東京の優勝の立役者になることで、もし万が一うまくいかなかったときに帰ってくるホームを作ってあげてもよかったと思うが、今は彼の活躍を願おう。

(編集部)

【1】のちにトラブルになるケースもある
トップ選手の父親や親族が利権がらみの揉めごとを起こすことは珍しくなく、メッシやネイマールの家族も自国やスペインで脱税や移籍をめぐる不正な金銭のやり取りで裁判沙汰、もしくは有罪判決を受けている。

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