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【premium限定連載】芸能ジャーナリスト・二田一比古の「週刊誌の世界」

嵐・活動休止と、ファンが追い詰めた"アイドル"大野智・休業のワケ

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 NHKのニュース番組がトップで扱うほどの衝撃だった。人気アイドルグループ「嵐」が2020年末を持って活動休止を発表した。1月27日(日)夜8時から開いたメンバー5人の会見には200人近い報道陣が集まった。その内容は「解散ではなく活動休止。そこに至る経緯は理路整然としていて違和感もなく突っ込む材料はありませんでした」と報道陣からの評価も上々。翌日の報道も嵐を賛辞するものが目立った。2年前のSMAP解散騒動とはまさに対照的だった活動休止の発表。その舞台裏を探る。

 メディアの選考報道で独立騒動が発覚したSMAP。クーデターとも取れるメンバー5人の行動をメディアは事前にスクープした。これをきっかけに5人はテレビで公開謝罪という形を取らされた挙句、メンバーは空中分解するように木村拓哉・中居正広の2人がジャニーズ事務所に残留。香取慎吾、草彅剛、稲垣吾郎の3人は事務所を退所し、独立の道を選んだ。解散の会見もなく、解散までのビジネスも頓挫。今も3人と事務所の間には埋めきれないミゾが残ったまま、真相は藪の中となった。

 この事件をきっかけに「ブラック企業」のレッテルまで張られたジャニーズ事務所。今回の嵐の休養宣言もSMAP解散と決して無縁ではないだろう。「一度何事にも縛られず、自由な生活をしてみたかった」と2年前からリーダーの大野智(38)が考え始めたのが休養の引き金だった。芸能関係者が話す。

「先輩のSMAPと事務所とのトラブルを間近で見ていたことで、自分たちは事務所に縛られた自由の効かないアイドルと再認識したはず。このまま人気の続く限り嵐のメンバーとして活動を続ければ、不自由な生活はまだ続く。アイドルと言ってもすでに年齢は30代後半に突入。結婚も含め将来設計を考える時期に入った。一人の男としての自由を得るには、アイドルからの卒業しかない。そう考えて普通です。ただ、それを実行に移すことができずに、ずるずるとアイドルを続けてしまうのが現実。大野はそこに気づいたのでしょう」

 大野にはさらに伏線もあった。2015年、モデルとの熱愛が写真誌で発覚した。すでに半同棲と報道され話題になったのも束の間、大野は仙台のコンサート会場でジャニ担記者に熱愛を詫び、自然消滅するように破局したと伝えられた。テレビ関係者が話す。

「人気絶頂の嵐にとって一番のタブーは恋人の存在。熱愛が報じられる度に熱烈なファンからは“別れろ”“もう応援しない”といった抗議が殺到する。個人の問題がグループ全体の人気にも影響する。大野も別れさせられたというほうが正しい」

 30過ぎた男が恋愛すらままならない。アイドルの宿命とはいえ、もやもやした気持ちが残ったとしても不思議はない。

「ジャニーズも以前より結婚は自由になったとはいえ、グループと個人による。木村拓哉は別格扱いでしたが、他のメンバーは誰も結婚していないように、結婚しても大丈夫、仕事や人気にそう影響しないと判断した者から結婚は許される。事務所の屋台骨を支える嵐はまだ結婚を許されるわけがない」(事情通)

 恋愛すらも自由にできない。何事にも縛られない自由な生活という願望の根底にあるものだ。

 個人なら独立など身の振り方は自由に選択できるが、グループの一員にしてリーダー。責任がある。さらに事務所への恩義を考えれば、メンバーだけでなく事務所の意向も汲む必要がある。それがメンバーとの話し合いと、事務所との間の話し合いによる折衷案だったという。芸能関係者の話。

「ジャニーズ事務所は原則、解散を避ける。解散すればもし再結成する時に理由が必要になる。活動休止なら嵐というグループは存続することになり、またなにかのきっかけでいつでも復活が可能。東山紀之の少年隊も3人での活動はありませんが、存続している。V6ら他のグループも個人の活動が中心でグループ活動はないが、存続させている。嵐も同じスタイルで、数年後に復活することもできるという可能性を秘めている」

 他のグループに倣い、嵐も個人活動をしながらグループを継続させる方法はあったが、あえて休止にした背景には大野の強い思いがあった。メンバーのうち櫻井翔はキャスター、二宮和也、松本潤は役者。相葉雅紀はタレントとしてすでに一本立ちしつつあるが、大野は役者としてもタレントとしても個人活動は際立ったものがない。テレビ関係者は、「大野は役者としても特別演技が上手いわけでもないし、タレントや司会者としてやれる器量もない。個人として伸び悩んでいるのが現状。大野自身もわかっていることでしょう。それが最近はタレントとしてのモチベーションにも影響していて、少しやる気を失っていたという話も伝え聞きます」という。

 仲の良さも人気の秘訣の嵐だが、仲良しでも個人単位となれば最もそばにいるライバル。役者になってもタレントになっても比較される。

 ならば一度、芸能人そのものをリセットする。

「大野は絵や釣りが好き。芸能界よりも趣味を生かした仕事に従事するのでは」と将来的には芸能界から引退する可能性もあるという。人気メンバーの1人の意見でグループが活動休止。前代未聞のことが続くジャニーズ内に起きた新たな改革が起きている。

(以下、次回―)

(敬称略)

二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。

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