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疲弊する出版界、大御所の版権引き上げに大混乱!?

時代小説の帝王ご乱心!?【佐伯泰英】版権引き上げ、出版界が阿鼻叫喚

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書籍の売り上げは大物作家に集中

文庫本や単行本の売り上げが下がっていることが話題だが、“大物作家は売れている”という注釈もつく。東野圭吾や湊かなえなどがその代表格。だが、そうやすやすと新刊を出せるものではなく、それでも版元は自社から新作を出すことを待ち続けているので、疲れ果ててしまう作家も多いようだ。

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佐伯氏のウェブサイトには、ものすごい数の著作が並んでいる。

 このところ、公益社団法人「全国出版協会」が発表したレポートが出版界隈で話題だ。同法人内の「出版科学研究所」が発表した「日本の出版統計」に関するグラフ資料で、低落し続ける出版物の販売数を報じているこのレポート。特に文庫本の販売額の推移を示したパートで、2012年頃から急落しているように見えるのだ。ミスリードを誘うように加工されているのでは? という見方もあり、検証すべき案件なのだが、出版物の販売額が、年々減少し続けていることにかわりはない。

 解説では、消費増税の影響で14年頃から販売状況が悪化して以降、毎年マイナスを記録。また、東野圭吾、湊かなえ、佐伯泰英などの定番作家に売れ行きが集中し、他作家の落ち込みが危機的状況と訴えている。

 そんな資料を横目にしてさらに、文芸界隈で話題となっているのが、解説で名前を挙げられた作家・佐伯泰英氏にまつわる騒動だ。同氏は文芸小説界隈で長く活躍しており、文藝春秋や新潮社、講談社などの大手版元から中堅出版社まで幅広く、コンスタントに著作を出版している。“文庫書き下ろし”というスタイルで、書店には毎月のように佐伯氏の新刊が並んでいる状態だ。一般的知名度はそこまで高くないが、実際には各社で出版している文庫シリーズには相当なファンがついており、1作で最低10万部以上の出版は堅い。特に年配のファンが多く、新刊の発売日には午前中に本が飛ぶように売れていく。図書館には、佐伯氏の著作が続々と出版されることを受けて、時代小説コーナーができたという逸話【1】もあるほどだ。低迷続く出版業界が、頼みの綱にしているベストセラー作家なのである。

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