サイゾーpremium  > ニュース  > カルチャー  > 『ドカベン』46年の歴史が完結──中日ファンが今でも“恨み節”「2007年の屈辱」とは?
1807_dokaben.jpg『ドカベン (1) (少年チャンピオン・コミックス)』(秋田書店)

 水島新司氏による野球漫画の金字塔『ドカベン』シリーズが、6月28日発売の「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で完結。46年の歴史に幕を下ろした。単行本のシリーズ累計は205巻になるという。

 巻末には「水島先生お疲れ様でした」「同じ誌面で連載できたことを誇りに思います」という連載陣からのメッセージが並び、ネット上では長寿連載の終了に悲しみのコメントが連打されている。

 水島氏のメッセージに続いて、最終話で宿敵・中西球道から4試合連続サヨナラホームランを放った「日本一の打者」山田太郎の偉大なる足跡年表も掲載されているが、中日ドラゴンズファンにとって屈辱の記憶として残っているのが、「2007年の日本シリーズ」だという。サブカル誌ライターが明かす。

「07年は中日が日本一に輝いた年でしたが、劇中では、山田のいる東京スーパースターズが日本シリーズを制覇。しかし、第1~6戦をダイジェストで終わらせた上に、第7戦の先発投手は捕手の山田。しかも、あっさり抑えられてしまう。回が進んで、登板した岩鬼の剛速球には、中村紀洋がビビって三振。落合博満監督からの『この回は回避に専念しろ』と無策な指示に従った立浪和義は、ベースから離れて立って、見逃し三振。逆にベースの内寄りに立った井上一樹は死球となるも、山田からは『井上さんなら避けられない球じゃなかった』と心の中で暴言を吐かれる始末だった」

 さらに扱いがよくなかったのが、中日の先発投手・山井大介だった。

「ゴーグルがトレードマークの山井ですが、作中では球場のライトを光に反射させて打者を幻惑する“通称・光投法”で打者を打ち取っていく。それでも打たれると、捕手の谷繁元信が『俺が捕球できそうにないくらい完璧に光ったはずなのに……』と“インチキ”を認めてしまっています。あたかも、実際の山井が不正投球をしているような描き方をされていたため、ファンや球団から抗議が来たのか、最後に『光投法は抜きにしてもすごかった』と謎のフォローが入っています」(同)

 実名選手が登場して作品を盛り上げた『ドカベン』ならではのエピソードだが、中日ファンにとっては10年たっても忘れられない屈辱だったようだ。

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