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第1特集
プロパガンダCMからわかるアメリカ大統領選【2】

政府公認のヘイト動画――英語がわからなくても悪意は伝わる!ネガティブキャンペーン代表作6選

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「米国の動画と言われても、英語だからよくわからない」と思われるかもしれないが、ここでは英語が読めなくても十分伝わるネガティブキャンペーンと、そのプロパガンダじみたCM内のパンチラインをピックアップ!

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1964年
コイツが大統領になれば核戦争だ!
Daisy(ひなぎく)

【仕掛け人】リンドン・ジョンソン[WIN](民主党) VS バリー・ゴールドウォーター(共和党)

我々は愛し合うのか……もしくは死だ。
We must either love each other…… or we must die.

現職大統領のジョンソンが、共和党候補の超保守派バリー・ゴールドウォーターに対して仕掛けたネガティブキャンペーンの代名詞。女の子がひなぎくの花びらを一枚ずつ数えながらむしっていると、男の声でカウントダウンが始まり、巨大なキノコ雲が上がる。核爆発の映像の最中、ジョンソン大統領候補の「今日、大統領に誰を選ぶかは、大きな賭けといえます」という声が続き、「ゴールドウォーターが大統領になったら、核戦争が始まるのではないか?」という国民の潜在的不安感に訴えかけた。

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1964年
危険団体の映像を映せば、効果はバツグン!
KKK for Goldwater(ゴールドウォーターのためのKKK)

【仕掛け人】リンドン・ジョンソン[WIN](民主党) VS バリー・ゴールドウォーター(共和党)

「オレはバリー・ゴールドウォーターが好きだ! 彼は我々の助けを必要としている!」
“I like Barry Goldwater! He needs our help!”

『Daisy』と同年に、公民権法に反対していたゴールドウォーターに向けて作られたCM。十字架の松明を持ち行進するKKKの映像とともに、同団体による白人至上主義的なアジテーションと、ゴールドウォーターへの応援メッセージが流れるというもの。ところで、このCMから50年数後には白人至上主義者の集会に抗議した女性が殺された事件をめぐり、現職の大統領がKKKを擁護するような発言をするとは、当時の人は想像できただろうか?

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