>   >   > 日本の遅れた【IT】事情を改善する最後のチャンス
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クロサカタツヤのネオ・ビジネス・マイニング』第44回

【クロサカタツヤ×鈴木雄介】“紙に神が宿る国”ニッポンの、遅れたIT事情を改善する最後のチャンス

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通信・放送、そしてIT業界で活躍する気鋭のコンサルタントが失われたマス・マーケットを探索し、新しいビジネスプランをご提案!

【クロサカタツヤ×鈴木雄介】紙に神が宿る国ニッポンの、遅れたIT事情を改善する最後のチャンスの画像1
●経営課題解決にICTを利活用している企業の比率 出典:総務省「地方創生と企業におけるICT利活用に関する調査研究」(平成27年)

欧米先進国に比べて、企業のIT活用が格段に遅れている日本。一部の人だけが危機感を持っているような状況だが実は、日本企業が利益を上げられている今が、最後のチャンスかもしれない。IT後進国になりつつある日本に警鐘を鳴らすエンジニアに聞くシリーズ第3弾!

クロサカ 鈴木さんは、グロースエクスパートナーズというシステム開発会社のアーキテクトで、エンタープライズIT【1】の領域で活躍されている方です。いわゆるネット系とは違った観点で、しかしウェブテクノロジーにも精通しつつ、日本の企業社会のITを見ている、貴重な存在です。そんな鈴木さんから見て、日本の一般的な企業のIT活用って進んでいますか?

鈴木 昔に比べれば、PCは全員が使うし、Excelだってそうです。いわゆるITとの接点は圧倒的に増えています。ただ、欧米に比べると、日本の遅れっぷりは半端ないです。

クロサカ ですよねえ……。鈴木さんが特にそれを実感したのは、どんな場面でした?

鈴木 大企業と仕事をしていると、あちこちでありますよ。意気込んで新しいウェブサービスを作っておきながら、そのサービスの利用申し込みは当然のように紙。「そうじゃないと業務フローが回りません」って、言うんですよね。

クロサカ 日本の紙カルチャーって、まるで神が宿っているかのように紙を扱うんですよね。そして僕は、日本企業の雇用制度とも同根だと思っています。メンバーシップ型雇用【2】の一環で、不便な業務プロセスを強いることが、メンバーであるためのイニシエーションになっている。手書きが重視されるのはまさしくそれだろうな、と。その結果、ITが発達し、ネットが普及した時代には合わないんだけど、それを派遣社員に穴埋めしてもらってしまうから、ITスキルが組織に定着しなかった。

鈴木 そうなんですよね。日本は派遣社員がITシステムのオペレーターになって、その人に頼めば、よろしくやってくれる。ある意味で、人間がAIとして機能しているようなもの。これじゃあ、正社員がITスキルを身につけたり、積極的にAIを導入したりすることに、日本企業が消極的になるわけです。

クロサカ しかも現時点では、AIを育てるよりも人間の方が、見かけ上は安い。だから、派遣社員にITを運用させる方が合理的なんですよね。でも、それでは日本全体のデジタルトランスフォーメーションはまったく進まない。いったい、どうすればよいんでしょう?

鈴木 本当に、どうすればいいのか(笑)。ただ、ベンチャー企業には頑張っているところがあるし、普通の会社でも経営陣は危機感を持っています。だから、そういうところに僕たちがどんどん突っ込んでいって、少しでも事例を作っていくしかない。常識を変えるためには、事例を積み重ねて、ある一定のラインを越えないといけない。常識はゼロイチの世界で、イチに近づくまではずっとゼロで、ゼロの間は何をやってもゼロなんですよね。だけど、いつかそれがイチになると信じて積み上げていく以外に方法はない。だから僕が一周回った結論は、地道にやる以外に方法はないんだということです。

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