>   >   > 更科修一郎の「批評なんてやめときな?」【22】/幽霊、座敷牢のラジオから四半世紀。
連載
更科修一郎の「批評なんてやめときな?」【22】

長いことお山の大将をやっていると毒が回ってくるのかもしれない…幽霊、座敷牢のラジオから四半世紀。

+お気に入りに追加

――ゼロ年代とジェノサイズの後に残ったのは、不愉快な荒野だった?生きながら葬られた〈元〉批評家が、墓の下から現代文化と批評界隈を覗き込む〈時代観察記〉

1703_sarashina1703_200.jpg
関西ローカルなので、番組本は士郎正宗とクトゥルーの青心社から出ていたが、文春砲だったこともある。

 深夜ラジオを本格的に聴き始めたのは高校時代だ。六畳に生徒会長の先輩と2人の座敷牢……もとい、寮生活はテレビ所有禁止だったので、勉強のふりをしつつヘッドホンでラジオを聴くしかなかった。当時、熱心に聴いていたのは『電気グルーヴのオールナイトニッポン』で、『ビートたけしのオールナイトニッポン』から『深夜の馬鹿力』まで脈々と連なる深夜の芸人ラジオの系譜だが、ファミスタ対決で負けた伊集院光に新宿二丁目のコンビニでゲイ雑誌を領収書付きで買わせる様子を実況中継するとか、悪趣味系アングラの匂いが濃厚だったので、ANNの歴史でも語られることは少ない。

 その電グルと筋肉少女帯の大槻ケンヂ経由で地続きだったのが、朝日放送の日曜深夜『誠のサイキック青年団』だ。パソコン雑誌の投稿欄で知り合った大阪の友人から教えてもらったのだが、北野誠と竹内義和という、東京人には何者かすらわからんおっさんの立て板に水なゲス邪推トークは悪趣味だが生活感があった。この頃、関西のアンダーグラウンド文化は面白く、青春18きっぷ片手によく大阪へ行っていた。吉本印天然素材や古田新太もまだローカルスターだった時代だ。しかし、関西のラジオ番組を東京で聴くのは大変で、実家からくすねてきたBCLラジオでも日中は難しかったが、日曜深夜は時折、スピルオーバーが発生するので、ギリギリ聴くことができた。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミア

2017年11月号

ファッション(禁)コレクション2017

ファッション(禁)コレクション2017

本誌特選!8人の(サ)な女たち

本誌特選!8人の(サ)な女たち
    • 歴代カバーガールグラビア傑作選

山地まり、大人Kawaiiレトロモダン水着

山地まり、大人Kawaiiレトロモダン水着
    • 【山地まり】Fカップとレトロ

インタビュー

連載

    • 【今野杏南】これで最後なんです。
    • 【佐藤江梨子】政治性が響くモンパチの歌
    • 【長澤茉里奈】合法ロリ生春巻き
    • 【斉藤由貴】スローな由貴でいてくれ
    • 【インターネット】への誤解がもたらす日本の危機
    • 【特別編】九州に格闘技界旋風起こす男
    • 【元・モー娘。】歌よりも正直なトーク
    • 【三波春夫】が2017年に蘇る
    • 哲学者・萱野稔人の「"超"哲学入門」
    • 【フレンチ・モンタナ】モロッコ系最強ラッパー
    • 【電通過労死事件】から考える労災
    • 【治療共同体】で精神病院を開放せよ!?
    • 町山智浩の「映画でわかる アメリカがわかる」/『バリー・シール』
    • 世界一災害に弱い【東京】備えなき首都大災害
    • 小原真史の「写真時評」
    • 赤い屍と緑のタヌキ
    • ジャングルポケット/フェラペチーノで自分好みのプレイを!
    • 【最高の離婚】夫婦の溝を埋める最良のテキストドラマ
    • ボディペインティングが導く愉楽
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 幽霊、政治と信仰と破綻の円環構造。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』