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町山智浩の「映画がわかる アメリカがわかる」 第99回

『マネー・ショート』――コメディタッチで描く金融業界とウォール街の狂気

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雲に隠れた岩山のように、正面からでは見えてこない。でも映画のスクリーンを通してズイズイッと見えてくる、超大国の真の姿をお届け。

『マネー・ショート』

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軽いアスペルガーの神経科医バーリの趣味は証券取引。あるとき、サブプライムに目をつけ、崩壊を予見する。だが、なんとか空売りで儲けられないかと画策する。監督:アダム・マッケイ/出演:クリスチャン・ベールほか。3月4日より全国公開。


『マネー・ショート 華麗なる大逆転』は2008年にアメリカで起こった金融危機で、逆に100億円以上の利益を得た男たちを描いた、ノンフィクション『世紀の空売り』の映画化。「ショート」は「空売り」つまり、相場が下がるほうに賭けること。

 証券取引が趣味の神経科医マイケル・バーリ(クリスチャン・ベール)は住宅バブルが荒れ狂っていた05年、ウォール街の投資銀行が売っているサブプライム住宅ローン債を調べていた。バーリは、それが時限爆弾だと気がついた。バーリは突然カメラ、つまり観客に向かって言う。

「サブプライムとは何か? 僕が説明しても面白くないから、カワイコちゃんにお願いしよう」

 すると画面は、裸でお風呂に入っているセクシーな美女に切り替わる。

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