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CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評第13回──【MOVIE編1】

『パラダイス・キス』の原作クラッシュぶりはかなり悪質!?

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──低迷する映画業界よ、こんな時代だからこそ攻める映画を! 保守的になりがちな映画業界に喝を入れる映画評。映画を見る前にこれを読むべし!

2011年7月号 MOVIEクロスレビュー

■ナタリー・ポートマンの狂演を観よ!

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(C)2010 Twentieth Century Fox.

『ブラック・スワン』
監督/ダーレン・アロノフスキー
出演/ナタリー・ポートマン、ミラ・クニスほか
配給/20世紀フォックス
公開/5月11日
元バレリーナの母を持つニナ(ポートマン)は、ニューヨークでバレエに人生を捧げていた。「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが回ってくるが、新人のリリー(クニス)がそのライバルとして立ち現れ、焦るニナは狂気の淵にのみ込まれていく。ポートマンは本作でアカデミー主演女優賞を獲得。監督は『レスラー』のアロノフスキー。


【映画文筆業・那須評】
★★★★★★★★☆☆
監督の完璧主義が好作用
完璧主義者ほど内面世界を突き詰めたがるが、彼らは表現でも妥協を許さないため、テーマが閉鎖的になるほど映像レベルは高くなる矛盾が起きる。今敏の影響を公言するアロノフスキーは、現実を凌駕する脳内妄想でキャリアを築いた監督だが、本作ではその創作姿勢と作品世界がほぼ完全にシンクロ。主観バリバリの手持ちキャメラがとらえるポートマンの肉体と顔はミュータントの域で、それらがフルに与える五感への刺激は苦痛を超えてもはや快楽だ。

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