――クリエイティブを学び取れ! 気鋭のDTM女子による音楽道場破り
(写真/河本 悠貴)
2021年4・5月合併号からスタートした当連載ですが、今月号をもって卒業することになりました。これまでご愛読&応援、そして出演いただいたDJ/アーティスト/プロデューサーのみなさん、本当にありがとうございました。恥ずかしながら、最後は連載を振り返りながら、私自身の気持ちの変化も振り返ってみたいと思います。
記念すべき連載第1回目のゲストはDJ HASEBEさんでした。ハセベさんのご自宅にお邪魔しての収録だったんですが、世の中は「マスク着用」「三密を避ける」「ソーシャルディスタンスを保つ」といった時代で、撮影のときだけマスクを外していた記憶があります。マスクを着けていたこともあって、なかなか表情を読み取ることができない、かつ「私、ちゃんとインタビューできるのかな……」と不安もたくさんありました。なので、常に何かを身にまとって取材するといいますか、頑丈な鎧を装備してガチガチ状態での収録でした。でも、回数を重ねていくたびに、どんどん身軽になっていきました。
連載では出演いただいたみなさんから、毎回「格言」をいただいてきました。それは「音楽とどう向き合っているか?」だけでなく、プライベートの話から音楽活動を継続していくヒントを教えてもらったりすることも。私は〝ラップ〟という表現方法がずっと好きなんですが、「えっと、私は〝ゆるラップ〟という表現方法でひとつやらせてもろてます……」のような、ずっと心のどこかに〝申し訳なさ〟があったんです。そんなときにKEN THE 390さんにゲストで来ていただき、「ラップに正解はない。自分のスタイル、スタンスが明確であれば、それはあなたのラップになる」と助言してもらい、すごく肩の荷が下りたことを覚えています。☆Taku Takahashiさんからは「不協和音を楽しむ。いろんな違和感を楽しむのが醍醐味」と言われたことも印象に残っていて、正解ばかりを求めるんじゃなく、冒険心も大事なんだなと気づかされました。そして、すごく個人的で恐縮ですが、Caravanさんに連載でお会いできたのは、本当うれしかったです。ライフスタイルはもちろん、その生き様にも感銘を受けました。