>   >   > ハリウッドの権力とセックス【1】/【ハリウッド】の性接待裏事情

ハリウッドの大物プロデューサーによるセクハラが発覚し、その毒牙にかかった女優の告発が続いている。これは氷山の一角にすぎず、業界内では枕営業が行われてきたのか? そして今、セクハラ問題が噴出した理由とは――。ハリウッドのいびつな雇用環境をひも解きつつ、声を上げた女性の悲痛な思いに迫る。

1712_hollywood_200.jpg
『ハリウッド映画史講義: 翳りの歴史のために』(筑摩書房)

 ハリウッドの大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン(65歳)によるセクハラ問題。アメリカでは大騒動となっており、その様子が日本でも報じられているが、なぜ彼は長年にわたりセクハラを行い続けることができたのか。そして、なぜ今、女優たちは声を上げたのか――。本稿では、現地の状況に詳しい映画業界関係者に話を聞きながら、これらの理由とハリウッドの構造的問題を探っていきたい。

 そもそも今回の騒動の端緒となったのは、2017年10月5日付「ニューヨーク・タイムズ」が告発記事を掲載したことだった。これにより、ワインスタインの約30年にもわたる女優らに対するセクハラ問題が明るみに出たのだ。記事では、女優のアシュレイ・ジャッドやローズ・マッゴーワンらが実名で証言。さらにその後、アンジェリーナ・ジョリー、グウィネス・パルトロー、カーラ・デルヴィーニュ、レア・セドゥら人気女優を含めワインスタインから被害を受けたと女優が続々告白、その数はすでに80人以上(10月末時点)となっていると報じられた。一様にセクハラというよりもレイプ未遂、中にはレイプにまで至った女優もおり、前代未聞の騒動になっている。

 告発だけでなく、15年にニューヨーク市警がモデルを使っておとり捜査で録音した、ワインスタインがしつこく迫る音声がメディアによって公開され、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンの捜査当局も性暴力事件として捜査に乗り出したとも伝えられている(15年当時は警察が起訴しようとしたところ、検察に圧力がかかり起訴に至らなかった)。

 ロサンゼルス在住の映画監督・長土居政史氏によれば、『恋におちたシェイクスピア』や『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどを手がけてきたワインスタインは、映画界における評価は高く、作品づくりが巧いとされているという。その反面、「彼の意向に従わない人に対しては、二度と出資しない、配給しないなど圧力をかけて潰すといった、強権的なところがあるといわれています」とも長土居氏は語る。

 セクハラの手口は多くのケースで共通しており、駆け出しの女優を「仕事のミーティングだ」「パーティがある」などと言って呼び出し、巨体でもって襲いかかるというもの。被害に遭った女優はその後、大きな役を与えられたり、金を与えられたりと口止めされてきたという。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミア

2018年9月号

日本のタブー

日本のタブー
    • 【中国】が目指す究極のディストピア
    • 【韓国人になりたい若者】と美容整形
    • 【オウム真理教】が利用したドラッグ
    • Kダブが語る【愛国ソング】の是非
    • なぜヤバい【大学】は生まれるのか?
    • 危険な【大学図鑑】2018
    • ヤバい【配信ドキュメンタリー】
    • すぐ見られる【ドキュメンタリー】12選
    • 【ジェントリフィケーション】の功罪
    • 【豪雨災害】の裏にある宅地開発
    • 【スピリチュアル】業界の最新事情
    • 流行りの【子宮系】ってなんだ?
    • 衰退する【宗教】にすがる政治家のなぜ
    • 【葬儀ビズ】と首都開教
    • 学問としての【心霊とオカルト】
    • 暴かれた【暴力団】最大のタブー
    • 減少する全国の【暴力団】

美人YouTuber"配信不可"グラビア

美人YouTuber
    • 【うなぎひまわり】禁断の着衣とは?

NEWS SOURCE

    • 活発化する【公安調査庁】のお粗末さ
    • メディアが黙殺した【タモリ】タブー
    • 【小室哲哉】不倫騒動のその後

インタビュー

    • 【湯川ひな】演技に目覚めた17歳
    • 【男劇団青山表参道X】イケメン戦国時代に殴り込み
    • 【なでしこ寿司】女人禁制の世界に波風を立てる

連載

    • 【小倉優香】基本的に不摂生なんです。
    • 【永尾まりや】自然体美女の夏の予定
    • 【朋ちゃん】を慰めるやつはもういない
    • 日本のテレビ局は韓国を見習うべき
    • 高須基仁の「全摘」
    • EZ DO【BON】DANCE爆誕
    • 哲学者・萱野稔人の「"超"哲学入門」
    • 【ジェイ・パーク】「元2PM」の看板も今は昔
    • 町山智浩/『ソーリー・トゥ・バザー・ユー』労働SFが描く暗黒郷
    • 【新聞社】が抱える病巣と復活への道
    • 小原真史の「写真時評」
    • 「念力事報」/殺人猛暑2018
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ研究所」
    • 【未来のミライ】酷評から見える、相互理解の絶対的難しさ
    • ロリータの写真を撮るメキシコ人カメラマン
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 映画の世界から【ビール】道へ
    • 幽霊、草食系十字軍と不能者の憎悪。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』