>   >   > 世相が見える【性愛文学大賞2016】

――フェミニズムやジェンダー、セックスは文学のテーマとして、実にポピュラーだ。“性愛文学”とも呼ぶべきこれらの作品をあげていくことで、現代人の性に対するスタンスも見えてくるのではないだろうか? ここでは、これらのテーマに詳しいお三方が、最新の性愛文学作品について語り合った!

1611_bungaku_main_230.jpg
サイゾー的性愛文学賞、選考委員のみなさま。男女のセックス観の違い、その書き分け方、そして名作に描かれる女性観への疑問など、和やかな笑顔からは想像できない、鋭い指摘が飛び交った。

──今回のテーマは「性愛小説」です。行為としてのセックスや、男女の性を題材とした小説の現在について、作品名などを挙げつつお話しいただければと思います。

海猫沢めろん(以下、めろん) お話をいただいて真っ先に思い浮かんだのが、新潮社がやっている「女による女のためのR-18文学賞」です。「女性が書く、性をテーマにした小説」がテーマの文学賞。

加藤千恵(以下、加藤) 「女性が性について書くことは珍しいことではなくなった」ことを理由に、結局そうしたテーマにこだわらない賞になっちゃったんですよね。

めろん でも一方で、同賞出身の窪美澄さんが「最近、セックスを書く作家が減っている」ともおっしゃっていて。

倉本さおり(以下、倉本) 性愛を書くのは難しいから、というのもあると思います。よっぽどお話がうまくないと、稚拙に映ってしまうという問題がある。

めろん 僕も文学賞の下読みで、作者の性体験記みたいなのを何本も読んだことがありますが、正直「ネットに落ちてそうだなー」という印象でした。何が問題かというと、その多くが、セックスから深いものを読み解こうという発想がないことです。窪さんは『ふがいない僕は空を見た』【1】で、出産という大きなテーマに踏み込んだりしていましたが、そういう発想には至らず、ただ単にセックスを書いて満足してしまっている作品も少なくない。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミア

2017年12月号

映画のミカタ

映画のミカタ
    • 【ハリウッド】の性接待(禁)事情
    • 男女問わず性生活を楽しんだ【ドロシー】
    • 仕事のついでにHした【マリリン・モンロー】
    • マーベル無許可の【スパイダーマン】
    • 女でも容赦なしの【イタリアンスパイダーマン】
    • 映画における【ゾンビ】進化論
    • 映画の【ゾンビ】はこうして進化した!
    • 【ラテンアメリカ】の闘う革命映画
    • 【キューバ】とハリウッドの関係
    • 【間宮夕貴】ロマンポルノに魅せる!
    • 斜陽産業【ピンク映画】最前線
    • 【ピンク映画女優】緊急座談会
    • 2017年【日本映画】裏事情
    • 【ジャニーズ】ゴリ押しで邦画が危機!?
    • 【人種差別描写】の変遷
    • 【LGBT描写】を可にした『ムーンライト』
    • タブーなき【差別映画】闘論史
    • 常識を覆した【ディズニー】
    • 日本公開不能な【反日映画】
    • 【軍艦島】の国内批判
    • 【スパイ映画】の敵役と国際情勢

チラリと魅せる和モノ写真進化考

チラリと魅せる和モノ写真進化考
    • 【彩川ひなの】ハレンチボディを毛布で包む

真木しおり、Gカップのリムジンパーティ

真木しおり、Gカップのリムジンパーティ
    • 【真木しおり】爆乳JKのお戯れ

NEWS SOURCE

    • 【安倍首相】側近が仕掛けた衆院選戦略
    • 【キムタク】が東野圭吾の原作にダメ出し!?
    • 【紗栄子】の芸能界処世術

インタビュー

    • 【井本彩花】美少女コングランプリは未来の大物!
    • 【原田眞人】『フルメタル・ジャケット』から学ぶ映画論
    • 【峯モトタカオ】次世代打楽器ハンドパン

連載

    • 【橋本マナミ】いつかさらわれたいんです。
    • プレ東京五輪で優勝した期待の自転車選手
    • 【小島瑠璃子】好きになってもいいですか?
    • 高度に発達した【広告技術】の真実
    • 里美ゆりあ、さかもと未明、小池百合子の共通点は?
    • 【BOSS THE MC】20年間〈トーク〉をやめなかった男
    • 【アニソン音頭】が列島を制覇する
    • 哲学者・萱野稔人の「"超"哲学入門」
    • 【クライヴ・デイヴィス】黄金の耳を持つ名物社長
    • 【山尾志桜里】当選に見る政治史
    • 脳を破壊する【ロボトミー】ノーベル賞の理由
    • 町山智浩の「映画でわかる アメリカがわかる」/『女神の見えざる手』
    • 国民はなぜ「現状維持」を選んだ――【衆議院選】の総括
    • 小原真史の「写真時評」
    • サザエのアンチエイジング
    • ジャングルポケット/毎分1万5000回転!ハードすぎるローターがスゴイ!
    • 【半沢直樹】夫婦間呼称問題、セレブ妻が見せた女性側の内紛
    • エロいラップをする女性ヒップホップグループ
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 幽霊、文化の墓泥棒が集う映画館で。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』