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女優・グラドルのうれしはずかしCDレビュー【2】

鈴木蘭々の隠れた才能、黒木メイサはいきなり迷走? 意外なアノ女優たちのCDデビュー歴を暴く!

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――第一弾に続き、「女優・グラドルのうれしはずかしCDレビュー」第2弾は、女優編パート2をお届け。歌手活動は隠れた才能の発揮の場所となったのか、はたまた歌わずに女優業に専念だけしておいたほうがよかったのか……。早速、パート2、いってみましょう。

【パート1はこちら

1原田知世ロマンスs.jpg

■原田知世
「ロマンス」(1997年)
歌唱力:☆☆☆
黒歴史度:☆

 原田知世の歌手活動と言えば、80年代に発表した「時をかける少女」や「早春物語」のイメージがあまりに強すぎるが、歌い手としての才覚を見せたのは、スウェーデンの音楽プロデューサーであるトーレ・ヨハンソンを招いた本作であることに異論を唱える者はいないだろう。「Dancing Queen」のメガヒットで知られるアバを筆頭に、ロクセットやエイス・オブ・ベイスなど、“スウェディッシュ・ポップ”と呼ばれるメロディアスで親しみやすい楽曲は日本でも固定のファンを獲得。「ロマンス」がリリースされる前年には、メイヤ「How Crazy Are You?」やカーディガンズ「Carnival」などが外資系CDショップでバカ売れ、果てには国内のCMにも使用されるなど、時代の潮流も味方にした。原田の透き通る歌声、流麗なメロディ、さわやかすぎるサウンドの三位一体は、言うことなしの名作。

2中谷美紀食物連鎖(Mind Circus)s.jpg

■中谷美紀
「Mind Circus」(1996年)
歌唱力:☆☆☆
黒歴史度:0

 桜っ子クラブさくら組の一員として活動し、同じくメンバーの東恵子とアイドル・デュオ「KEY WEST CLUB」として91年に歌手デビューするものの、鳴かず飛ばずで終了(楽曲制作は大黒摩季やZARDで名を上げていたビーイングが手掛けていたため、完全ビーイング臭満載の曲調)。93年、ビーイングの名残で「あなたがわからない」でソロデビューを果たすも、今聴くと「あなたが(誰か)わからない」と言われてしまいそうなほど、中谷美紀感ゼロの楽曲でヒットせず(むしろ貴重な部類か)。その後、女優として開花した中谷は、坂本龍一完全プロデュースで96年に再度、歌の舞台へ。本作はその教授プロデュース第一弾として発売され、雰囲気だけで曲を成立させるふんわり系でもなく、声を張り上げるディーヴァ系でもなく、その間を巧みに縫うかのような脱力系ボーカルが重宝され、ヒットを記録。その後、「砂の果実」や「天国より野蛮」、「クロニック・ラヴ」などのヒット曲にも恵まれ、女優業と歌手業を見事に両立させていた数少ない人物として知られている。97年に発表したリミックス・アルバム『Vague』には、DJ KRUSHやBuffalo Daughterらが参加。

3篠原涼子リズムとルールs.jpg

■篠原涼子
「リズムとルール」(2000年)
歌唱力:☆☆☆
黒歴史度:☆

「愛しさとせつなさと心強さと」にはじまり、「もっともっと…」や「Lady Generation」など、小室哲哉の全盛期を支えたイメージが一般的だが、その後の井上陽水が作詞作曲を手掛けた「ダメ!」、広瀬香美の作詞作曲による「平凡なハッピーは物足りない」など、さり気なくめぐり合わせのよい歌手活動を歩んできた篠原涼子。その中でも知られざる良曲が、小泉今日子「優しい雨」(93年)の作曲を手掛けた鈴木祥子が作詞を担当した本作。また、宇多田ヒカル「Movin’ on without you」(99年)の編曲を担当したことで一躍売れっ子になったプロデューサー、村山晋一郎が本作のアレンジを務めており、「Movin’ on without you」同様の軽快なハウス・ミュージック仕様の楽曲となっている(後に村山は「Movin’ on without you」みたいな曲を作ってほしいとレーベルからオファーがたくさんきた、とインタビューで語っている)。初主演は04年の『光とともに…~自閉症児を抱えて~』(日本テレビ)だったが、女優としての才能を買われていた篠原は女優業に専念し、03年以降の楽曲リリースはない。

4柴咲コウよくある話s.jpg

■柴咲コウ
「よくある話 ~喪服の女編~」(2008年)
歌唱力:☆☆☆☆
黒歴史度:0

 柴咲コウの女優業と歌手活動を評価する際、どうしても比較対象として挙がるのが中谷美紀。顔立ちが似ているばかりか、安定した女優業、歌手活動を両立させている面も非常に酷似している(ちなみに所属事務所も同じ)。唯一、中谷と違うのは、柴咲コウが相当コアな音楽オタクな部分だろうか。「ダンスミュージックが好き」であることを公言しており、シングルはポップな楽曲が目立つが、アルバム収録曲ではかなり実験的なダンスミュージックに挑んでいる。そんなポップな印象があるシングル史のなかで、挑戦的姿勢で攻めてきたのが本作。東京スカパラダイスオーケストラのホーン隊が楽曲に参加したこと、着物を身にまとった完全和テイストのミュージックビデオが仇となったか、椎名林檎の「真夜中は純潔」(01年。この曲はスカパラがアレンジを担当している)の二番煎じと言われることも多いが、柴咲の音楽的趣向が色濃く反映された楽曲であることは間違いない。11年からはDECO*27とTeddyLoidとの3人組ユニット、galaxias!としても活動している。

5midukiarisa1507.jpg

■観月ありさ
「TOO SHY SHY BOY!」(1992年)
歌唱力:☆☆
黒歴史度:☆☆☆

 尾崎亜美プロデュースの「伝説の少女」でデビューを飾り、2作目「エデンの都市」でプリンセスプリンセスの奥居香、5作目「今年いちばん風の強い午後」で松任谷由実と、“どれだけ観月ありさが芸能界からかわいがられていたがわかる布陣”での歌手活動。本作は4作目となるシングルで、プロデュースは小室哲哉。TRFや安室奈美恵をブレイクさせる前のリリースなので、いわゆる“TKサウンド”全盛期前の楽曲だが、軸はシンセを用いたダンスミュージックが基盤となっている。その後も小室とは「SHAKE YOUR BODY FOR ME」(92年)、「happy wake up!」(94年)、「あなたの世代へくちづけを」(95年)などでタッグを組んでいるが、歌手としてのトップ10ヒットは、これにて終了。それからの観月は、音楽に興味がないスタッフに囲われたのか、イタロポップ歌手ジェイミ・ディー「Don't Be Shy」をはじめ、Sクラブ7「Viva La Fiesta」やクリスティーナ・アギレラ「Genie In A Bottle」の謎なカバー曲を続々とリリースして失笑を買うことに。

6宝生舞Carnival230px.jpg

■宝生舞
「Carnival」(1997年)
歌唱力:☆
黒歴史度:☆☆☆☆

 10年に芸能界引退を発表した宝生舞。今年6月、一般社団法人映像コンテンツ権利処理機構のHP上に「連絡の取れない出演者リスト」として彼女の名前が掲載されたことがウェブニュースで話題となり、久方ぶりにその名を懐かしんだ者も多かったはず。そんな宝生舞が、堂本光一主演のドラマ『銀狼怪奇ファイル』(日本テレビ/96年)、さらにKinKi Kids主演のドラマ『ぼくらの勇気 未満都市』(同/97年)でブレイクしたことに便乗して発表したと思われるデビューシングル。同年にリリースされたCHARAのヒット曲「やさしい気持ち」に参加していたプロデューサー、渡辺善太郎が作曲・編曲を手掛けており、原田知世の「ロマンス」同様、スウェディッシュ・ポップの雰囲気をまとった曲調となっている。しかし、宝生の声がおそろしいほど陰鬱かつ個性がなさすぎて、「カーニバル」というタイトルなのに、ここまでカーニバル感のない楽曲もめずらしい。

7suzukiranran1507.jpg

■鈴木蘭々
「KISS」(1996年)
歌唱力:☆☆☆☆
黒歴史度:☆

 数ある女優の歌手活動において、鈴木蘭々の作品を「隠れ名盤」と太鼓判を押す音楽関係者は多い。まず、レコーディング作品であればいくらでも加工は可能だったが(それでも聴けたものじゃない楽曲も山ほどあった時代ではあったが)、歌番組で曲を披露しようものなら、チャンネルを変えたくなるほど音痴な女優は大量生産された。しかし、蘭々は口パクもせずに、レコーディング作品とほぼ同等の歌唱力で歌いこなしており、かつ名の知れた制作陣を並べ立てたわけでもないのに、非常にクオリティが高かったことも隠れ名盤度数を上昇させている。この「KISS」は、当時アメリカでチャートを席巻していたTLCやメアリー・J・ブライジに通じるヒップホップ・ソウルを彷彿とさせる作りに、ニュージャックスウィングという懐かしのエッセンスもまぶしている。後に男女混合ダンスユニットのRSPがデビューアルバム『DICE』でカバー曲を収録しているが、こちらも非常に秀逸な出来で、改めて蘭々のオリジナルの破壊力に納得。しかし、女優としても歌手としても、頭ひとつ抜きん出られないのが悲しい。

8黒木メイサSHOCK運命s.jpg

■黒木メイサ
「SHOCK-運命-」(2009年)
歌唱力:☆☆
黒歴史度:☆☆☆

 08年に配信限定シングル「Like This」で歌手デビューを飾った黒木メイサだったが、おそろしいほどのリズム感の悪さ、性的かつ挑発的な歌詞がアンバランスすぎるなど、とにかく酷評の嵐で、デビュー早々「黒木メイソ(迷走)」の烙印を押された。同年にミニアルバム『hellcat』をリリースし、「Bad Girl」や「THIS IS CRAZY」「SEX」など、路線変更などしてたまるか! という意思表示が見られる楽曲で勝負を挑んだが、世間の反応は冷ややか。それから半年、正式なデビューシングルとしてリリースされたのが本作で、大胆にもベートーヴェンの「運命」を大々的にサンプリングしている。「私の歌唱力がショックだと!? 違う、私が歌うのはむしろ運命だ!」というメッセージを込めたのだろうか。また、裏でひそかに奏でられているサウンドは、アメリカのラッパー、スクーリー・Dの名曲「P.S.K.」(85年)のオマージュではないか? とも噂され、これを機に前衛的なサウンドに果敢に挑戦。しかし、好調な女優業とは裏腹に、歌手活動はあまり見向きされぬまま、果てには赤西仁とできちゃった婚で、終演。


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