>   > 【タバコ規制】から考える、行政と社会のあり方
第2特集
禁煙、嫌煙ブームの正体【1】

喫煙者多数の「サイゾー」だからこそ問う! タバコ規制から考える、行政と社会のあり方

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──ここで語るまでもないが、喫煙による人体への影響は、必ずしも良いものではないだろう。だが、行政が商品を規制し、国民の生活の一部や民業を圧迫しているとしたら……。喫煙者が多い編集部の私情もふまえ、タバコ規制が与える社会的矛盾点を多角的に考えてみたい。

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『「タバコは百害あって一利なし」のウソ』(新書y)

タバコと喫煙者をめぐる包囲網が、じわじわと完成しつつある。

 これまで何度となく繰り返されてきたタバコ税の増税と喫煙所の減少、さらには近年の禁煙ムードのため、すでに日本の喫煙率は男性38・9%、女性11・9%にまで下がっている(2009年時点)。1965年と比べて、およそ男性で2分の1、女性で3分の2という数字だが、これにさらなる追い打ちをかけるかのような事態が、今起きつつあるのだ。

 ひとつのきっかけとなったのは、11年9月5日に報じられた小宮山洋子厚生労働相の発言。記者会見にて「毎年100円ずつ値上げして、タバコ1箱700円にまではたどり着きたい」と述べたのだ。

 確かに1箱600~1000円というイギリスやドイツ、フランスに比べれば、日本のタバコ販売価格は比較的安価だ(特集【2】のグラフ参照)。とはいえ、海外では店頭値引きも可能だし、等級によっては安価なタバコも販売されているなど、必ずしも日本だけが安いとは言えない。

 当然、この小宮山発言には関係団体も黙ってはいなかった。街のタバコ店が加盟する全国たばこ販売協同組合連合会(全協連)の理事・総務部長を務める見目之明氏は次のように語る。

「まず10年の大増税があり、続く東日本大震災でも復興財源としてタバコ増税案が議論されました。被災した組合員のタバコ店が3000軒以上あるにもかかわらず、です。そうした中での小宮山厚労相による700円発言は、タバコだけを狙い撃ちにした一方的な物言い。到底看過することはできません」

 こうした全協連による陳情活動や自民党への支援要請が受け入れられ、タバコ増税案は復興財源から除外された。また、小宮山厚労相の「1箱700円」提案も結果的には立ち消えとなっているが、関係者の不安は隠せない。

「販売店からは『これ以上締め付けられると、商売が立ち行かなくなるのでは?』という声が上がっています。多数の商品を扱うコンビニエンスストアではそこまで経営に影響はないかもしれませんが、高齢者が経営する街のタバコ屋では死活問題です」(同)

 特集【2】のグラフの通り、タバコの販売本数は98年から右肩下がりを続けている。それでも販売代金がほぼ3・5兆~4兆円を維持しているのは、増税によって値上げを続けているからだ。だが、タバコ販売数量自体が減っているため、タバコ店の利益はすでに減っているのだ。

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