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第1特集
業界タブーを破ったマンガ家マンガ【2】

戦前から2000年まで──希望と貧困と情熱と富裕へ変わる『マンガ家マンガ』の歴史

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■戦前~70年代中期

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陰鬱さの中にある絶望と希望の交錯
マンガ家が登場する作品を"マンガ家マンガ"に含むのであれば、その歴史は戦前にまでさかのぼる。それに対し、狭義の"マンガ家マンガ"のルーツは、永島慎二の『漫画家残酷物語』であろう。この時期の作品の特徴は、前期はマンガ家を題材に、やりきれない青春を描く作品群が主流。貧乏と性欲とを包み隠さず描いた、つげ義春『義男の青春』を筆頭に、いずれも暗い。水木しげるの『突撃!悪魔くん』は、マンガ家のアシスタントという立場を題材としているが、登場人物は芽が出ずに死んでいく。特筆は、『バクマン。』の中でも「すげーなこれ!まんが家の五大条件!」として引用された梶原一騎と川崎のぼるの黄金コンビによる『男の条件』。当時の人気作家による渾身の一作だが、陰鬱さが求められていた(?)時代性のため人気を獲得できなかったのか、早々に打ち切られている。

〈この時代の主なマンガ家マンガ〉

『窓野雪夫さん』(田河水泡/33年)
『ネコ七先生』(島田啓三/40年)
『汽車旅行』(大城のぼる/41年)
『漫画家残酷物語』(永島慎二/61年)
『アシスタント』(永島慎二/67年)
『のんき先生 まんがノート』(寺田ヒロオ/68年)
『男の条件』(梶原一騎・川崎のぼる/68年)
『ライクアローリングストーン』(宮谷一彦/69年)
『まんが道 あすなろ編』(藤子不二雄A/70年)
『突撃!悪魔くん』(水木しげる/73年)
『義男の青春』(つげ義春/74年)

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