サイゾーpremium  > 特集  > 幸之助イズムは忘却したのか? パナソニッ...

──3Dテレビの開発や三洋電機の買収など、エコポイントに沸いた家電業界において、何かと話題を集めているパナソニック。今や、世界屈指の技術力を持つ同社だが、経営陣にスポットを当ててみると"経営の神様"が培ったノウハウは忘れ去られたようだが……。

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みなさんちゃんと読んでるんでしょうか?

 国内家電業界の市場規模は、昨今の不況を受け、約80兆円といわれた07年をピークに減少を続けている。だが、国内最大の家電メーカー・パナソニックは、薄型テレビの売り上げが好調で白物家電全般(冷蔵庫、エアコン、洗濯機など)の国内トップシェアを堅持。2010年度上半期の連結決算では、売上高は31%増の4兆3679億円、当期純利益は747億円(前年同期は469億円の赤字)となり、08年、09年と続いていた赤字を見事に回復させた。もちろん、こちらでも解説した通り、同社の躍進にはエコポイント制度導入の後押しがあったことに疑いはないだろう。しかし、海外の低価格高品質な商品が台頭する中、従業員約38万5000人(10年3月31日時点)、年間売上高約7兆4000億円(同3月期)を誇る同社の展望は明るいのだろうか? 創業以来、キーマンとなった経営者と現社長の手腕から、"家電業界のガリバー"の行く末を見て行きたい。
    
 1918年に松下電気器具製作所としてスタートしたパナソニックの歴史をひも解く際、キーマンとなる経営者は3人。創業者であり、「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助、3代目社長の山下俊彦、6代目社長の中村邦夫だ。

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