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「丸坊主にされた」と報じられた青田典子に捧ぐ──"殺す"前に読むべき! DV本のススメ

2011年6月24日 10:00

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(写真=江森康之)

「女性自身」(光文社/5月10・17日合併号)にて、「青田典子 "精神不安"の夫が強要した『恥辱の剃髪』&『外出禁止』!」という衝撃的な記事が掲載され、話題となった。これが本当なら、過去にも元交際相手である石原真理子(現・石原真理)への暴力が問題となっていた玉置浩二のことだけに、青田の安否が気になるところだが──。そこで今回、青田典子を含め、年々増えている被害者の皆さまに向けて、"DV脱出"の救いとなるかもしれない本を、識者の方々に選出してもらいたい。

 配偶者や恋人など、親密な関係にある者から受ける暴力行為の総称「ドメスティック・バイオレンス(Domestic Violence)」。通称「DV」。社会的に広く認知された言葉ではあるものの、身近には起こり得ない事例として認識している人が多いだろう。しかし、昨年5月に内閣府が発表した資料によると、配偶者暴力相談支援センターに寄せられる相談件数は7年連続で増加。2009年度には7万2792件を記録し、7年前の02年(3万5943件)に比べると、ほぼ倍増しているのだ。

 また、芸能人が被害に遭ったという話も最近はよく目にする。今年5月12日に自殺したタレントの上原美優は、昨年9月に放送されたテレビ番組の中で、元交際相手の男性から「背中に煙草の火を押し付けられた」「八重歯が皮膚を破って飛び出すほど強く殴られた」など、凄惨なDV体験を告白。さらに彼女が亡くなった同日、歌手の鬼束ちひろに全治1カ月のケガを負わせるなどした元交際相手の男性に実刑判決が下り、その翌日には女優の樹木希林が、交際相手の女性に対する強要未遂などの容疑で逮捕された夫・内田裕也について「暴力は、結婚してすぐは毎晩でした」と話している。このほかにもタレントの青田典子が、「夫である玉置浩二によって全身の毛を剃られ、丸坊主になっている」と報じられるなど、まだ明るみになっていないケースを含めると、被害者は相当数に上ると予測される。
 
 こうしたDVの被害者たちに解決の糸口を見つけてもらうべく、さまざまな分野の方々に"DVから身を守るための本"を聞いてみた。まずは現代女性が抱える"心の闇"への探求をライフワークとしている作家・中村うさぎと、実際に壮絶なDVを経験した過去を持つ女優・川合千春の対談をお届けしたい。

──川合さんは10年ほど前から、約5年間交際していた一般人男性によるDVを受けていたそうですが、具体的にはどのような被害に?

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川合千春(かわい・ちはる)
1973年、北海道生まれ。90年にファッション誌
「PeeWee」(ソニー・マガジンズ)でモデルデビュー。
CMへの出演をきっかけにブレイクし、92年に公開された
映画『くまちゃん』への出演を機に女優業もスタート。現
在は、オリジナルデザインのジュエリーなどを製作する日々。
恋愛に関しては、「だめんず街道まっしぐら!?」とのこと。
08年末には子宮頸がんの手術も受けるなど、DV問題解
消後も山あり谷ありの人生を満喫中。

川合千春(以下、) 殴る蹴るといった肉体的な暴力と、「お前に生きる意味なんてない」的な言葉の暴力ですね。付き合って半年後くらいから一緒に住み始め、それからDVが始まりました。もともと血の気が多かったというか、乱暴なところはあったんですよ。飲みに行った店で、隣の席のお客さんと喧嘩しちゃったりとか。でも、まさかその矛先が自分に向いてくるとは思わなくて......。

中村うさぎ(以下、) そうだよね。DVの加害者って、初めは被害者に対して優しく接するケースが多いらしいし、DVの素質を見抜くのってなかなか難しいと思う。

──うさぎさんの前夫も、DVの素質がある方だったとか。

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