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小田嶋 隆 の検索結果

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小田嶋隆の「東京23話」【22】

【小田嶋隆】北区――行き場のない考えを抱く男と、欄干を渡る中学生の邂逅

―― 何かから救われるためには、その前にまず誰かを救わなければならない……という考えないしは信仰を、私がひとりの中学生を通して教えられたのは、1982年の2月のとある寒い月曜日のことだった。

【小田嶋隆】北区――行き場のない考えを抱く男と、欄干を渡る中学生の邂逅
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小田嶋隆の「東京23話」【21】

【小田嶋隆】品川区――果断なる嫁と明晰なる姑の奇跡的に良好な関係、そしてその終わり

―― 中延で暮らし始めて、7年になる。

【小田嶋隆】品川区――果断なる嫁と明晰なる姑の奇跡的に良好な関係、そしてその終わり
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小田嶋隆の「東京23話」【20】

【小田嶋隆】港区――ぼんやり生きてきた男が15年ぶりに会う妹と、母の形見

―― 30分ほどの待ち時間の間に、乃木神社の境内には雨が降り始めている。傘は持っていない。傘が要るような生活とは無縁だ。雨の日は家を出なければ良い。それで誰が文句を言うわけでもない。あの万事に口うるさかった...

【小田嶋隆】港区――ぼんやり生きてきた男が15年ぶりに会う妹と、母の形見
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小田嶋隆の「東京23話」【19】

【小田嶋隆】江東区――義姉弟と母の不貞

―― 早番の勤務シフトを終えた柴崎涼音は、勤務先の病院から横十間川沿いの道を大島一丁目にある自宅マンションに向かって歩いている。

【小田嶋隆】江東区――義姉弟と母の不貞
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小田嶋隆の「東京23話」【18】

【小田嶋隆】豊島区――ある酒好きな二人の奇縁、そして別れ

―― 酒を飲んだ翌朝に、前の晩の出来事を思い出せなくなってきたのは、たぶん30歳を過ぎてからだ。若い頃はこんなことはなかった。

【小田嶋隆】豊島区――ある酒好きな二人の奇縁、そして別れ
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小田嶋隆の「東京23話」【17】

【小田嶋隆】渋谷区――瑠璃はいつも食べないことで糊口をしのいでいる

―― 京王線の笹塚駅にほど近い線路沿いに、中規模の書店がある。その新宿に本店を持つ書店は、山崎瑠璃が仕事で代々木上原にある事務所に顔を出した折の立ち回り先のひとつになっている。上原三丁目にある小さな芸能事務...

【小田嶋隆】渋谷区――瑠璃はいつも食べないことで糊口をしのいでいる
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小田嶋隆の「東京23話」【16】

【小田嶋隆】杉並区――その日、彩美が学校を休む理由

―― 夏休み明けの最初の水曜日、彩美は学校を休んだ。高校に入学して以来、無遅刻無欠席だった記録がこれで途切れたことになる。でも、こういう記録は早めに切断しておいたほうが良い。変に続くと、記録が一人歩きをして...

【小田嶋隆】杉並区――その日、彩美が学校を休む理由
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小田嶋隆の「東京23話」【15】

【小田嶋隆】中央区――酒に溺れた男の繋いだ縁と、二十年越しの再会

―― 築地本願寺にほど近いビルの8階に、レコーディングスタジオがある。まだがん研究センターの病院が古い建物だった時代、花田歩夢は、そのスタジオを何度か訪れたことがある。用件は、シナリオの読み合わせだ。中野に...

【小田嶋隆】中央区――酒に溺れた男の繋いだ縁と、二十年越しの再会
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小田嶋隆の「東京23話」【14】

【小田嶋隆】中野区――誰が猫を殺したのか?押しの強い彼女と空っぽな彼

―― 中野の駅から北に歩いて、早稲田通りを渡ると、街の区画がほんの少し細かくなる。そこから西武新宿線の野方駅の方向を目指して北西に進むと、街路はさらに狭く入り組んでくる。そんな中野区の典型的な住宅街の中にあ...

【小田嶋隆】中野区――誰が猫を殺したのか?押しの強い彼女と空っぽな彼
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小田嶋隆の「東京23話」【13】

【小田嶋隆】葛飾区――七子、そして八百屋お七の恋物語の続き

―― 本駒込にある七子の母親の実家に関して、弁護士から相続の手続きを求める連絡を受けたのは、1998年の7月のことだった。当時、七子は夫の篠田に対して離婚の申し立てをしていた時期で、夫婦関係の決裂を予期して...

【小田嶋隆】葛飾区――七子、そして八百屋お七の恋物語の続き
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小田嶋隆の「東京23話」【12】

【小田嶋隆】足立区――優柔不断な男と強気な彼女と捨て猫

―― 美沙が猫を飼いたいと言い出した時、秋山遼太は即座にその申し出を拒絶した。「あり得ないよ」自分でも意外に思えるほど断定的な口調だった。

【小田嶋隆】足立区――優柔不断な男と強気な彼女と捨て猫
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小田嶋隆の「東京23話」【11】

【小田嶋隆】墨田区――舎弟のアパートから追い立てられ、ホームレスになったある男の話

―― しばらくぶりに隅田公園に来ている。20年ぶりになる。以前ここに来たのは、西新宿の共同アパートから夜逃げをした時だったろうか。以来、健二にとって、この公園は再出発の場所になっている。今度はどの程度の期間...

【小田嶋隆】墨田区――舎弟のアパートから追い立てられ、ホームレスになったある男の話
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小田嶋隆の「東京23話」【10】

【小田嶋隆】世田谷区――実家に置いてきた娘に合わす顔がないある女の話

―― 「トロフィーワイフ」という言葉がある。功成り名遂げた男が、自らの人生の成功の証として手に入れる賞品のような妻、といったほどの意味だ。

【小田嶋隆】世田谷区――実家に置いてきた娘に合わす顔がないある女の話
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小田嶋隆の「東京23話」【9】

【小田嶋隆】荒川区――山間部の限界集落にある実家から、妹が訪ねてきた男

―― 南千住に住み始めて3年になる。隅田川と鉄道の線路に切り取られた半島のようなこの場所は、東京でも有数のカオスだ。日雇い労務者の宿泊施設とソープ街がすぐそばで共存しているかと思えば、都電の沿線には昭和の木...

【小田嶋隆】荒川区――山間部の限界集落にある実家から、妹が訪ねてきた男
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小田嶋隆の「東京23話」【8】

【小田嶋隆】大田区――距離ができつつある幼馴染の男と女

―― 「颯太?」と、いきなり背中を叩かれて、柳田颯太は後ろを振り返った。

【小田嶋隆】大田区――距離ができつつある幼馴染の男と女
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小田嶋隆の「東京23話」【8】

【小田嶋隆】千代田区――ある男の内縁の妻だったある女の話

―― 皇居の外周をひと周りする道路は、一周するとちょうど5キロほどの距離になる。静子は、その、夕方には必ずジョギングをするランナーでにぎわう舗道を、反時計回りに、千鳥ヶ淵から半蔵門に向かって歩いている。まだ...

【小田嶋隆】千代田区――ある男の内縁の妻だったある女の話
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小田嶋隆の「東京23話」【7】

【小田嶋隆】板橋区――外部遮断装置を装着した男子高校生と親父、そしてその妹

―― その朝、都営三田線は人身事故の影響で午前中いっぱい不通だった。高島平駅の掲示で、巣鴨駅での事故の情報を知った日向大輝は、来た道を引き返して東武東上線の東武練馬駅に向かった。普通に歩けば30分はかかる道...

【小田嶋隆】板橋区――外部遮断装置を装着した男子高校生と親父、そしてその妹
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小田嶋隆の「東京23話」【6】

【小田嶋隆】江戸川区――俺は女に甘い、と思っているある男の話

―― 東京はあまりにも大きい。面積としてはさして広くないが、土地に刻み込まれている単位面積あたりの情報量と、投下されている資本の金額がべらぼうに大きい。それゆえ、東京の人間の郷土意識は、多くの場合、東京の全...

【小田嶋隆】江戸川区――俺は女に甘い、と思っているある男の話
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小田嶋隆の「東京23話」【5】

【小田嶋隆】目黒区――自由が丘のマンションに暮らした2人の女と1人の男

―― 駅に向かう長い下り坂を歩きながら、佐知子は、ふと、自由が丘に住み始めて、今日が一年目の記念日にあたることに気づく。といって、特別な感慨は無い。この街にも、そろそろ飽き始めている。あるいは、東京での生活...

【小田嶋隆】目黒区――自由が丘のマンションに暮らした2人の女と1人の男
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小田嶋隆の「東京23話」【4】

【小田嶋隆】アルコール依存症の男とその女、そして彼らの"練馬区"

―― 西武池袋線の石神井公園駅から住宅街を北に向かって10分ほど歩いたあたりに、かつて、その世界では名の知れたペットショップがあった。店内で放し飼いにされているケヅメリクガメと一緒に撮った写真を、彼はいまで...

【小田嶋隆】アルコール依存症の男とその女、そして彼らの
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小田嶋隆の「東京23話」【3】

【小田嶋隆】文京区——大学のインカレサークルで出会った七子、そして八百屋お七の恋話

―― 「八百屋お七って知ってる?」と、七子がいきなり話しかけてきたのは、10月の第一月曜日のことだ。

【小田嶋隆】文京区——大学のインカレサークルで出会った七子、そして八百屋お七の恋話
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小田嶋隆の「東京23話」【2】

【小田嶋隆】台東区——85円をめぐんでくれた爺さんとの25年目の邂逅

―― 児童心理学では小学4年生に当たる10歳前後の一時期を「ギャングエイジ」と呼んでいる。その名の通り、10歳の男児は、ギャング(徒党)を好む。そして、仲間とツルんでは秘密結社を組織し、ことあるごとに永遠の...

【小田嶋隆】台東区——85円をめぐんでくれた爺さんとの25年目の邂逅
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小田嶋隆の「東京23話」【1】

【小田嶋隆】新宿区――いつの時代も、どの路地も、酔っ払う街で出会ったヤクザの話

―― この「東京23話」の連載をはじめるにあたって、私は、これまでコラムやエッセイを書く上で自らに課していた決まりごとのひとつを解除しようと考えている。それは「本当のことを書く」という縛りだ。

【小田嶋隆】新宿区――いつの時代も、どの路地も、酔っ払う街で出会ったヤクザの話
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友達リクエストの時代【第25回】

最終回「友だちなんかいない」

―― はじめにお知らせをひとつ。当連載が書籍化されることになった。タイトルは「友だちなんかいない」。発行は太田出版で、発売時期はたぶん2月頃になる。乞うご期待。

最終回「友だちなんかいない」
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友達リクエストの時代【第24回】

人は歳を重ね、成長し、偏向して行く……だから友だちはナマモノなのだ

―― 思い出は、地面に埋まっている。

人は歳を重ね、成長し、偏向して行く……だから友だちはナマモノなのだ
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友達リクエストの時代【第23回】

「ネトウヨ」は、うたかたの流行が気まぐれに生み落とした私生児ではない

―― 「ネトウヨ」と呼ばれる人々がいる。一説によれば、彼らは21世紀のはじめにはすでに登場していたらしい。確かに、私自身の記憶でも、2002年の日韓W杯の前後には、2ちゃんねるの一部の板に、やたらと排外主義...

「ネトウヨ」は、うたかたの流行が気まぐれに生み落とした私生児ではない
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友達リクエストの時代【第22回】

男はどうして妻の話を避けたがるのか

――  何回か前の当欄の末尾で、「次回は夫婦について書く」と予告をしていながら、それっきりになっている。不審に思っている読者もおられるはずだ。

男はどうして妻の話を避けたがるのか
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友達リクエストの時代【第21回】

「人間がひとりでは生きていけない」という定説は半分しか本当ではない

―― 食糧問題がすなわち飢餓の問題であり、労働問題が主として失業問題であるのと同じく、友だちにまつわるあれこれは、最終的に、孤独の問題に集約される。別の言い方をするなら、我々は、もっぱら孤独であることから逃...

「人間がひとりでは生きていけない」という定説は半分しか本当ではない
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友達リクエストの時代【第20回】

「チームメート」という概念の居心地の悪さ

――  今回は「チームメート」について書こうと思っていたのだが、はたと考えるに、私には「チームメート」と呼べる仲間が1人もいない。というよりも、私は、学校の体育の授業の中で暫定的に組織される分隊を除くと、そ...

「チームメート」という概念の居心地の悪さ
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友達リクエストの時代【第19回】

マッチョな男たちもフェミな女達も苦手なわけで……

―― この数日、個人的に忙しかった。仕事が立て込んでいたわけではない。といって、プライベートが忙しかったのでもない。なんというのか、自己防衛に忙殺されていたわけだ。発端は、私がツイッター上に放流したコメント...

マッチョな男たちもフェミな女達も苦手なわけで……
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友達リクエストの時代【第18回】

恋人と友だち、どちらが大切なのかという永遠の謎について

――  去年の秋頃だったと思うのだが、ある雑誌の編集部から、少子化について意見を求められた。私は、20年来の不況で企業が年功序列を放棄したことや、教育支出の増加が、若い共働きの夫婦に出産をためらわせている現...

恋人と友だち、どちらが大切なのかという永遠の謎について
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友達リクエストの時代【第17回】

友だちを「数」としてカウントするSNSの考え方は人間をバカにした発明だ

―― 3月2日、昨年8月に、三重県で中学3年生の女子生徒が殺害された事件の容疑者として、前日に高校の卒業式を終えたばかりのひとりの少年が逮捕された。私が注目したのは、その容疑者のプロフィールを伝えるメディア...

友だちを「数」としてカウントするSNSの考え方は人間をバカにした発明だ
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友達リクエストの時代【第16回】

「友だち」のいない場所にありのままの自分もまたいない

――  友だちがいることのありがたさは、友だちと一緒だと精神が解放されることだ。別の言い方をすると、社会の中で生きている人間は、友だちとワンセットで行動することによって、初めて「自分」という個性を十全に発揮...

「友だち」のいない場所にありのままの自分もまたいない
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友達リクエストの時代【第15回】

宗教も企業組織も同じ。人間管理手法の切り札として利用される"友情"

――  1980年代は、専門の人材育成機関に新入社員の教育を代行させることが流行していた時代で、私が新卒で就職した会社も、ご多分にもれず、そのテの研修施設の新入社員研修プログラムを導入していた。研修のカリキ...

宗教も企業組織も同じ。人間管理手法の切り札として利用される
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友達リクエストの時代【第14回】

我々はいずれ死ぬ、そのことをわかっていながらどうして互いを大切にできないのか

――  本当のことをいえば、友情は語るべきものではない。「友だちとは何か」「友情はどうあるべきなのか」といった類のお話は、あえて論を立てるための枠組みとしては有効でも、日常的な話題としては無理がある。変だ。...

我々はいずれ死ぬ、そのことをわかっていながらどうして互いを大切にできないのか
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友達リクエストの時代【第13回】

遠く離れていても、「地元」の「仲間」が永遠である理由

――  この数年、機会を得て地方都市を訪れる度に、その変貌の大きさと変化のスピードに驚かされる。私の世代の者が少年時代から心の中にあたためてきていた「田舎」のイメージは、この20年ほどの間に完全に過去のもの...

遠く離れていても、「地元」の「仲間」が永遠である理由
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友達リクエストの時代【第12回】

「仲間」について語る人間たちが互いと「仲間」になれない理由

――  半月ほど前、ツイッターを眺めていて、ちょっと面白い論争にでくわした。「面白い論争」というのは、悪趣味な言い方だ。というのも、ネット上の論争において、第三者であるわれら観客が注目しているのは、議論の帰...

「仲間」について語る人間たちが互いと「仲間」になれない理由
第1特集
なりふりかまわぬ五輪招致活動【2】

オリンピックで「被災地に勇気」だと!? 私たちは東京オリンピックに「絶対反対」!

――  オリンピック開催をめぐる意見には、もちろん賛成もあれば反対もある。そこで、ここでは歓迎ムードに一石を投じる「反対派」のオピニオンをピックアップしてみよう。

オリンピックで「被災地に勇気」だと!? 私たちは東京オリンピックに「絶対反対」!
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友達リクエストの時代【第11回】

若者たちを覆い尽くす「コミュ力万能思想」に物申す

――  個人的な話をすると、私は田舎に住んだことがない。生まれてこのかた、50数年の人生のほぼまるごとを、東京の場末のゴミゴミした町で暮らしてきた。一度だけ、20代の頃に、大阪で一人暮らしをしたことがあるの...

若者たちを覆い尽くす「コミュ力万能思想」に物申す
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友達リクエストの時代【第10回】

そのボキャブラリーを脱ぎ捨てればたちまちフレンドリーな人間になれる

――  2000年の12月に、10日間ほどの旅程で、インドを訪れたことがある。仕事といえば仕事なのだが、肝心の仕事の中身は、なりゆきまかせというのか、最後まで未定だった。「交通費と宿泊費は負担するが、ギャラ...

そのボキャブラリーを脱ぎ捨てればたちまちフレンドリーな人間になれる
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友達リクエストの時代【第9回】

「体面」を管理するフェイスブックでは、友だちを管理することはできない

――  いつだったか、この連載の中のどこかで「友だちは子どものためのものだ」という意味のことを書いた。このことは、逆方向から観察すれば、別の言葉で言い直すことができる。すなわち「成熟とは友だちが要らなくなる...

「体面」を管理するフェイスブックでは、友だちを管理することはできない
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友達リクエストの時代【第8回】飲み友だちは友だちではない

飲み友だちは友だちではない 人の話も聞かない狂ったキャッチボール

――  酒を飲む人間には仲間がいる。 少なくとも、ハタから見るとそんなふうに見える。 酒飲みは連帯する。激しく同意し、些細なことで笑い、たやすく団結し、またたく間に友情を抱き合う。

飲み友だちは友だちではない 人の話も聞かない狂ったキャッチボール
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友達リクエストの時代【第7回】

敬語で始まった関係は友だちになれない?「友だち」という特殊な人間関係

――  たとえばの話、「友だち」という言葉を、単純に「親しく行き来している人間」と定義すれば、いま現在でも、十やそこらの顔を思い浮かべることができる。私も、若い頃に比べれば、多少は人当たりが良くなっている。...

敬語で始まった関係は友だちになれない?「友だち」という特殊な人間関係
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友達リクエストの時代【第6回】

友情とは子どもとヤクザにしか存在しないのか 反社会性と友情の関係

―― 泥棒作家として名高いフランスの文豪、ジャン・ジュネは、その著書「泥棒日記」の中で、「ヤクザというのは、要するに子どもなのだ」という一文を書き残している。彼自身がその長い刑務所生活の中で出会ったマフィア...

友情とは子どもとヤクザにしか存在しないのか 反社会性と友情の関係
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友達リクエストの時代【第5回】

「おっさんには友だちがいない」たったひとつの冴えない事実

―― 「男女間に友情はあるのか」古くて新しい設問だ。ちなみに、私は、取り扱ったことがない。このテのお話は、「女優・ナカグロ・エッセイスト」みたいな人たちのためのネタであって、コラムニストが扱うべきテーマでは...

「おっさんには友だちがいない」たったひとつの冴えない事実
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友達リクエストの時代【第4回】

故郷の友は「遠くにありて思う」もの 世界と生き方で棲み分けされる友達関係

―― 1カ月ほど前、仕事の関係で「面影ラッキーホール」というファンクバンドのメンバーと話をする機会があったのだが、その時、リーダーのACKYさんという人が紹介してくれた話が面白かった。「リアルなヤンキーと間...

故郷の友は「遠くにありて思う」もの 世界と生き方で棲み分けされる友達関係
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友達リクエストの時代【第3回】

社会に出た人間は新しい友だちを作ることができない!? 友だちとは"学校"の副産物なのだ

―― 小学生に友だちの数を尋ねると、たぶん曖昧な答えが返ってくる。100人と言うかもしれない。30人と答えるかもしれない。どっちにしても、彼らは自分の友だちの数を正確に数えることができない。

社会に出た人間は新しい友だちを作ることができない!? 友だちとは
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友達リクエストの時代【第2回】

『ワンピース』はなぜ「仲間」や「友情」を主題とするのか? 少年期の友だちが大切な理由

―― 学齢期前の子どもにとって、友だちは、後にそうなるほど重要な存在ではない。家から外に出た時のための、臨時の遊び相手といった程度のものだ。その意味では、お人形遊びに使う人形とそんなに遠いものではない。

『ワンピース』はなぜ「仲間」や「友情」を主題とするのか? 少年期の友だちが大切な理由
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友達リクエストの時代【第1回】

「ぼっち」小田嶋隆は考える 「友だちもろくにいない淋しい人間」という文句は恥辱なのか?

―― 「◯山◯太郎さんからFacebookの友達リクエストが届いています。」知らない名前だ。誰だろう。11年の7月にフェイスブックのアカウントを作って以来、同じ調子のメールが断続的に届くようになった。

「ぼっち」小田嶋隆は考える 「友だちもろくにいない淋しい人間」という文句は恥辱なのか?
第2特集
タブー破りのビジネス書【6】

辛口コラムニスト小田嶋隆が選ぶ「ビジネス書嫌いも読めるビジネス書」

―― コラムニスト小田嶋隆(おだじま・たかし)1956年、東京都生まれ。コラムニスト...

辛口コラムニスト小田嶋隆が選ぶ「ビジネス書嫌いも読めるビジネス書」
サイゾープレミアム

2024年5月号

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